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支援の谷間の村から

 つきあいのある福島県飯舘村から緊迫したレポートが届いた。現場では情報も得られず、支援も滞り、国が全く当てにできない状況だ。伝手のある大手メディアには送ったが、まだ報道されていないようなので、少しでも早く現場の一端を知っていただくためにここで紹介したい。

 飯舘村は福島市の東にある農村で人口は6100人ほど。今回の地震では大きな被害を受けなかったが、村の南東の一部が福島第一原発から30km圏にかかる。さらに、風向きからか、村内の観測装置では15日午後より放射線量測定値が跳ね上がって、45マイクロシーベルトに達した。その後低下したものの20マイクロシーベルト以上の状態が続いている。この日は福島でも高い値が観測されたので、北西方面に放射性物質が流れた可能性が高い。今後も風向きによって高レベルの放射性物質が飛来するおそれもあり、村では不安が高まっている。

 加えて放射線風評被害もあり、また他の自治体への支援に人や資源が割かれているため、燃料や生活物資の入荷が滞り始めた。このままでは村での安心安全な暮らしが維持できないと判断し、菅野村長は集団避難を決断した。受け入れ先は栃木県内の自治体だ。それ以前にすでに村民の3分の1が、縁故先に自主的に避難していると見られ、今回の集団避難は当面村民の3分の1を対象とするという。残りの3分の1は村に留まる。村は畜産の盛んな村であり、牛を一緒に避難させられないため、その手当も大きな課題として残っている。また村には100人収容の特別養護老人ホームがあり、寝たきりのお年寄りを今後どうやって避難させたらいいか、村では頭を抱えている。

 もはや原発は二次三次の被害をもたらし始めた。しかし救いはこうした「原発難民」を温かく積極的に受け入れようという自治体があることだ。群馬県の片品村も、南相馬市の住民を1000人単位で受け入れるという。都会の自治体の受け入れ表明もあるが、前回書いたように、避難期間が長くなりそうな場合、空いた公営住宅などに分散入居するのではコミュニティがバラバラになってしまう。ましてや関西に行くのは、移動や連絡を考えれば非現実的だ。都会や遠方の自治体は、こうした受け入れ自治体を金や人の面で支援する形で協力してほしい。

 村からのレポートを以下に掲載します。
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by greenerworld | 2011-03-18 21:10 | 3.11後の世界  

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