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【新刊案内】うつも肥満も腸内細菌に訊け!


f0030644_20003693.jpgあなたの不調も腸内細菌の乱れが原因かもしれない

 近年、私たちの腸内に住む細菌(腸内細菌)についてさまざまなことが明らかになっています。
 とくにこの10年あまりのDNAレベルでの細菌探索技術の進歩で、これまで見えていなかった腸内細菌の驚くべき多様性と機能に光が当たっています。その生態や人体において果たしている役割は、これまでの私たちの常識をはるかに超え、腸と脳を結ぶ複数の経路=脳-腸軸を通じて私たちの体や心、そして健康と不可分に関わっていることがわかってきました。
 便秘や下痢はいうに及ばず、気分障害、精神疾患、自閉症、パーキンソン病、アレルギーや自己免疫疾患、食欲、肥満や生活習慣病、癌、さらには老化と、およそありとあらゆる心とからだの問題に、腸内細菌との関わりが指摘されています。近年増加している、「現代病」や「先進国病」などと呼ばれる疾病や障害の多くが、腸内細菌叢の乱れによってもたらされていると考えられています。
 進化生物学や生物多様性の視点からも、腸内細菌と私たちとの相互関係は実に興味深いものがあります。腸内細菌とは、たまたま私たちの腸内に住み着いた細菌なのではなく、動物が腸(消化管)をもった当初から、そこには細菌が住み着いていました。腸内細菌とは地球史レベルの長い時間をかけて、私たちと共生関係を結んできたパートナーなのです。
 そんな腸内細菌と脳-腸軸研究の最新成果を、わかりやすく紹介したいと考えて本書をまとめました。私たちの腸内には、内なる小宇宙と呼ぶにふさわしいフロンティアが存在します。その入門書として読んでいただけたら幸いです。

うつも肥満も腸内細菌に訊け!』(岩波科学ライブラリー、1300円+税)

<目次>
1 脳になりそこねた器官
脳-腸-細菌軸の発見/腸は第2の脳?/わかってきた脳-腸軸/まず腸があった/脳が大きくなれば腸は小さくなる?/地球はバクテリアの星/進化の伴走者
2 ストレスと腸とセロトニン
ストレスとは何か/ストレスと病気/セロトニンと過敏性腸症候群/セロトニン産生を促進する腸内細菌/セロトニン増減のメカニズム/脳と腸と腸内細菌を結ぶチャンネル
3 自閉症とGABAと脳-腸連関
自閉症スペクトラム障害/ディスバイオシスとASDの関係/細菌代謝物の影響/神経伝達物質GABA/腸は脳を支配するか/パーキンソン病は腸から始まる?
4 あなたの食欲を支配するもの
ファーストフードが壊した腸内細菌叢/肥満と腸内細菌の関係/ヨーヨー効果と肥満の記憶/満腹感・空腹感のメカニズム/腸内細菌代謝物と摂食行動/食の好みも細菌次第
5 善玉菌・悪玉菌と免疫システム
善玉菌・悪玉菌・日和見菌/プロバイオティクスとプレバイオティクス/クロストリディウム属は善か悪か/腸管免疫システムと腸内細菌の関わり/制御性T細胞とクロストリディウム/抗生物質と食物アレルギー・肥満の関係/大腸癌と2つの制御性T細胞
6 腸内細菌を解明する
文明未接触の種族/アフリカ狩猟採集民の腸内細菌叢/見つかった抗菌剤耐性遺伝子/新生児の腸内細菌の由来/メタゲノム解析が明らかにする全体像/日本人の腸内細菌叢の特徴/人類の進化は腸内細菌とともに/脳の進化と腸内細菌

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by greenerworld | 2017-11-16 20:07 | レビュー  

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