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ムキムキしちゃいました

 国土の7割近くが森林という日本だが、その森林の多くはスギやヒノキの人工林で、戦後に植林された山が多い。今やその多くは木材価格の低迷に過疎化が追い打ちをかけ、手の入らない林となっている。人工林は植林後、何回かの間伐・枝打ちを経て、優良材を作っていく。枝打ちはともかく、間伐をしない林は、一本一本に日が十分に当たらずひょろひょろのもやしのような木ばかりになる。風雨に弱くて倒れやすく、虫や菌が入り、材としても使えなくなる。林床に光が届かないため、動植物層も貧弱で、土壌が流れてしまう。

 という困った状態が、全国の人工林で進行している。昔は間伐した細い径の丸太も、足場や土木資材など使い道があったのだが、いまでは工業製品や外材に替わってしまった。補助金を使って間伐を進めてはいるものの、運び出しても割に合わないので、そのまま林内に捨て置く「切り捨て間伐」が主流だ。

f0030644_22503155.jpg 各地で森林ボランティアが活動してはいるものの、いかんせんそれには限りがある。何か間伐に新しい価値を付け加えることはできないかと考えていたところ、「皮むき間伐」という手法があるのを知った。静岡県富士宮市に本部を置くNPO法人森の蘇りが推進しているこの間伐、切り倒さずに皮だけをむいて、林内で立ち枯らせる。スギやヒノキはたてに皮がきれいにむけるのだ。1年半〜2年そのまま置くと、ゆっくりと乾燥し、材としても使えるようになるという。しかも重さは生木の3分の1になっているので、運び出すのも楽だ。

 ただし、皮をむけるのは4月〜8月。木が水を吸い上げている時期に限られる。それ以外の時期では皮がうまくむけない。通常利用するために切る場合、時期は水を吸い上げない秋〜冬なので、ちょうど逆になる。

 体験作業のあった神奈川県相模原市(旧藤野町)の林は、傾斜最大30度ほどでやや“上級コース”。樹種はヒノキで20〜30年生か。同NPO法人・大西理事長のデモを見た後、グループに分かれ早速、それぞれの木の胸高直径を測定、適正な本数(実際には断面積比)になるよう間伐する木を選ぶ。選んだ木の根元の樹皮をのこぎりで一周切れ目を入れ、へらで皮をはがす、後ははがした皮をもって、後ずさりしながら引っ張るとするするっと皮がむけていく(実際には結構力がいります)。梢の方まで皮がむけると、なかなか快感である。

f0030644_22504195.jpg むいた後には白い木肌が現れる。つるっと一周むけてしまうと、磨き丸太のような趣になる。なかなか癖になりそうな体験だった。

 NPO法人森の蘇りでは、この皮むき間伐「きらめ樹」の普及によって、日本の森を再生し、同時に輸入材を使わないことで世界の森林も救おうと呼びかけている。

 詳しくは、NPO法人森の蘇り http://mori-no-yomigaeri.org/ へ
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by greenerworld | 2010-08-29 23:05 | エコエコノミー  

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