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世界の家畜品種の20%が絶滅の危機に

f0030644_9532485.jpg 牛・豚・鶏など、われわれに肉やミルク、卵、皮革や繊維を供給し、生活にも農業にもなくてはならない家畜・家きん。世界食糧機関(FAO)の遺伝子資源データベースには世界中で7600種の家畜・家きん品種が登録されている。ところがFAOのレポート「世界の動物遺伝子資源の現状」によれば、そのうちの190種は過去15年間に姿を消し、さらに1500種が絶滅の危機に瀕しているという。

 家畜・家きんは世界中で10億人の人々の生計を支えており、農村で暮らす貧困層の70%が家畜・家きんに生計の多くをゆだねている。

 伝統的な農村地域の生産様式では、食糧から使役に至るまで多くの目的に利用できる家畜を必要とする。これに対し、近代的な農業は(ミルクならミルク、肉なら肉といった)特定の用途に特化した品種を開発し、生産性を高めている。



 現在では牛、羊、ヤギ、豚、鶏の5種類が主な食糧生産を担っており、食糧生産性が求められる反面、家畜の持つ機能的側面、付加的な側面が過小評価されている、とFAO動物生産部門のチーフ、アイリーン・ホフマン氏は言う。商業的に有利な品種が選択される結果、それ以外の品種や種が飼養されなくなり、遺伝子のベースが狭まるという。

 しかし、家畜・家きんの遺伝子の多様性を維持することで、将来世代の選択の幅が広がり、気候変動、疫病、社会経済の変化など将来発生しうるさまざまな問題に対処できる新品種の開発にもつながる。

 最終的な報告書は2007年9月にスイスのインターラーキンで開催される国際会議で発表される予定で、この会議では動物遺伝子資源の喪失を食い止め、持続的な利用を図るための行動計画が策定されるとみられる。

 http://www.fao.org/

(写真は本文と関係ありません)

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by greenerworld | 2006-12-17 09:54 | 生物多様性  

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