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カテゴリ:エネルギー( 93 )

 

薪も燃やせる外付け型のペレットボイラー

 欧米ではペレットボイラーでセントラル給湯暖房という住宅が多い。個人住宅でも機械室を持ち(たいてい物置や乾燥室と兼用となっている)、そこにボイラー、ペレットタンク、貯湯槽が置かれている。貯湯槽からは浴室やキッチンへの給湯の他、パネルヒーターを使った暖房も行われる。

 日本の住宅は機械室を持つ設計をしないので、こうしたシステムは建設費も含めてコストと手間がかかる。最近ヨーロッパでも小屋タイプのボイラー、ペレットタンク、貯湯槽が一体となったシステムも出てきた。これなら後付で設置して、既存の配管につなぐだけだ。

f0030644_13374036.jpgf0030644_13375382.jpg 写真上の「ウッドマスタープラスAFS-900」はアメリカ製のペレットボイラー。やはり外付けで、貯湯槽が一体になっている。配管に接続するだけで、暖房・給湯が可能だ。もともとアメリカ中北部の穀倉地帯などで、余ったトウモロコシや大豆も燃やせるように工夫されたもの。日本ではそんなことをしたらバチが当たると言われそうだが……。

 ヨーロッパのペレットストーブやボイラーは、木部のおが粉だけを固めたホワイトペレット専用に設計されているものが多い。どこが違うかというと、穀類、草本系の燃料はシリカが多く灰が固まって燃焼皿を詰まらせる。通気が悪くなりうまく燃焼しなくなるのだ。ウッドマスタープラスはこの固まりを砕いて灰受けに落とす機構が備えられている。これだと日本でつくられている樹皮(バーク)ペレットも、問題なく燃やせるそうだ。

 ウッドマスタープラスの輸入を手掛ける、有限会社河西社長・河西広実さんはもう一つ独自のアイデアを試してみた。燃焼皿の上に金属製の枠を置いて、その上に薪を置くと薪も燃料にできるのだ(写真下)。製材所の端材や家庭で発生するせん定枝も燃やせる。薪を加えることで急速加熱も可能になるという。

 河西さんは伊勢原市に完成したばかりの自宅にウッドマスタープラスを一台設置し、自らその使い勝手を試している。このシステムは太陽熱とのハイブリッド。お風呂や台所の給湯+床暖房用の熱源として太陽熱を、そのバックアップとして、ペレットボイラーを使う。100%自然エネルギーの給湯と暖房だ。

 ウッドマスタープラスAFS-900の販売価格は147万円を予定。ガスや灯油の給湯機に比べればかなり割高ではあるが、貯湯槽も一体になっており、そのままで本格的な給湯暖房システム用熱源として使える。機械室を建てる必要もない。出力約30kWという能力からすると日本の家屋だと2〜3軒分まかなえる。小さめの公共施設やオフィスでも使えるのではないか。農業用ハウスの加温などにも利用できそうだ。

 有限会社河西 http://www.h-kasai.co.jp/

 詳しいレポートは2月下旬発売予定の季刊ソーラーシステム111号をごらん下さい。
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by greenerworld | 2008-01-17 13:44 | エネルギー  

インド・タタグループの30万円カー「NANO」

f0030644_19203711.jpg
 ニューデリーで開催されているインドモーターショーで、タタグループが話題の10万ルピー(約28万円)カーを発表した。

 名前はナノ(NANO)。iPodみたいな名前だが、人々の車(People's Car)という位置づけだ。今年末にはインド国内で発売される予定だという。

 NANOは2気筒623CCのエンジンを積んだ、4ドアのコンパクトカー。日本の軽自動車と同じくらいだ。見た目はSmartに似た感じ(というより、そっくり)。価格はスマートの6分の1。ただし最も安いスタンダードモデル(写真)ではエアコン、パワーステアリング、パワーウィンドウはついていない。

