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カテゴリ:スローフード( 39 )

 

泣ける十割手打ち蕎麦

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 所用で奥会津を訪れ、昼食に町家風の蕎麦屋に入った。蕎麦粉100%、ご亭主渾身の手打ち蕎麦を食わせるそうだ。

 まだ時間が早かったせいか、ほかに客はいない。20〜30分待っただろうか、たぶん注文をとってから打っているのだろうと思っていると、ようやくせいろにのった蕎麦がやってきた。さすが蕎麦粉100%の手打ちだけあって、期待にたがわず太さも長さもまちまち、ところどころ板状の切り損ねも混じる。当然茹で加減を揃えるのは難しかろう。細いのはとろけるようで、太いのはかたく噛みごたえがある。口の中で二種類のそばがハーモニーを奏でる。

 一本一本の長さは1〜8cmほどだろうか、つながっていないので箸で少しずつつまみ、何度かに分けてつけ汁へ。すするというより蕎麦ぢょこを傾けて箸で掻き込むようにして食べなければならないのも、この店ならではだろう。そのためか、つけ汁はあくまで薄味で、出しも控え目、蕎麦全体を浸して食べたいという蕎麦食いの夢を叶えてくれる。

 新蕎麦の時期であるが、あえて一年以上寝かせたそば粉を使っているようで、あのむせかえるような新蕎麦の香りが苦手な人でも大丈夫だ。大盛りを頼んだが、ちゃんとせいろが見える上品な盛り方である。海苔もたっぷりとふりかけられ、自家製の漬物もついて850円は良心的といえる。

 待つ時間も含めて一時間近くいたが、新しい客はなくゆっくりと蕎麦を堪能できた。他人には決して教えたくない、胸の内に密かにしまっておきたい名店である。
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by greenerworld | 2014-11-04 17:15 | スローフード  

真冬も青々野良坊菜

 秋に苗をいただいて、庭の2坪菜園に植えておいた野良坊(のらぼう)が、連日の氷点下の寒さにも負けず青々としている。そばに植えた春菊は茎まで凍ってしまい、すっかりへたっているのに、野良坊は元気だ。北風除けはしてあるが、上部は覆っていないので霜も降りているのだが、日が昇り始めるとごらんの通り。
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 野良坊は、西多摩地域(主に旧五日市)で栽培されてきたアブラナ科の地野菜で、春に茎が立って来たときに、茎ごと摘みとって食べる。「かき菜」の一種かとも思われるが、系統は定かでない。家庭菜園では、茎を摘まずに葉だけを摘んでいけば長く楽しめる。秋に種まきをして冬を越し、春に食べるので、虫もほとんどつかず、無農薬で作れる。ほぼ植えっぱなしで手間もかからない。凍らないのは、組織や細胞内に糖分が多いのだろう。少し苦みと独特の風味(くせ)があるが、おひたし、炒め物、漬け物、天ぷらと幅広く使えて、端境期に重宝する野菜だ。
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by greenerworld | 2011-01-16 09:05 | スローフード  

遠州グルメ・おはたき

 実家からお米と一緒に「おはたき」が届いた。遠州以外では聞いたことのない食べ物だが、わが家はみなおはたきが好物である。うるち米を砕いて蒸して搗き、棒状に固めたもので、「ごはんのお餅」といえばわかってもらえるでしょうか(興味のある方はネットで検索すると写真が見られます)。スライスしたものを餅と同じように焼いたり磯辺巻きにしたり、お雑煮にしたりして食べる。わが家での定番はバター焼きで、フライパンにバターをしいて、こんがり焼いたあと火を止めて醤油を少々垂らす。ジュッと醤油が焦げて香ばしい(バターと醤油は合うんです)。他に鍋の具に使っても餅と違って汁がどろどろにならない。

 もともとはくず米を利用するための知恵だった。俵をはたいたからおはたきなのだろうと考えていたが、「はたく」には「搗いて砕く」(広辞苑)という意味があって、どうもこちらから来ているらしい。このおはたきだが、いまではちゃんとしたお米でつくっていて、今回のもコシヒカリのおはたきである。近ごろは店でも売っているらしい。以外と知られていない遠州の味覚。懐かしいふるさとの初冬の味。
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by greenerworld | 2010-12-17 12:52 | スローフード  

