管理者へのメール / 管理者のプロフィール


薄膜太陽電池生産に拍車がかかる

 シリコン・アモルファス、シリコン微結晶、CIS(銅インジウムセレン)、CdT(カドミウムテルル)などの薄膜太陽電池は、シリコン結晶系に比べて面積あたり発電性能はやや劣るものの、省資源・省エネルギーで生産できる。結晶シリコン系が原料不足などで供給能力に不安が広がったため、このところ急速に薄膜系への投資が進んでいる。日本ではホンダ、昭和シェルソーラーがCISの生産・販売を開始、アモルファス・微結晶(または薄膜多結晶)ハイブリッドタイプは、カネカ、三菱重工、富士電機、シャープなどが手がけている。アメリカではシリコンバレー系ベンチャーなどのプロジェクトに巨額の資金が集まっているのは、以前書いたとおり(06.9.18)だが、ここへ来てさらに多くの企業が薄膜太陽電池への投資に積極的になっている。コロラド州ではAVAソーラーが200MW(メガワット;=20万kW)のCdT薄膜太陽電池プラントを立ち上げる。同社によれば、モジュールは2ドル/W程度で販売できるという(換算すると23万円/kWで現在最も安いパネルの半分以下)。GEエナジーはやはりコロラドにあるCdTベンチャー、プライムスターソーラーに出資した。

 ヨーロッパでは、ドイツの大手ガラスメーカーで太陽エネルギービジネスも手がけるシューコが電力大手エ・オンと組んで、薄膜太陽電池を組み込んだ外壁材(ソーラーファサード)の生産に2008年から取りかかるという。アジアでも、シンガポールでソーラーモーフ社がアモルファス+微結晶太陽電池の生産工場を立ち上げる計画だ。

 結晶シリコン太陽電池原料生産への投資も進んで品薄感は遠のいてきた。当面市場は結晶系優位で推移するだろう。しかし、コスト削減の可能性が大きい薄膜系が思ったより早く普及するかもしれない。ここ数年中国・台湾勢の台頭やM&Aで、メーカーの入れ替わりが激しい太陽電池業界だが、2010年には薄膜系メーカーが上位進出している可能性もある。
[PR]

by greenerworld | 2007-09-20 10:25 | エネルギー  

<< コカコーラがカーボンフットプリ... めざせ! オール「非」電化住宅... >>