 中国と並び高成長が続く21世紀の大国インドでは、生活水準も急激に向上しており、自動車へのニーズが高まっている。こうした小型で格安の自動車は、中国を始めこれから伸びが期待されるマーケットに対応したいわば世界戦略車だ。インドの自動車市場でトップを占める日本のスズキも、10月に1000CCクラスのコンパクトカーを同国内で販売する予定という。

 心配なのは、安い車が短期間に普及することによる環境悪化や事故だが、タタグループのラタン・タタ会長は、インドでは年間800万台のバイクが販売されており、それがもたらす汚染や危険に比べれば、NANOはグリーンでずっと安全だと語っている。

 しかし、これはインドや中国におけるモータリゼーションの爆発の始まりに過ぎない。すでに自動車の便利さにどっぷりつかっている私たちが言うのはおこがましいが、両国合わせて23億人の人々が、先進国並みに自動車で走り回るようになったとしたら、環境にも資源にも大きなインパクトがあるだろう。いやそれより自動車という乗り物自体が成り立たなくなるのではないだろうか。自動車を安くつくろうと思えばできることはわかったが、ほんとうにやるべきなのは自動車からどのように脱却するかではないかと思ってしまった。それは私たちが提案しなければ。
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by greenerworld | 2008-01-10 19:24 | エネルギー  

ペレットストーブのドラフト改善(続き)

 ドラフト改善の甲斐あって、ペレットストーブの燃焼状態も格段に良くなり、年末年始は暖かくすごすことができた。ところで、室内の煙突の温度が60℃くらいあるので、これを外に逃がすのはもったいないと、少しでも放熱を良くするために、図のような放熱器(というほどでもないですが・・・)を取り付けてみた。熱伝導率が高い銅板を加工して、耐熱塗料で黒く塗ったもの。ちなみに上のレバーは空気調節用のダンパー。f0030644_10381147.jpgこれで室内によりたくさんの熱を放ってくれるはず、と期待したのだが、フィンの部分をさわって見ても、あまり熱くない。上側の煙突の温度も下がっていない。密着が十分でないのも理由のようだが、伝熱面積がこの程度ではあまり効かないのかもしれない。煙突に銅管を巻いて温水をつくり、パネルで放熱させることも考えたが、加工が本格的で自分の手には負えそうもない。この熱を床暖房に持ってこれるといいんだけど。
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by greenerworld | 2008-01-04 10:42 | エネルギー  

ナノソーラーが薄膜太陽電池を初出荷

 昨年12月中旬、米カリフォルニア・シリコンバレーの太陽電池製造ベンチャー、ナノソーラーの製造ラインから、初めての薄膜太陽電池が出荷された。ナノソーラーの太陽電池は現在主流のシリコン結晶系ではなく薄膜系と呼ばれるタイプで、銅-インジウム-セレンの化合物。一般にCIS(またはガリウムを加えてCIGS)と呼ばれている。ナノソーラーでは、原料をインクのようにアルミニウムシートの上に“印刷”して製造するため、きわめて低コストでの生産が可能になるという。同社の太陽電池Nanosolar Powersheetは米・科学誌ポピュラーサイエンスの「2007年の最高技術革新」に選定された。同社では、すでに東ドイツ地域で1MW(メガワット、メガは百万)の太陽光発電所への受注に成功したとしている。

 ナノソーラーを率いるのはCEOのマーチン・ロシュアイゼン氏。氏自身のブログによれば、ドイツ・ミュンヘン生まれのオーストリア系で、ミュンヘン工科大で修士、米・スタンフォード大学で博士号を取得、シリコンバレーでいくつかのIT企業を成功させた後、2001年にナノソーラーを立ち上げた。その後、2006年には投資家などから1億ドルもの資金を集め、将来的に430MW/年とする生産計画を発表して大きな注目を集めた。

