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間伐材を燃料にするうまい手とは

 バイオマスには熱い視線が集まっている。とくに地域に仕事がなく過疎が進む中山間地では、その木質バイオマスのエネルギー利用を地域振興の切り札にしたいと、期待する。間伐を進めないと山がきちんと育たないばかりか、豪雨や台風、大雪でひょろひょろのスギやヒノキがが倒れ、災害の原因となる。そもそも宝の持ち腐れ。しかし、試算してみると、エネルギー利用はとても採算に合わず、期待は期待で終わる。

 一方で日本には未利用の大量の木質バイオマス資源がある。飲食店やコンビニ・家庭で使われる割り箸だ。日本国内で消費される割り箸の数は年間270億膳に達する(EICネット)。手元の割り箸の重さを計ってみたら、約4g。つまり全部で年間10万トン以上が使われほとんど廃棄されている。発熱量を2,500kcal/kgとすると、25万Gcal。原油換算で2万7000トンもの量だ。ちゃんと使えば、6万軒近い家庭で年間の風呂を沸かすエネルギーがまかなえる。

 これらの割り箸は当然人口の多い都市部で大量に発生する。つまり都会にこそ割り箸バイオマス資源が眠っているのだ。



 最近中国が森林資源保護のために割り箸(日本で消費される割り箸の9割を中国産が占める)の生産制限に踏み切り、割り箸の価格が上昇、さらに将来的には中国が割り箸の輸出を禁止する可能性が高いと言われている。外食店では、繰り返し使えるプラスチック箸に替えたり、「マイ箸」持参者にポイントを出したりするところも出てきた。

 本来は割り箸を使わないのがいいのだろうが、うまくやればそうではないかもしれない。なにしろ、日本の山林には使われない間伐材が大量に眠っている。税金をつぎ込んで間伐しても、引き出してはお金にならないため、そのまま林内に放置する「切り捨て間伐」が行われている。林内で朽ちては、せっかくため込んだCO2はいたずらに大気中に放出される。

 そこで、間伐材をエネルギー利用する前に、割り箸に加工してみてはどうかと思いついた。大まかに計算してみると間伐材に立米あたり1万円払っても、中間の流通を省けば、1膳2円程度で販売できそうだ(ただし工場の投資コストや規模をきちんと検証していません、念のため)。地域の飲食店と契約し、地域の間伐材を加工したエコ割り箸を使ってもらう。さらに、その割り箸を回収して、エネルギーとして使ったらどうだろうか。

 間伐材の原木に立米あたり1万円払ったら、エネルギーとしてはとても高くて採算が合わないが、割り箸に加工して使ったあとなら、何とか採算がとれる原価になりそうだ。チップとするなら、あまり加工する必要がないし、ペレットに固めるにも粉砕は楽だと思う。

 いったん他の用途に使うことで、その分が地域に回ることにもなる。もちろん輸送コストを省くためにも、消費地に近い山からの間伐材を使い、その中間ぐらいに割り箸工場と燃料工場があればいい。

 誰かこんなビジネスを考えてみませんか。

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by greenerworld | 2006-12-01 11:58 | エコエコノミー  

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