トウキョウダルマガエルの調査
2015年 04月 20日
http://www.city.akiruno.tokyo.jp/0000005945.html
トウキョウダルマガエルは関東から東北南部、長野県と新潟県に生息するダルマガエルの亜種で、トノサマガエルの生息域とはほとんど重なっていません。以前は古い時代にトノサマガエルと交雑した子孫だと言われていましたが(ダルマガエルよりスマートで模様もトノサマガエルに似ている)、最近ではダルマガエルから地理的隔離によって独自に進化したと考えられています。ダルマガエルは新しい進出者であるトノサマガエルによって生息域が狭められましたが、トウキョウダルマガエルは、高い山々のお陰でトノサマガエルの影響(侵略)を免れたともいえます。
以前、自然保護仲間と話していて、実は都内ではトウキョウサンショウウオよりもトウキョウダルマガエルの方が危機的なんじゃないかという結論に至りました。思いつく生息地が、あきる野市内でも数カ所しかありません(丘陵や山地にはいません。平地の田んぼのカエルなのです)。多摩川水系ではほとんど見られなくなっているはずで、家の近くのかろうじて残っている水田でも、水が張られるころに声はするけどかなり少ない。成体は多摩川支流の平井川ですごしていて、産卵時期だけやってくる感じになっています。ここも水田耕作をやめてしまえばいなくなってしまうでしょう。
ただ河川敷に湾処(ワンド)のあるところでは生息の可能性がありますので、多摩川下流方面の方もぜひ探してみて下さい。夜にけっこう大きな声で鳴きます。鳴き声はこちらにあります。
http://www.hitohaku.jp/material/l-material/frog/zukan/mp3/Ka105.mp3
by greenerworld | 2015-04-20 10:47 | 生物多様性