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石油、いよいよ減少局面に?

 英系石油メジャーBPが毎年発表している「世界エネルギー統計総覧(Statistical Review of World Energy)」の2008年版が発表された。

 原油生産量は2002年以来5年ぶりに減少。前年比-0.2%だった。一方、石油の消費は世界全体では1.1%伸びているものの、石油価格上昇の影響で消費国は軒並み前年より消費を減らしている。ヨーロッパではスイスの前年比-9.9%、ドイツの−9.0%、イギリス-5.0%、オーストリアの-4.8%が目立つが、主要国では増えていてもほとんどが1%以下で、EU全体では-2.6%。アメリカも0.1%前年より消費を減らした。

 日本は前年比-3.5%と消費を減らしているが、アジア太平洋地区ではニュージーランドとタイを除いては前年より延びている。中国は4.1%、インドは6.7%もの伸びだ。

 石油消費の減った分を補っているのは、もちろん他のエネルギーである。日本は天然ガスの消費が前年より7.8%、石炭は5.2%伸びた。ただし原子力は柏崎刈羽の停止の影響で8.3%減った。日本はエネルギー消費全体も0.9%減っている。EUも2.2%減だが、アメリカはトータルのエネルギー消費は1.7%と増えている。やはりエネルギーがぶ飲み体質は改まっていないようだ。

 興味深いことがある。2007年の石油確認埋蔵量が1兆2379億バレルで、前年の1兆2395バレルよりも減っているのである。アラブの産油国の確認埋蔵量も、最大の産油国サウジアラビアでわずかに減っているなど、全体として減っている。消費の伸びを新規発見が補ってこれまでは確認埋蔵量もわずかながら増える傾向にあったが、ここへ来ていよいよ減少局面に入ったのだろうか。それとも一時的なことなのか。

 石油価格は投機資金が入って実態以上に高くなっていると言われ、産油国はなかなか増産に踏み切らないが、実はこうした事情もあって掘り渋っているのではあるまいか?

 中東産油国はいま石油が涸れたときのために、オイルマネーを次のエネルギーに投資しようとしている。豊富な太陽エネルギーを生かした太陽熱発電や太陽光発電の大型プロジェクトがいくつも進んでいるのだ。わが日本は石油が涸れたらどうするのだろう。
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by greenerworld | 2008-06-12 17:37 | エネルギー  

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