管理者へのメール / 管理者のプロフィール


カテゴリ:気候変動( 43 )

 

アメリカも花粉症シーズン

 USA Todayの電子版をながめていたら、見るだけで鼻がむずがゆくなりそうな写真とともに、今年は南東部を中心に花粉の量が過去最高レベルだという記事。向こうでも5人に1人は花粉症だという。検索したら、Pollen.com(花粉ドットコム)というサイトがある(http://www.pollen.com/)。予報地図は南東部といわず、中西部にかけても真っ赤だ。

 厚労省の花粉症のページによれば、日本の花粉症有病率は全国平均で15.6%だというから、USA Todayの数字が本当ならアメリカの方が高いことになる(ただし地域別に見ると関東地方や東海地方は20%を超える)。日本ではスギ・ヒノキ花粉による症状が圧倒的だが、アメリカではオーク、ニレ、カバノキ、ポプラ、プラタナスなど多種多様な樹木の花粉が原因となるらしい。初夏になればイネ科の草本、秋にはブタクサが続く。どこに行っても、いつの季節も花粉は追いかけてくるようで……。花粉症市場も急拡大のようだ。

 大気中のCO2濃度上昇と花粉の関係を示すデータもあるようで、アメリカ農務省のデータによれば、過去40〜50年間に花粉の生産量は主にブタクサを中心に4倍に増えたという。うち半分はCO2濃度上昇の影響と見られているそうだ。
[PR]

by greenerworld | 2010-04-12 15:12 | 気候変動  

温暖化スキャンダル

 科学者、研究者といえども、もちろん生身の人間である。研究が続けられるのは、その研究が世の中に認められ、研究費がつくことが前提である。お金の出所のお眼鏡に適わなければ研究はできないし、その前に食べていけない。純粋な科学研究というのはなかなか難しいものだ。しかも一般人にはその研究内容や真偽、意味さえわからないことが多い。しかし、地球環境問題と言えば、センセーショナルだ。この分野は公害、オゾンホールなど、時に利害の相反する大資本や国家権力からの迫害を受けてきた歴史もある。気候変動も初めのうちはそうだった。だからこそ、多くの科学者、研究者がコツコツとデータを積み上げ、議論を重ねてきたのだった。それがIPCC(気候変動に関わる政府間パネル)の手法だった。だから、われら一般人もその報告に信頼を寄せてきた。報告書にはビジュアル化された多くの“証拠”が示されていた。細かいことはわからなくとも、その図やグラフを見れば、温暖化の進行とその影響は深刻だと誰もが思う。

 そのIPCCのデータの一部にでっち上げ、または過大な評価が含まれていることが報道され始めた。時期はコペンハーゲン会議の開かれた昨年末あたりから。きっかけは、英国イーストアングリア大学の気候研究チームのメールがハッキングによって盗み出され、暴露されたことだ。メールには、平均気温低下を示す気象データを意図的に隠したという内容が記されていたとされる。過去千年間の気温推移の中で近年の急速な気温上昇を示す有名なグラフが、実は都合のよいデータだけからつくられたものではないかという疑惑も生じている。さらに今年に入って、「ヒマラヤの氷河が2035年までに消失する可能性が非常に高い」というIPCCの第4次報告書記述に、科学的な根拠がなかったことが明らかにされた。

 懐疑論者たちは俄然勢いづいている。しょせん、科学は政治やカネと無縁ではいられない。温暖化の元兇の一つと非難された石油メジャーのエクソンモービルが、温暖化の反証研究に資金を提供したこともあった。今回の暴露も、時期的に見て政治的な意図が感じられる。都合の悪いデータは反故にするか評価を低くする、逆に都合のよいデータはことさら大きく取り上げる。それは温暖化肯定派でも懐疑派でも、どちらの側にもあり得ることだ。マスコミにも詳細は理解できないから、スキャンダルめいた話だけが大きく取り上げられる。その結果真実(温暖化が起きているのかどうか、起こっているとすればその原因は何か)は遠くなる。

