管理者へのメール / 管理者のプロフィール


浜岡原発、二つの大いなる不安

 先日の中越沖地震の際、柏崎刈羽原発では最大2058ガル(揺れの激しさを表す単位)もの激しい揺れを受けていたことがわかった。同原発の耐震基準における揺れの最大想定地は834ガルだった。未知の活断層を見逃し、耐震基準があまりにも甘かったと言わざるを得ない。

 ところで7/19にも書いたが、浜岡原発(静岡県御前崎市)は、大きな揺れが予想される東海地震の想定震源域のほぼ真ん中に位置する。現在浜岡原発では2011年をめどに耐震補強工事を進めているが、補強後の耐震基準は1000ガル。現状はといえば、1、2号機が450ガル、3〜5号機が600ガルという耐震基準。これを1995年の阪神大震災(最大818ガル)並みの揺れが来ても大丈夫なようにするという補強だという。

 果たして浜岡原発付近が震源となった場合、1000ガル以下の揺れですむのか。はなはだ不安な状況になってきた。

f0030644_14254686.jpg 不安は他にもある。写真上は1975年の同原発付近の航空写真(国土交通省国土情報のページより。原発は建設途中)、下はGoogleマップによる最近の航空写真である。縮尺が少し違うのと、干満の状況が不明なのを勘案していただいても、明らかに砂浜が後退しているように見えないだろうか? 実は近年遠州灘の海岸がやせ続けているのだ。天竜川などの大河川上流に多くのダムが築かれ、沿岸への土砂の供給が減っていることが主要な原因とされている。しかし、今後温暖化による海面上昇も予想される。千年スパンで見ればこの原発が海に浸っていてもおかしくない。

 もちろん、千年後に原発が稼働していることはないだろう。しかし、運転終了した原子炉は解体後の行き場がなく、その場でシールドされて、建屋ごと半永久的に封印されているかもしれない。その時代の子孫たちは、波に洗われる「負の遺産」をどんな思いで眺めるのだろうか。いや、最初の東海地震で大事がなかったとしても。さらに千年間には何度かの大地震に襲われるはずである。

 廃炉後も含めた長い将来にわたる原発の安全性について、もっと厳しく考えるべきだと思う。これは電力会社だけの責任ではない。ただそのためには電力会社は隠蔽体質をあらため、情報を明らかにしなければならない。
[PR]

by greenerworld | 2007-07-31 14:32 | 環境エネルギー政策  

<< 夏の大輪 マラカイトグリーン >>