管理者へのメール / 管理者のプロフィール


チョウトンボ(写真なし)

 幼いころに母の実家の近くに小さなため池があった。夏にそこへ行くと、ひらひらと羽ばたいて飛ぶトンボがいて、その光沢のある青紫色の羽の色にすっかり魅せられた。図鑑で調べたかして、チョウトンボというのだと知った。以来、なかなかお目にかかることがなく、四万十のトンボ王国で見たときはほんとうに懐かしかった。その時からもすでに20年ほどたっている。

 梅雨明けしたこの連休、立川市・昭島市にまたがる国営昭和記念公園に久しぶりに行ってみた。水鳥の池に隣接する芝生広場に、トンボが多数飛んでいた。アキアカネでもないし、遠目にその羽ばたき方と羽の色合いが、どうもチョウトンボのように見える。しかし近づいて確かめようとすると遠ざかってしまう。さらに歩いて日本庭園の池に行くと、何といるわいるわ、池畔に群れ飛んでいるのは、チョウトンボだった。ショウジョウトンボやギンヤンマも少しばかりいるものの、圧倒的にチョウトンボが多い。この日は昼間で風が強かったせいもあってか、チョウトンボは飛び続けるばかりで、写真に収めることができなかった。水鳥の池に戻ると、バードサンクチュアリ周辺にも多数のチョウトンボが舞っていた。

 昭和記念公園にチョウトンボが増えたのは比較的最近のことらしい。返還された米軍立川基地の跡地の一部に昭和記念公園が建設されたのは80年代初めのこと。武蔵野台地の平坦な土地に、多摩ニュータウンの建設残土などを運び、起伏のある地形をつくり出した。園内にある池や湿地も人工的に造成されたものだ。動植物の一部には移植されたものもある。チョウトンボは移植ではないようだが、風に運ばれたか、どこからか飛んできたものらしい。それが今や夏の水辺の一大勢力となっている。

 久しぶりの再開を果たしたものの、かつて山あいのため池で見た、ひめやかなチョウトンボの姿とはあまりにもかけ離れたものだった。
[PR]

by greenerworld | 2010-07-19 15:20 | 未分類  

<< こんなところにセミのぬけがら 夏のお昼ごはん >>