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カテゴリ:環境エネルギー政策( 74 )

 

再生可能エネルギー政策で日本は世界の仲間はずれ

 再生可能エネルギー(自然エネルギー)は、化石エネルギーや原子力エネルギーのような既存エネルギーに対して割高である。もちろん、これは既存エネルギーの資源確保のために投入される資金、電源立地対策や廃棄物・廃炉処理といったコストが含まれていないので、再生可能エネルギー側にとっては不公平きわまりない計算根拠なのだが、現実にその「割高さ」(あるいは既存エネルギーの不当な安さ?)が理由となって普及が進まない。とくに導入初期においてはなおさらだ。

 それを補う政策がいくつかある。一つは環境を汚染する既存エネルギーに対してペナルティ的な税を課すこと。これは環境税や炭素税という呼ばれ方をする。ヨーロッパではほとんどの国が導入しているが、日本では経済界や経済産業省が反対しており、実現していない。逆に再生可能エネルギーの方はエネルギー税を優遇するという方法もある。

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by greenerworld | 2006-09-25 09:02 | 環境エネルギー政策  

スウェーデンの政権交代

 9月17日に投票が行われたスウェーデン総選挙で、社会民主党のパーション首相率いる与党が敗北。5月にバイオエネルギー会議で訪れ、パーション首相の記者会見にも出席したので注目していたのだが、12年ぶりの政権交代が行われる見通しとなった。

 開票結果により配分された議員数を見ると、穏健党(保守党)を中心とする中道右派連合が178、社会民主党を中心とする与党連合が171と僅差。同国では社民党が政権についている期間が歴史的にも圧倒的に長く、前回の政権交代からも12年、パーション氏はすでに10年も首相を務めてきた。国民の長期政権に対するマンネリ感もあったのかもしれない。41歳と若い穏健党のラインフェルト党首が次期首相に選ばれると見られている。

 新政権になり、肝心の環境エネルギー政策はどう変化するのか気になるところ。既報のように、パーション首相は「石油依存からの脱却」を掲げ、6月にその方向性がまとまったばかりだ。ただ、レーナ・リンダルさんの「Sustainable Sweden」レポートによれば、脱原発政策については新政権になっても4年間はほぼ現状維持で、政策が大きく変わる可能性があるのは、2010年の総選挙後とのことである。その他のエネルギー政策について明らかになるのは、新政権誕生後になりそうだ。

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by greenerworld | 2006-09-23 10:05 | 環境エネルギー政策  

カリフォルニア州の温暖化対策法

 アーノルド・シュワルツェネッガー知事は、共和党でブッシュ大統領とも親しいが、温暖化対策には熱心なようだ。ブッシュ政権下のアメリカは京都議定書から離脱し、同議定書に掲げた削減義務を放棄して、経済成長の範囲内で削減するという後ろ向きの対策を発表しているが、シュワ知事はブッシュ大統領に温暖化対策でリーダーシップを取るよう進言してもいる。

 8月31日カリフォルニア州議会は、「温暖化対策法(GWSA)」を成立させた。内容は、2020年までに州内の現行の温室効果ガス排出量から25%を削減し、1990年レベルまで低下させるというものだ。発電会社など大規模な事業者には排出量の上限を設定し、報告を義務づける。

 当初京都議定書に定められたアメリカの削減目標よりも低く、目標年度も先送りされているとはいえ、アメリカの州としては、先進的な内容であるといえる。

 今回多数派を占める民主党が温暖化対策法を成立させたが、知事もこれに賛同している。

 7月には、州内でエタノール生産を計画しているベンチャー、パシフィックエタノール(ナスダック:PEIX)のマデラ工場をシュワ知事が訪れている。カリフォルニアはエタノールの消費が全米1なのにも関わらず、生産はわずか5%にとどまっている。州は、この比率を2010年までに20%、2020年までに40%に高める政令を6月に発表している。

 これらの政策は、再選をめざすシュワ知事の選挙向けの花火であるかもしれないが、影響はけっして小さくないはずだ。カリフォルニアは、世界第8位の経済圏であり、世界で12番目の温室効果ガス排出地域だ。

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by greenerworld | 2006-09-01 12:26 | 環境エネルギー政策  

「新エネルギー法」ではなく再生可能エネルギー法を

「再生可能エネルギー(Renewable Energyあるいは単にRenewable(s)。また再生可能エネルギー源としてRenewable Energy Sources=RESとも)」といえば、太陽光や風力、バイオマスのような太陽エネルギー起源または地熱や潮力のような、自然のプロセスから得られる繰り返し使えるエネルギーのことを言う。この言葉は、ほぼ同じ意味を表す「自然エネルギー(Green Energy)」とともに、その内容について世界的にも共通の理解が得られている。しかし、日本では世界的にはあまり通用しない「新エネルギー」という言葉が使われ、再生可能エネルギーという言葉は公的にはなかったに等しい。
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「新エネルギー」は1997年に成立した「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(新エネ法)」によって規定された概念で、「石油代替エネルギーを製造、発生、利用すること等のうち、経済性の面での制約から普及が進展しておらず、かつ 石油代替エネルギーの促進に特に寄与するもの」とされている。具体的には、

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by greenerworld | 2006-07-24 09:29 | 環境エネルギー政策