 ナノソーラーの太陽電池は、出力1ワットあたり99セントの価格が可能だとしている。円に換算すると11万4000円/kWということになる。出荷価格だとしても、これが本当ならば、現状では周辺機器や工事費込みで200万円程度かかる3kWのシステムが100万円以下になるだろう。30万円/kWという価格は、発電単価にして20円/kWh以下となるため、太陽光発電システム普及の目安価格となっている。大規模なシステムであればさらに単価は下がる。原料シリコンの調達に苦労し、なかなか価格を下げることができないシリコン結晶系太陽電池には、大きな脅威となるかもしれない。

 ナノソーラーの太陽電池の変換効率はどの程度なのか、同社のサイトを見たが数値は見あたらなかった。通常のCIS系と同じ10%前後とすれば、多結晶シリコン太陽電池よりやや低く、結果として同じ出力で面積を余分に取ることになる。ただ、インゴットをスライスしてつくるシリコン結晶系は、どうしてもセル間にすき間が生じる。シート状のCISはすき間は生じない。発電効率の差ほど面積に差は出ないだろう。

 驚くべきは、ナノソーラーシートのエネルギーペイバックタイム(EPT)である。EPTは製造に要するエネルギーを発電によってどのくらいの期間で回収できるかを表す数字で、これがシステムの耐用年数を超えていれば、ライフサイクルでエネルギー収支がマイナスとなり全く意味がないことになる。結晶シリコン太陽電池は、生産規模にもよるが2〜3年と言われている。NEDO(新エネルギー産業技術総合開発機構)では、100MWの生産規模で多結晶シリコン太陽電池のEPTを1.5年としている。これに対してナノソーラーの太陽電池は1か月以下というのだ。風況の良い場所に建設する風力発電より短い。同社のパネルは25年保障なので、少なくとも24年と11か月分、CO2フリーで電気を供給してくれることになる。

 ナノソーラー http://www.nanosolar.com/
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by greenerworld | 2008-01-02 11:34 | エネルギー  

ペレットストーブのドラフト改善

 ドラフト(draft | draught)はすきま風、通風という意味で、燃焼機器では十分な燃焼用の酸素を供給し排気を確実に行うために重要なもの。ストーブでは煙突や吸排気筒がこの役割を担う。よく「(煙突の)引きが強い(良い)、弱い(悪い)」などと表現しているのが、このドラフトの状態をいう。

 煙突の「引き」と空気取り入れ口の調整だけで燃焼のコントロールを行う薪ストーブでは、煙突はきわめて重要な装置で、実際煙突代の方がストーブ本体より高かったりする。

 わが家は以前薪ストーブを使っており、ペレットストーブに取り替えた際、その煙突をそのまま利用して接続してもらった。もとからあった煙突は15cm径で、一階の天井下から屋外に抜いて、そのあと二階の軒上まで立ち上げてある。煙突の先までの高低差は5m以上。径が太く縦の長さがあるので、いったん中の空気が上昇すると大きな力で空気を引き上げ、排気すると同時にストーブに空気を吸い込む。薪ストーブはこれくらいのドラフトがないと、しっかりと燃えてくれない。

 一方で、ペレットストーブはファンで強制的に燃焼空気を吸排気するようになっている(中には自然吸排気式のものもある)。そのため排気筒も10cm径で、高く立ち上げる必要もない。

 で、結論を言うと、わが家の場合煙突の「引きが強すぎて」、燃焼皿でペレットが踊ってしまうほど。またストーブは熱分解ガスを二次燃焼させる機構になっているのだが、それがうまくいかないようで、前面ガラスにタールがこびりついてしまう。

