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新たなインベーダー、オオタナゴ

 カダヤシ、ブラックバス、ブルーギル、アメリカオオナマズと、外来魚の定着により在来生物が脅かされている日本の淡水水系。茨城県の霞ヶ浦では、2000年ごろに新たな外来魚オオタナゴが発見され、利根川水系の河川、湖沼に広がっているという。

 オオタナゴはアムール川流域から海南島にかけての東アジア原産のタナゴの仲間で、在来のタナゴと同じように、メスが産卵管を伸ばし淡水産二枚貝の中に卵を産む。当初は霞ヶ浦に注ぐ小野川、新利根川河口付近にしか見られなかったが、次第に生息域を広げ、2008年の調査では霞ヶ浦、北浦、利根川、手賀沼、さらに印旛沼でも確認されている。霞ヶ浦および北浦の4調査地点では、在来のタナゴとアカヒレタビラが2008年にはほとんどオオタナゴに置き換わっているという。今後、運河でつながっている中川や荒川流域への拡大も懸念される。

 なぜ、オオタナゴが霞ヶ浦に侵入したのか。疑われているのが、淡水真珠養殖だ。最初に発見された地点では、中国産のヒレイケチョウガイによる淡水真珠の養殖が行われていた。オオタナゴはこのヒレイケチョウガイに卵を産む。オオタナゴの卵を持ったまま、ヒレイケチョウガイが持ち込まれた可能性がある。

 悪いことに、オオタナゴはイシガキガイやドブガイなど、ヒレイケチョウガイ以外の在来淡水二枚貝に卵を産むようになった。これらの貝は在来のタナゴ類が産卵に利用している。ここで競合が起こり、在来種が産卵できなくなったと考えられる。在来種への影響はタイリクバラタナゴ以上に大きそうだ。
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オオタナゴ♂


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産卵管を伸ばした♀。いずれも土浦の自然を守る会パンフレットより

 土浦の自然を守る会では、パンフレットを作ってオオタナゴの情報提供を呼びかけている。止水域や大きな河川で見慣れぬ大きなタナゴが捕れたらデジタル画像を添えて同会に一報を。

 土浦の自然を守る会:茨城県土浦市中央1-8-16
 VZD00377○nifty.com(スパム回避のため英数字を全角に、@マークを○に変えています)
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by greenerworld | 2008-10-03 12:18 | 生物多様性  

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