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ナツメグ……フットボール・トリビア

 スポーツの世界では、それぞれいろんな隠語や独特の表現があると思うが、フットボールでも、なんで? どういう意味? と思うような言葉が使われる。その一つがナツメグ(nutmeg)。もちろん、スパイスのナツメグから来ているのだが、その意味は「相手の足の間を通すパスまたはシュート」のこと。厳密には相手の足の間を通して相手をかわすテクニックを言うらしい。なぜナツメグかというと、nutには俗語で睾丸の意味があるのでそこからきているのだとか諸説あるが、確からしいのはアメリカからイギリスにナツメグを輸出していた業者がナツメグの袋に木の玉を入れてごまかしたことからという。ここから「引っかける」「一杯食わされる」というような意味が生じて、それがフットボールに転用されたとか(Wikipedia英語版)。日本でいえば「さばを読む」みたいな感じですな。

 それで思い出したのが、日本のサッカー界で使われる「チンチンにする」という用語。相手をこてんぱんにやっつける、一対一できりきり舞いさせるというような意味だ。これはサッカー王国・静岡県地方の方言で「熱くなる」を意味する「チンチンになる」からきているようだ。「チンチン」は鉄瓶などのお湯が沸騰したときの擬音語で、広辞苑にも載っている。静岡県では「お湯がチンチンに沸いた」「(日射しが強くて)頭がチンチンになった」などと使う。ここから、相手を熱くさせる→こてんぱんにやっつけることを「チンチンにする」というようになったらしい。ナツメグを決められたら、チンチンになるに違いない。

 この意味の場合、「チンチン」のアクセントは、くれぐれも「ン」を高く。「チ」を高くしてはいけません。下品な話題で失礼しました。

by greenerworld | 2010-09-15 15:52 | フットボール  

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