 そこで、東京ペレットさんに相談。室内の煙突をダンパー(空気調節できる弁)付のものに替えてもらった。その上で排気をかなり絞って、さらに吸気口を段ボールで半分以上ふさいでみた。これで、ペレットが踊るほどのドラフトはなくなったが、まだ前面のガラスは曇る。しかしタールではなくてすす。燃焼効率が改善したのかどうかよくわからない。

f0030644_10101769.jpg ふと思いついた。外の煙突下部には掃除用にふたがついているのでそのふたをはずし、取り替えで余った10cm径の煙突を外側から差し込んでみたらどうだろうと(写真と断面図)。これで元の煙突のドラフトはほぼ遮断されるはず。それで燃やしてみると、燃焼状態は格段に良くなった。ガラスの曇りも少なくなり、しかもすすではなく灰状の燃えかすになった。


f0030644_14594960.jpg 15cm径に10cm径を差し込んでいるのでまだすき間から抜けている分があるようだ。詰め物をしてやり直してみることにしよう。外の煙突はただの飾りになるわけだが、もしかすると将来薪ストーブを復活させる日も来るかもしれない。それに夏に屋内の熱気を排気する温突(ソーラーチムニー)として使うことも考えてみたい。
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by greenerworld | 2007-12-28 10:33 | エネルギー  

パッシブソーラーでエネルギーいらず

 季刊「ソーラーシステム」110号にパッシブソーラー住宅の事例を2軒紹介させていただいた。パッシブソーラーというのは、機械的な制御をせず、自然の力で暖かさや涼しさを得る建築手法のことである。涼しさの場合にはパッシブクーリングとも言う。

f0030644_22122633.jpg 一軒は千葉県鴨川市にある棚田や雑木林に囲まれた里山に建つセカンドハウス(写真上)。東西に長く、南北に短い長方形の平屋なのは、日射を最大限取り入れて床に蓄熱させるため。日中に取り込んだ熱はゆっくりと家全体に放熱されて、温度差のないちょうどよい温熱環境になる。もちろん、熱が逃げないよう十分な断熱が施されている。庇の長さで、夏は逆に日射を取り込まないため、屋内が十分に涼しいという。地形に制約のある市街地ではなかなか難しい設計(外から丸見えだし)だが、条件さえ良ければ、冬に晴天率の高い関東以西の太平洋側なら、冬の暖房エネルギーをほとんど使わないですむのではないか(夏の冷房も不要!)。深川良治建築計画室の設計。

f0030644_221379.jpg もう一軒は八王子市の丘陵地にある、最大斜度30度という西向き斜面に建てられた家だ(写真中・玄関は一階で、リビングや寝室は階段を下りたところにある)。回りは閑静な住宅街だが、ここは条件が悪くて売れ残っていた土地。しかし、斜面を掘り下げ、半ば地中に埋まるような形で建築し、地中の熱量を最大限利用することで、一日どころか一年を通じてあまり温度変化のない住宅を実現している。天気が良ければ西に富士山も望める眺望を活かし、テラスを設置、ここが夏はデッキに、冬はサンルームになる(写真下)。夏には屋根のトップライトを覆うことで日射が屋内に差し込むことを防ぎ、冬はトップライトを全開して、日射を取り入れ内部に蓄熱する。木材は全て新月材だ。おが粉まで壁に塗り込んで使い尽くした。

f0030644_22124412.jpg その土地その土地の気象や風土などの条件を読み取り、土地に内在する自然の力を最大限活かすのが、パッシブソーラーの原則。自然を無視し、機械力で冷暖房するいまの建築は、安い化石エネルギーがふんだんに使えた時代の遺物である。

 詳しくは「ソーラーシステム」110号をお読みください(宣伝になってしまいました)。
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by greenerworld | 2007-12-02 22:17 | エネルギー  

