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エネルギー自給自足のコンセプトカー

 フランスのスポーツカーメーカーVenturi社が発表した電気自動車 "Eclectic"(http://www.venturi.fr/IMG/diapo/eclectic/diapo_image3_dl.jpg)は、家庭のコンセントからニッケル水素バッテリーにフル充電すれば、時速50kmで50kmの距離を走ることができるという。通勤、買い物などの用途には十分だ。

 それだけでなく屋根には2.5㎡の太陽電池がのり、マイクロ風車も備えている。初めての「エネルギー自立車」が売り物だ。もちろんこれらの電源で発電しながら走ることはできない。あくまで駐車中に充電を補うということになる。

 テレビ番組「ザ!鉄腕!ダッシュ!」でTOKIOが日本一周に挑んでいるソーラーカー「だん吉」のおかげで、ソーラーカーや電気自動車に対する関心は高まっているようだが、おそらくほとんどの視聴者は、だん吉が太陽電池で走っていると勘違いしていると思う(制作側は意図的にそのような演出をしているようだ)。いかに軽自動車とはいえ、たぶん出力500Wはないだろう太陽電池で直接走らせることはできない。だん吉も大量に積み込んだバッテリーに蓄えた電気で走っているのである。太陽電池からの電気の寄与はほんのわずかなはずだ。



 Eclecticはさらに小型軽量で、高性能電池を積載している。太陽電池により1日に7km分、マイクロ風車では(風の強い場所という条件付で)1日に15km分充電できるとのこと。単なる乗物ではなく、電気の貯蔵+発電設備としても使える。すわ!停電という場合には、緊急電源となるのだ。

 つくば市の件でも書いたように、日本の市街地でマイクロ風車はあまり実用的ではないと思うが、日照が良く風も吹く駐車場にいる間コンセントにつないでおけば、余剰電力を送り出すことも可能だ。もちろん電力受け入れ側の対応が必要だが。

 地方の工場などに行くとたくさんの通勤車両が日中ずっと駐車している。これらのクルマがみな発電すれば、そこそこの電力は供給できるかもしれない。また、停電時もこれらのクルマのバッテリーがバックアップとして働く。100台あれば、太陽電池だけでも25kW。クルマがそこそこの電力インフラとなる。

 A.ロビンスは燃料電池自動車を発電設備として使うアイデアを提唱しているが、Eclecticもありそうでなかった面白いコンセプトのクルマではある。発売は2007年6月を予定。肝心の値段だが、2007年の発売時に2万4000ユーロ(360万円)、生産が本格化する2009年には1万5000ユーロ(240万円)にしたいというが、まだまだ高嶺の花だ。Venturi社では、ほかにも前後2シーターの太陽電池積載スポーツカーなどのコンセプトモデルを発表している。

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by greenerworld | 2006-10-03 08:46 | エネルギー  

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