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ひっそりと国会を通過した「里地・里山法」

 政治とカネ、尖閣、大臣の失言・更迭と混乱の続いた第176回臨時国会は12月3日に幕を閉じた。衆参のねじれと政局の混乱を反映して、法案の成立率はこの20年で最低水準という中、ひっそりと最終日に衆議院で可決され(参院先議)通過した法案がある。「地域における多様な主体の連携による生物の多様性の保全のための活動の促進等に関する法律」という長ったらしい名前であるが、別名を「里地・里山法」というらしい。地域の生物多様性を「地域における多様な主体」が連携して保全していくことによって、現在及び将来の国民の健康で文化的な生活を確保するのが目的である。

 主務大臣(環境大臣)は「地域連携保全活動基本方針」を定め公表しなければならない。また市町村も単独または共同で「地域連携保全活動計画」を策定できる。この主体は特定非営利活動法人等となっており、実際にはNPOの活動を保証するための計画といってよい。なかなか画期的だと思うのは、第四条の4に「地域連携保全活動を行おうとする特定非営利活動法人等は、当該地域連携保全活動を行おうとする地域をその区域に含む市町村に対し、当該地域連携保全活動に係る事項をその内容に含む地域連携保全活動計画の案の作成についての提案をすることができる」(わかりにくい言い回しだね)とある点で、要はNPO側から計画の策定を自治体に働きかけられるということである。もちろん自治体側はそれをはねのけることも可能だが、それにはそれなりの理由を通知する必要がある。

 NPO側がイニシアティブを取って保全を進められる可能性があるわけだ。もちろんNPO側にも相応の知識や活動の蓄積・実績が求められるのは言うまでもないが、使い途によってはなかなか面白い法律と言える。年内公布・来年には施行の予定というので、いましばらく注目してみたい。使えるようなら現在の活動フィールドも……。
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by greenerworld | 2010-12-06 17:04 | 環境エネルギー政策  

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