 IPCCは組織が大きくなり、検証すべきデータやそのプロセスは膨大かつ複雑になった。だが、そこで検証されるデータはしょせん二次情報・三次情報に過ぎない。さらに気象データ一つとっても、その測定値はみなが民主的な国にだけあるわけではない。シミュレーションに加えるべきファクターも十分ではない。もともとIPCC報告書がすべてを語っているわけではないのだ。

 結局はその限界を了解しつつ、懐疑派も加えて検証プロセスを透明化するしかないが、巨大になったIPCCだけでなく、世界はすでに「人為起源の温暖化が進行している」というフレームワークの元に動いている。そこに多くの人材や予算が投入され、法律も整備されている。“気候変動市場”も年々拡大している。もしそれが虚構に過ぎなかったとしたらすべてがひっくり返る。一国の政権交代どころの騒ぎではないだろう。

 パチャウリIPCC議長の関係団体が、気候変動ビジネスに関わる企業から資金を提供されているという“スキャンダル”も報道された。肯定派対懐疑派の論争や暴露合戦の裏では、それぞれを後押しするカネが動いているのかも知れない。
[PR]

by greenerworld | 2010-02-04 08:31 | 気候変動  

09年の世界平均気温は過去3番目

 2009年の世界の世界全体の年平均気温(陸域における地表付近の気温と海面水温の平均)が、1891年の統計開始以降、3番目に高い値となったことが、気象庁から発表された。平年差は+0.31℃(速報値)で、これまで最も高かった年は1998年、2番目が2005年、3番目が2002、2003、2006、2009年と1990年代後半以降に集中している。同時に発表された日本の平均気温でも平年差は+0.56℃で、1898年以降7番目に高いという。

 2009年の高温の原因としては、大気中の温室効果ガス増加による温暖化の影響に加え、エル・ニーニョ現象の発生が考えられるとしている。
[PR]

by greenerworld | 2010-02-02 14:20 | 気候変動  

北半球の異常低温

 昨夜から、家の温水器のパイプが凍ってしまった。真空貯湯型というタイプで、水道管から圧力で屋根に送って太陽の光で温め、そのままガス給湯器に接続されている「水道管直結」なので、温水器からのパイプが凍結すると、ガス給湯器への水の供給もできなくなってお湯が止まる。こういう時は、水道管から直接ガス給湯器に水を供給できるよう回路を切り替えるようになっている。例年だと、1〜2回、今朝は冷え込んだなという朝に凍り付くことがあるくらいだ。夜のうちから凍ってしまったのは初めて。

 14日の最低気温は東京の府中でマイナス4.7℃、青梅で同5.5℃だったようだ。今朝は八王子でマイナス4.7℃、青梅で同4.9℃。わが家のあたりも、そのへんまで冷え込んでいると思われる。当初はエル・ニーニョの影響で暖冬の予報だったのに、すっかりはずれてしまった。

 異常低温は日本だけの減少ではなくて、北半球中緯度地帯で広汎に起こっているらしい。ヨーロッパも厳しい冬に見舞われている。気象庁の発表資料によると、12月19-20にはベルリンの最低気温がマイナス14℃、1月9日にオスロでマイナス25℃以下、同じ日に暖かな米フロリダ州のオーランドでもマイナス4℃を記録したそうだ。英ブリテン島もすっかり雪に覆われた。

 冬が寒いのは当たり前、とはいうものの、年とともに寒さがこたえる。来週は大寒。そのあたりから寒さがゆるむという予報だが……。ともあれ春はすぐ目の前まで来ている。
[PR]

by greenerworld | 2010-01-15 08:29 | 気候変動  

コペンハーゲンの評価とともにクレジット価格も急落

 COP15・コペンハーゲン会議の失敗を受けて、議長国であったデンマークのラスムッセン首相への風あたりが強まっている。全くリーダーシップを発揮できなかったばかりか、完全にしくじったと欧米のメディアやNGOに批判されている。

