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めざせ! オール「非」電化住宅─冷房編─

 温暖化・ヒートアイランド化が進むと気温が上がり、冷房需要が高まる。かといって電気式のエアコンを使えば廃熱によって都市・市街地はますます暑くなる。電力消費量も上がり、ピーク電力が高まり、さらに温暖化を招きかねない。電気を使わずに何とか冷房ができないだろうか。それもぎらぎらと輝く太陽のエネルギーを使えれば、理にかなっている。

 単純に考えれば太陽電池で起こした電気でエアコンを動かせばいい。しかし、電気を使わないで、あるいは電気の使用を最小限にして、冷房することも可能だ。太陽熱を使った冷房技術は以前からあり、日本でも矢崎総業などが製品化している。原理としては、太陽エネルギーで熱水(90℃くらい)をつくり、吸収式冷温水機という装置で冷水にし、これで冷房を行うものだ。補助熱源としてはガスなどを使うが、発電機の廃熱を使ってコジェネレーションシステムにすることもできる。吸収式冷温水機は低温で気化するアンモニアなどを使った一種のヒートポンプである。温水もつくれるので冬は暖房ができるし、給湯にも使える。

f0030644_2243331.jpg このところ毎年のように熱波に襲われるヨーロッパでは、CO2を発生させない冷房技術として、太陽熱冷房システムの研究が盛んに行われている。まさに熱を持って熱を制するものだ。写真は今年群馬循環器病院(高崎市)に導入された太陽熱冷暖房システムの集熱器で、ドイツ製の高性能なものだ。

 しかし、このシステムは大がかりでコストもかかる。一方、冷房期間は短いから、個人住宅に向いているとは言えない。実際先の矢崎総業のシステムもあまり普及しなかった。もっと簡便なものがいい、ということで考えてみたのが、放射冷却を利用した冷房装置。夜間の放射冷却で水を冷やし、その水で室内や床下に置いた貯水槽内の水を冷やしておく。冷えた水は自然に降下し、温かくなった水が熱放射パネルまで来てまた冷やされるので、動力はいらない。パネルを置くのには北向きの屋根や壁面が使える。冬は太陽熱の温水を送れば暖房になる。これなら工務店で対応できる。

 まあ、大きな冷房効果はないかもしれないが、冷房負荷を下げる役には立つだろう。断熱と通風、緑を活用した日射遮蔽などを組み合わせれば、電気を使わなくてもけっこう快適に過ごせるのではないだろうか。まあその前に、都市デザインの見直しが必要だけど。
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by greenerworld | 2007-09-18 22:44 | エネルギー  

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