管理者へのメール / 管理者のプロフィール


泣ける十割手打ち蕎麦

f0030644_17115486.jpg

 所用で奥会津を訪れ、昼食に町家風の蕎麦屋に入った。蕎麦粉100%、ご亭主渾身の手打ち蕎麦を食わせるそうだ。

 まだ時間が早かったせいか、ほかに客はいない。20〜30分待っただろうか、たぶん注文をとってから打っているのだろうと思っていると、ようやくせいろにのった蕎麦がやってきた。さすが蕎麦粉100%の手打ちだけあって、期待にたがわず太さも長さもまちまち、ところどころ板状の切り損ねも混じる。当然茹で加減を揃えるのは難しかろう。細いのはとろけるようで、太いのはかたく噛みごたえがある。口の中で二種類のそばがハーモニーを奏でる。

 一本一本の長さは1〜8cmほどだろうか、つながっていないので箸で少しずつつまみ、何度かに分けてつけ汁へ。すするというより蕎麦ぢょこを傾けて箸で掻き込むようにして食べなければならないのも、この店ならではだろう。そのためか、つけ汁はあくまで薄味で、出しも控え目、蕎麦全体を浸して食べたいという蕎麦食いの夢を叶えてくれる。

 新蕎麦の時期であるが、あえて一年以上寝かせたそば粉を使っているようで、あのむせかえるような新蕎麦の香りが苦手な人でも大丈夫だ。大盛りを頼んだが、ちゃんとせいろが見える上品な盛り方である。海苔もたっぷりとふりかけられ、自家製の漬物もついて850円は良心的といえる。

 待つ時間も含めて一時間近くいたが、新しい客はなくゆっくりと蕎麦を堪能できた。他人には決して教えたくない、胸の内に密かにしまっておきたい名店である。
[PR]

by greenerworld | 2014-11-04 17:15 | スローフード  

<< あのE.ONが自然エネルギー企... 第5回飯舘村放射能エコロジー研... >>