値上げの冬にペレットは救世主になるか

 今日からガソリン、灯油が値上がり。レギュラーガソリンは店頭で150円を突破。2002年には100円前後だったので、5年で5割も上がったことになる。年率9%弱の上昇率ってことだ。灯油の方も18リットルで1700前後と100円/リットルに迫っている。こちらは2002年に18リットル780〜790円だったので、ほぼ倍になっている。おまけに今年は寒さの訪れが早く、灯油需要も伸びそうだ。

f0030644_17452145.jpg 昨年からペレットストーブを使っているわが家では、急に冷え込んだ11月17日にあわてて燃料の木質ペレット(東京産)を買いに行った。ありがたいことに値段は昨年と変わらず60円/kg(税別)。しかし、発熱量は灯油1リットルがだいたいペレット2kgに相当するので、灯油に換算して120円/リットルということになり、まだペレットの方が高い。でもこのままで行くとそのうち追いつくんじゃないかと思っている。ペレットが40〜50円/kgで売られている地域もあり、灯油と差がなくなっている。ペレットストーブの人気が高まりそうだ。

 でも、ペレットの生産はそう簡単には増えない。原料のおが粉が出てこないからだ。国産材の需要が低迷して、製材屋さんがあちこちで廃業している。もし原木を削ってペレットをつくろうと思ったら、エネルギーも余計に食うし、価格もずっと高くなるはず。木を材として使ってこそ、エネルギーとしても利用できるようになる。
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by greenerworld | 2007-12-01 17:48 | エネルギー  

地球を加熱するパーム油

 最近グリーンピースが「Cooking the Climate」というレポートを発表した。バイオ燃料の中でも軽油代替として期待されているバイオディーゼル、その有力な原料であるパーム油の生産によって、CO2削減どころか、地球温暖化が加速されるという内容である。

f0030644_0101685.jpg パーム油はパームヤシの実からとれる。そのパームヤシの栽培はインドネシアやマレーシアを中心に大規模なプランテーションで行われている。プランテーションを築くために、違法な熱帯林の伐採・焼き払いが行われているのだ。それによって樹木が蓄えた大量のCO2が大気中に排出されるという。そればかりでなく、地下に蓄えられた泥炭にも火がつく。泥炭はくすぶり大量のCO2を解き放つ。火がつかなくても、むき出しになり乾燥化すれば急速に分解が進む。(写真はインドネシアの熱帯林と熱帯林を切り開いたパームヤシ園のみごとなコントラスト、Green Peace Internationalより)

 熱帯林の破壊は、世界の年間温室効果ガス排出の5分の1に相当するといわれている。その分を勘案するとすでにインドネシアはアメリカ、中国に次ぎ世界3番目の温室効果ガス排出国になっているという。インドネシアにはすでに600万ヘクタールのパームヤシ農園があるが、インドネシア政府は2015年までにさらに400万ヘクタールをバイオ燃料用にふやす計画だ。

 パーム油は食用としても需要が高まっている。植物油をマーガリンやショートニングに加工する際に水素添加を行うと、健康に有害なトランス脂肪酸ができてしまう。そこでメーカーは、水素添加を行わなくても流動性の低いパーム油の含量を高めるようになってきた。環境と健康のためといいながら、温暖化を加速させるパーム油の消費増。スマトラやカリマンタン(ボルネオ)では、多くの野生生物が生息場所の森を失い絶滅の危機に瀕している。先住民族も生活の場を奪われている。まさに悪夢のシナリオだ。対策はどちらも消費を抑えるしかない。燃料油も食用油も。
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by greenerworld | 2007-11-11 00:18 | エネルギー  

食品価格高騰の原因はエタノール? それとも原油高?

 穀物価格の上昇で、日本でもさまざまな食品の値上げが続いているが、アメリカでも事情は同じ。その理由について、二つの世論調査が全く異なる結果となっている。

 一つは食品メーカーのホーメルが行った調査(Hormel Hunger Survey)。まず64%の回答者が、食品や燃料の値上がりによって食糧事情が悪化していると答えている。さらにバイオエタノールへの利用はトウモロコシなどの価格、さらに食料価格を上昇させているとの回答が60%に達しており、47%がバイオエタノール生産への政府の補助金が原因となっていると考えている。

