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黒と黄色のしましま

 川沿いの並木道を歩いていると何やら不穏な音と影が頭上を……。

黒と黄色のしましま_f0030644_11592252.jpg ひゃあ、オオスズメバチ! 大きさからすると女王バチかな。10年ほど前、緑地調査で薮に分け入ったときうっかりコガタスズメバチの巣を揺すってしまい、たいへんな目にあった。以来、黒と黄色のしましまを見るだけで恐怖に足がすくむ。それにしてもでかいなあ。ちなみにコガタスズメバチといってもオオスズメバチよりは小型だというだけで、働きバチでも2.5cmくらいある。件のオオスズメバチは桜の幹にとまった。巣材にするために皮をかじっているらしい。望遠で写真を撮る。迫力のある顔が見えないのは残念。

 嫌われるスズメバチだが、虫をたくさんとって子育ての餌にするので、農業上は益虫である。巣を取って幼虫を食べるところもあるし、昔は子宝・子孫繁栄の象徴として巣を飾る家もあった。いまみたいに、「駆除」一辺倒ではなかったんですね。オオスズメバチはバランスのとれた自然の象徴でもある。コガタスズメバチやキイロスズメバチは、都市化に適応して増えているようだが、天敵のオオスズメバチが減っていることも要因として上げられる。

 6〜7月はスズメバチの巣作り・子育ての次期で、この次期に低温・雨が続くと女王が死んでしまったり、餌集めができなかったりして巣が大きく育たない。今年はラ・ニーニャの影響で空梅雨の予想もあるので、スズメバチの巣が大きく育つかもしれない。この時期のスズメバチは攻撃性はあまりないが、夏の終わりから秋にかけてはうっかり巣に近づかないようにしてください。刺されると体質によってはアナフィラキシーショックで低体温や心不全に陥り、処置が遅れると命に関わることもあります。1度刺された人は2度目以降要注意。というわけでブログ子も夏から秋は茂みに近寄らないようにしています。

by greenerworld | 2007-06-05 12:08 | 花鳥風月  

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