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デンマークで400MWの洋上ウィンドファーム始動

 FIFAワールドカップ南ア大会のグループリーグで、日本と決勝トーナメント進出を争うデンマークは、風力発電の国。現在は陸上の適地にはほぼ建設し尽くされ、洋上での建設が進んでいる。

 400MWという、世界最大級の新ウィンドファームが建設を予定されている場所は、ユトランド半島とスウェーデンのちょうど中間に位置するアンホールト島の沖合。デンマークの電力会社ドング・エナジーが、デンマーク政府から建設を承認された。

 設置されるのはシーメンス・ウィンドパワー製の3.6MWの大型風車だ。2012年末には送電を始め、13年末にフル稼働する予定。完成時には40万世帯分、デンマークの総電力需要の4%をCO2フリーの電力でまかなうことができるという。

 ドング・エナジーは、元々デンマーク領内の北海油田から産出される石油と天然ガスを扱っていた。2000年以降電力分野に進出し、国内の主要な電力会社・公社を買収して北欧有数の総合エネルギー企業となった。しかし株式の多くはデンマーク政府が所有しており、事実上国営企業である。同社はすでにデンマーク領海内にホーンスレウ2(209MW)を持つほか、英国でも複数の洋上ウィンドファーム建設を進めている。洋上ウィンドファームの建設にあたっては、おそらく海底油田の探索・掘削やパイプラインの敷設技術を持つことが、強みになっているのだろう。同社は昨年、洋上風車建設工事で50%以上のシェアを持つ船舶会社のA2SEAも傘下に収めている。

 かつてデンマークは世界最大の風力発電設置出力を誇り、風力関連企業は市場を席巻していた。しかし国内市場が飽和して、市場規模ではドイツやスペインなどに大きく水をあけられた。デンマークの風力発電は、地域の人々が共同出資して建設する、組合方式から始まっている。2000年にコペンハーゲン沖に建設されたミドルグルン洋上ウィンドファームも、半分は市民の出資枠が設定された。しかし、EUの市場統合や電力・エネルギー市場の自由化が進み、またプロジェクトが巨大化して、ビッグカンパニーの時代になった。風力発電における“古き良き時代”は過ぎ去ったのかもしれないが、その遺産はデンマークを世界の風力発電大国の地位にとどまらせている。
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by greenerworld | 2010-06-23 11:48 | エネルギー  

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