 コペンハーゲン会議が終了した翌週のヨーロッパの炭素クレジット取引市場は急落した。数値目標も削減義務もない会議の結果に失望したことは明らかである。トンあたりの価格は前週末から8%も下落して12ユーロ台に。排出削減投資にインセンティブが働くとされる40ユーロ/トンには遠く及ばない水準にある。しかも世界的な景気後退の影響で、2009年の温室効果ガス排出量は大幅に減少すると見込まれており、さらに炭素クレジット価格は下落しそうだ。

 歴史に名を残すはずだった「コペンハーゲン」は、気候交渉を暗礁に乗り上げさせた会議として記憶されるだろう。この先、クレジットの価格が大きく上昇する日は来るのか。気候交渉も、クレジット市場の立て直しにも長い時間がかかりそうだ。

 サッカーのデンマーク代表への影響は? ないだろうね。
[PR]

by greenerworld | 2009-12-25 14:41 | 気候変動  

2大排出国のエゴと世界の行く末

 COP15コペンハーゲン会議が終了した。京都に代わる議定書はおろか、削減目標もなく、それぞれの国が掲げる目標を列挙するだけという「合意」文書のみが採択された。結局、最後の最後でアメリカと中国という2大排出国を中心にした談合で、作業部会案は骨抜きにされた。ヨーロッパ系のメディアは「失敗」、「恥」、「ごり押し」などの言葉で失望と非難を表現している。直前に暴露された「盗まれたメール」も一役買ったか。

 中国は2007年にアメリカを抜いて世界最大の温室効果ガス(GHG)排出国に躍り出た。さらに今後増え続けていくことは間違いない。しかし、高い経済成長が続き、富裕層も増えているとは言え、いまだに発展途上国である。貧富の差はむしろ先進国よりはるかに大きい。国民の不満を抑え、体制の安定を図るためには、高いレベルの経済成長が不可欠である。GHG排出に足かせをはめられたくない。
f0030644_9502163.jpg

 中国の一人当たりのGHG排出量は、4.6トンで、アメリカ19.1トンの4分の1以下、日本の半分以下でしかない。さらに、これまでの累積排出量は、アメリカやEUが圧倒的だ。先進国は先に多くのGHGを排出して豊かになったのだから、責任を果たすのは当然だというのが、新興国の言い分であろう。世界人口の20%を抱える中国の一人当たり排出量が日本並みになる(それほど先ではあるまい)ことを考えると空恐ろしくなるが、その後にはインドやブラジル、南アフリカといった新興国が控える。とくにインドは2030年ごろに中国の人口を抜くと考えられている。
f0030644_9505155.jpg

 今回の会議では発展途上国内での対立もあらわになった。より気候変動の影響を大きく受けると考えられる島嶼国やアフリカの国々は、中国やインドに対しても対策を求めた。しかし、将来の世代からの意見は何ら反映されていない。今世紀末から来世紀にかけては、気候変動よりもエネルギーの枯渇が深刻な問題になっているだろう。ポスト京都はポスト化石燃料であり、ポスト大量消費社会、ポスト経済成長至上主義としてもとらえるべきだ。現状の「Climate Deal」では展望は開けない。日本が率先して2020年25%削減や、2050年80%削減をうたうなら、政権はそうした社会や産業のビジョンを示すべきだ。その意味でも失望している。
[PR]

by greenerworld | 2009-12-20 10:27 | 気候変動  

庭のスイセンが

 このあたりでスイセンが咲くのは例年だと年明け、年内に咲くと「早いな」と思うのだが……。今朝庭を見ると、まだ11月だというのに2〜3株花をつけているではないか。近所の畑の野菜には、まだ虫がつくという。サツマイモの葉がまだ残っている畑もある。秋ジャガの葉も青々している。こんなことは記憶にない。
[PR]

by greenerworld | 2009-11-29 19:09 | 気候変動  

南極大陸も温暖化している

 いわゆる地球温暖化懐疑論者の論拠の一つが、「南極の平均気温は下がっている」というデータだった。しかし、このほどワシントン大学やNASAなどの研究チームが科学誌Natureに発表した論文によれば、南極も地球上のそれ以外の地域と同様温暖化が進んでいるという。

