管理者へのメール / 管理者のプロフィール


エクソンモービルが反IPCCレポートのための資金を助成

 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次レポートのうち第一作業部会レポートが予定通り2月2日に発表された。各メディアが報道しているのでその内容には触れないが、英紙ガーディアン(電子版)に興味深い記事が掲載されている。米石油メジャーで、ブッシュ政権の後ろ盾でもあるエクソンモービルが、科学者や経済学者に研究費提供の申し出をしたというのだ。その目的は、反気候変動。IPCCレポートの欠点をあげつらってもらい、気候変動そのものを不確実にあるいは過小に見せようというねらいだという。

 エクソンモービル系のシンクタンク、アメリカンエンタープライズ研究所 (AEI)が学者たちに提供したのは一人あたり1万ドルの研究費と交通費など実費。AEIによるこうした資金提供申し出は世界中の学者に対して展開されているようだ。日本でも提供された方がいるんじゃないですか?

 私もIPCCのレポートが完璧で正しいとは思っていないし、その気候変動モデルにも限界があるだろうと思うが(あくまで人間がプログラムしたシミュレーションであり、全てのデータが網羅されているわけではないので)、やはりその当事者、つまり温室効果ガスのもとになる化石燃料を販売することでばく大な利益を上げている企業が、レポートの欠点をあげつらうためにお金をばらまくというのは愉快な話ではない。日本の電力会社が原子力発電の安全性を強調しながらその裏で保安データの改ざんをやっている例もあるからね。こういうことをやっていると、まっとうな研究も、IPCCレポートの不備を指摘しただけで、エクソンモービルからお金をもらっているんじゃないかと色眼鏡で見られてしまう。それはそれで健全な研究の発展を阻害することになる。困ったことです。

 ちなみに日本ではエッソ、モービル、ゼネラルがエクソンモービル系のガソリンスタンド。
[PR]

by greenerworld | 2007-02-03 09:29 | 気候変動  

<< アメリカでミツバチが謎の減少? 電力解体を議論すべきではないか >>