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アップルのキラーガジェット─iPad登場

 出る出ると噂されていたアップルのタブレットデバイスがとうとう発表された。「噂」通りiPhoneをそのまま大きくしたような9.7インチ画面のタッチスクリーンパソコンで、名前は「iPad」。こちらは「iSlate」が噂されていたが、はずれ。

 WiFi(無線LAN)対応専用機と、WiFi+3G(第三世代携帯)対応機があり、価格は最も安い16Gバイトメモリー搭載のWiFi専用機で499ドル。最上位の34Gバイト3G対応機が829ドル。米国では3月中の発売を予定している。

 プロセッサは、iPad用に開発されたA4。基本操作はiPhoneなどと同じタッチスクリーンだが、必要であれば画面にキーボードが表示される。タッチキーのサイズも大きくて、iPhoneよりも格段に使いやすい。またドックを備えた専用キーボードも発売される模様。

http://www.apple.com/ipad/

 iPodやiPhoneで実現したさまざまな機能やiアプリを使えることはもちろん、Mac用のオフィススィートであるiWorkもiPadバージョンが供給されるようである。これ1台持って、書類づくりや計算、プレゼンテーションも可能だ。ビジネス用途でも、たぶん他にもiPad用のさまざまなアプリケーションが提供されるようになるだろう。
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 しかし、何と言っても注目すべきなのは、電子書籍や電子新聞の閲覧に対応していることである。この分野はAmazonの「Kindle」などがすでに世に出ているが、アップルはiPadの発売に合わせて、iBook Storeを開設し、iTunesのように電子書籍をダウンロードして読むスタイルを確立しようとしている。iPadの登場で、おそらくこの分野の市場は急速に拡大するだろう。iPodとiTunes Storeが音楽市場を変え、CDなどのハードメディアが売れなくなってしまったように、書籍や雑誌の市場も、短期間に大きく変わることになりそうだ。同時に全く新しいメディアの世界が開けていくような気がする。果たしてその先にあるのはどういう世界なのか。大手を中心に出版界はすでに対応を始めているが、もしかすると、大手出版社でなくても(誰でも)、ベストセラーを出せるようになるのかも知れない。それは果たして、かつてイヴァン・イリイチが提言した「コンヴィヴィアリティのための道具(Tools for Conviviality)」となり得るのか。少なくとも書店や印刷会社にとってはますます厳しい状況になりそうだが、一世代前の編集屋としては、アナログの世界が残って欲しいと願うばかりである。
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by greenerworld | 2010-01-28 10:24 | 森羅万象  

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