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クサガメが外来種?

f0030644_19404288.jpg イシガメと並んで日本の水田地帯を代表するカメ、クサガメが朝鮮半島由来の外来種らしいことがわかったというニュース。京大大学院の疋田努教授らのグループがミトコンドリアDNAや文献の調査から明らかにしたという。日本に持ち込まれたのは江戸時代後期のことらしい。江戸時代というのは今にも勝るほどの園芸・ペットブームで、金魚売りやら朝顔ブーム、ヒメダカなんてのもこのころから販売されていた。子亀が夜店で売られ、逃げ出したり放されたりしたものが定着したのだろうか。現代のミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)と同じ構図である。悩ましいのは在来種のイシガメと交雑し、雑種ができてしまうからで、期間が長いだけにおそらくすでにかなり交雑が進んでいるのではなかろうか。

 国の定義では、外来生物は明治以降に人為的(意図・非意図を問わず)に持ち込まれたもの。この定義に倣えば、クサガメは外来生物ではないということになる。しかし持ち込まれた経緯を考えると、単なる時代区分で分けるのも変な話だ。

 外来生物以外に日本には史前帰化生物というのがある。いつの時代かわからないが、人によって持ち込まれたであろうことが確実な生物だ。畑の雑草には、こうした史前帰化植物が多くあるらしい。モンシロチョウも基本的にアブラナ科の野菜を食草にしていて、史前帰化生物だと考えられている。このへんはすっかり日本の生態系に溶け込んでいるので、外来生物として駆除の対象にはしないということになっている。ではクサガメは? アメリカザリガニも日本の生態系に溶け込んでいはしないか?

 外来生物の問題というのは、けっこう微妙な問題だったりする。内水面漁業で重要なニジマスは野生化していても駆除しない。ブラックバスも当初はそんな扱いになりそうだった。あと何百年もたてば、ブラックバスだって日本の生態系になじんでしまわないだろうか(多くの在来種を犠牲にした上で、だが)。

 まあ、クサガメが外来種であったとしても、そのクサガメすら生存を脅かされているという環境破壊の方がもっと問題なのだが。
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by greenerworld | 2010-09-12 19:45 | 生物多様性  

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