 これまで南極大陸は南極半島を除いて気温上昇はみられないか、むしろ低下しているとされており、その原因はよくわかっていなかった。研究チームはこれまで調査が進んでいなかった西南極について、地上と衛星の観測結果に基づき解析、その結果、西南極では1957年以来10年間で0.17℃のペースで気温が上昇していることを発見した。大陸全体としては10年で0.12℃のペースで上昇していることになるという。これまでの気温データは海岸に近い観測所で得られたもので、内陸部についてはデータがなかった。

 西南極の気温上昇については、氷床コアを用いた他の調査でも同様の結果だという。

 なぜ、南極大陸の東側で気温上昇が観測されなかったかについては、オゾンホールの影響が指摘されている。フロンなどが原因で南極上空に形成されるオゾンホールによって、西風が起きそれが東南極の気温上昇を見かけ上抑える結果になっているという。フロンの規制で今世紀半ばにオゾンホールが解消されると、南極の温暖化が顕在化するかもしれない。
f0030644_1291340.jpg

(Natureに発表された南極大陸の温暖化を示す図。赤が濃い部分ほど温度上昇が大きい)
[PR]

by greenerworld | 2009-01-22 12:12 | 気候変動  

2007年のCO2濃度383ppmに上昇

 年々上昇を続ける大気中のCO2濃度。2007年は前年より2.2ppm増えて、383ppmとなった。この値は産業革命以前の濃度280ppmに比べて37%も高い。過去65万年で最高であり、過去2000万年でも最高である可能性が高い。

 土地利用の変化(主に森林の伐採)による炭素の増加は年間1.5ペタグラムC(1ペタグラム=10億トン)に達し、1850年から2007年までに160ペタグラムが大気中に放出されたと見積もられる。主な放出地域は南米・中米が41%、南アジア・東南アジアが43%、アフリカが11%。

 化石燃料の燃焼とセメント製造からのCO2排出は、1990年の年間6.2ペタグラムCから、2007年には8.5ペタグラムCに達した。2000-2007年の年間増加率は3.5%と、それ以前の10年間の0.9%のほぼ4倍となった。この増加率はIPCCの予測シナリオを上回っている。

 中国とインドのCO2排出が増加しており、中国は2006年にアメリカを抜いて最大の排出国になった。インドはまもなくロシアを抜いて世界第3位の排出国になると見込まれる。現在、世界人口の80%を占める発展途上国からの排出が世界全体の半分を超えているが、1751年以来の累積排出量では20%を占めるに過ぎない。

 海洋や陸地のナチュラルシンクによって取り除かれるCO2は、大気中のCO2濃度の上昇に伴って大きくなっているが、過去50年間で5%も効率が低下しており、この傾向は今後も続く。50年前には1トンの大気中CO2のうち600kgを除去できたが、現在では550kgしか除去できなくなっている。

 グローバルカーボンプロジェクト www.globalcarbonproject.org
[PR]

by greenerworld | 2008-09-26 15:39 | 気候変動  

北極海の氷、過去最低レベルへ

 今夏、北極海の氷が消失する危機をWWF(世界自然保護基金)が警告している。すでに過去最低だった昨年の海氷面積に迫っており、氷の厚みが減少していることを考慮に入れると、観測以来最低レベルにあるという。2年連続で海氷が記録的に縮小したことは、さらに減少する傾向にあることを意味する。

 白く輝く北極海の海氷は、地球に降り注ぐ太陽光を宇宙空間にはね返す作用があり、その分地球の温度の上昇を抑えている。海氷が消えれば、北極海の海水は太陽エネルギーを吸収し、温まる。その結果地球温暖化を加速するおそれがある。また北極海が温まることで、氷にに閉じこめられていた生物の遺骸の分解が進みメタンやCO2が大気中に放出される。これもまた温暖化促進要因となる。ホッキョクグマの受難だけではすみそうもない。

 これは北極だけのローカルな問題ではなく、地球全体の問題であり、各国がポスト京都議定書に向けて取り組みを加速させる必要があると、WWFは訴えている。
[PR]

by greenerworld | 2008-09-17 09:35 | 気候変動