 もう一つの調査は、バイオ燃料の業界団体である再生可能燃料協会(RFA)のもの。こちらの調査では、食品価格の上昇の原因は原油高によるとの見方が46%と最も多く、次に中国を始めとする世界的な需要の高まりが15%で続く。バイオエタノール生産を原因とするのはわずか7%という結果。全体として84%が「エタノール以外」が原因であると答えているという。同じような世論調査で、ここまで「露骨」に差が出るものなのか。

 なお、ホーメルの調査では17%が過去一年以内に食事の援助を受けたことがあると回答している。RFAは、食品価格の81%は加工・容器包装・流通や広告宣伝に用いられておりそこで多量のエネルギーを使っているため、食品価格上昇への穀物の影響はわずかだと主張している。これはこれで考えさせられる話である。

 ちなみにホーメルは、ときどき無性に食べたくなる(私だけ?)あのSPAMを製造販売している会社です……。
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by greenerworld | 2007-11-02 11:25 | エネルギー  

モーターショーでエコカーを探して

 10月27日から千葉・幕張メッセで一般公開される東京モーターショーのプレスデーに潜り込んできた。いくらデザインがよくても、図体がでかくてスピード重視のギャスガズラー(ガソリンがぶ飲み車)には用はない。というわけで、日産「GT-R」にもスズキ「Kizashi」にも、ミツオカの「オロチ」にも、もちろん笑顔を振りまくコンパニオンにも目もくれず(いやチラッとは見ましたが)、ひたすらエコカーをさがしましたよ。

 海外メーカーはダイムラー、BMWがハイブリッド車を参考出展していたものの、期待したプラグインハイブリッド、GMのシボレーボルト、オペルのフレクストリームもなく、全体にさびしい感じ。その分国内メーカーは、エコカーにかなり力を入れていた印象を持った。

 プラグインハイブリッドはトヨタがコンセプトカー「Hi-CT」を展示。はっきりいってもっとふつうの車でつくってほしい。ただ、トヨタは小型・軽量化を方向性として打ち出しており、自動車メーカーとして正しい認識だ。三菱の電気自動車「iMiEV」は航続距離は一充電200kmと実用的。2010年発売予定を前倒しできそうだとのこと。価格はプリウスよりは安くしたいというので、期待しよう。ハイブリッド、電気自動車ともバッテリーはリチウムイオンが中心になってきた。ニッケル水素・ウルトラキャパシタは分が悪い。

 日本国内の自動車売り上げ前年割れを続けており、とくに若者が自動車に興味を持たなくなっている。海外メーカーにとって、日本の自動車市場は魅力が失せつつあるのだろう。しかし、このモーターショーでのアメ車やドイツ車を見る限り、日本メーカーの取り組みはだいぶ先を行っていると感じた。当ブログにしては珍しくほめ言葉で締めくくり。

f0030644_23175312.jpg若者向けに新しいカーシーンを提案したいというトヨタのプラグインハイブリッド「Hi-CT」
f0030644_23172527.jpg同じく小型軽量カー「1/X」は車重420kgまで低減した排気量500ccのFFV(ガソリンとエタノールを任意混合した燃料を使える車)という設定
f0030644_234149.jpgスバルの電気自動車「G4eコンセプト」コンパニオン付。航続距離は200kmを予定
f0030644_2343043.jpgホンダのハイブリッドライトスポーツ「CR-Z」
f0030644_234498.jpg三菱の電気自動車「iMiEVスポーツ」はその名の通りiMiEVのスポーツタイプで2シーター
f0030644_235444.jpgスズキの「PIXY」。右の一人乗りビークルがそのまま左の本体4輪車の運転席になるコンセプト。本体は燃料電池仕様を想定。バッテリーはキャパシタ
f0030644_23182037.jpgマツダの水素とガソリンのハイブリッド「プレマシーハイドロジェンREハイブリッド」。水素に未来はあるのか?

いずれも参考出展。
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by greenerworld | 2007-10-25 22:59 | エネルギー