柚子えごま味噌

 いただいた柚子がたくさんあって、お風呂に入れるのもいいけど、まずは口に入れようと思い立って、柚子味噌をつくってみた。もう一ひねりしたくて、残っていたえごま(じゅうねん)を加えることにした。まずえごまをフライパンでから煎りして、摺る。柚子は皮の部分だけすり下ろし、実はしぼって種を取り除いておく。鍋でお酒、砂糖、味噌を合わせて、えごまを加えて混ぜ、さらに柚子の皮、最後に柚子の汁を加えて混ぜ合わせる。火を止めて、冷まして出来上がり。我ながらなかなか良い味。ふろふき大根、おでんに、ごはんの友に。しばらく活躍してくれそう。分量は味を見ながら適当なので、再現性はありません。
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by greenerworld | 2010-12-09 18:33 | スローフード  

冬野菜の下ごしらえ

 お隣の畑から、またまたどっさりと冬野菜をいただいた。気温が高くて育ち過ぎちゃうからって、カブに春菊、ホウレンソウ、キャベツ、ニンジンにダイコン。その前にいただいていた白菜や里芋やネギもまだある。そこで今日は下ごしらえとした。里芋は洗って皮付きでゆでたあと、つるんと皮をむく。ホウレンソウもさっとゆでて小分けに。このへんは冷凍もできる。カブは葉と切り離して、葉はおひたし、漬物用に。ダイコンは輪切りで火を通しておくと煮物や味噌汁に何回か使える。ネギは使う分だけ皮をむいて新聞紙にくるんでおく。量が多いので3時間ぐらいかかってしまった。しばらく野菜は買わずにすみそう。ほんとうにありがたいことです。

 秋冬野菜は一時の生育不足から回復しているようだが、このままだと育ちすぎて年明けに品不足になりそうな感じ。

 
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by greenerworld | 2010-12-05 20:36 | スローフード  

いろいろ米

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 先日は富士吉田市のめだかの学校、Kさんから無農薬天日干しのお米をいただいた。今度は、宇都宮のメダカ里親の会事務局長さんから今年収穫のいろいろ米が届いた。他に落花生、ユズにカキが入っていて、メダカのつきあいは“おいしい”つきあいでもあります。

 いろいろ米というのは、メダカ里親の会会員でカリスマ有機農家の上野長一さんが考案した、古代米・赤米・黒米・緑米など各色何十種類が混じったお米。普通の白米に1割ほど混ぜて炊くと、いろどりもよくおいしくなる。これを里親の会の水田でも作っている。多品種をつくるのはたいへんだと思うが、実は育てるところから混ぜているので、稲刈り・脱穀・籾摺りすると、そのままいろいろ米が出来上がるというわけ。上野さんによれば、お互い支え合って育つんだそうだ。穂が出るころの水田はまた色とりどりで楽しい。袋に入っている写真がその様子。
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by greenerworld | 2010-12-01 10:10 | スローフード  

夏のお昼ごはん

 豪雨被害の地域の皆様、心よりお見舞い申し上げます。

 関東は梅雨明けとともに猛暑がやってきた。今日は誰もいないし、凝った物を作る気も食べる気もしない。こういう時はそうめんですますことが多いのだが、幸い隣の畑からいただいた朝どれのキュウリとトウモロコシがあった。キュウリはスティックにして、ソーラークッキング協会のNさんから届いた「横浜醤油」のもろみでいただく。一部はこれもいただき物のハムをスライスして、巻いてみる。トウモロコシは皮をむきグリルで焼いて、少し醤油を垂らして、焼きトウモロコシに。なんだかビールのつまみみたいになってしまった。
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by greenerworld | 2010-07-18 12:32 | スローフード  

冬水田んぼに白鳥の便り

 栃木県で有機米作りに取り組むUさんの田んぼに、オオハクチョウが来ていると、メダカ里親の会の中茎事務局長からメールがあった。Uさんは知る人ぞ知るカリスマ有機農家の一人だが、昨期から秋〜冬の非耕作期の水田に水を張る冬期湛水、いわゆる「冬水田んぼ」を始めた。すると、その年の暮れに早くもオオハクチョウがやってきたと、年賀状を下さった。今期は少し遅れて、先週の土曜日に7羽が飛来したそうだ。

 冬水田んぼは、魚や両生類、昆虫類の生息・越冬場所を提供し、こうして野鳥も羽を休め、餌をついばんでいく。糞をしてくれれば、わずかでも肥料の足しにもなる。それに白鳥はなんといっても眼福である。働きかければ自然は応えてくれる。Uさんのお米に興味のある方は「いろいろ米」で検索してみてください。
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by greenerworld | 2010-01-25 17:11 | スローフード  

ホッキ貝づくし

 八戸市のはちのへ酔狂さんから、貝塚ができるほどホッキ貝が届いた。貝の山を前に、しばし途方に暮れたが、緊褌一番、仕込みに取りかかった。カキむき用のナイフを少しあいている口に差し込み、貝柱を切断、さらにもう片方の貝柱にも刃を入れ、殻をこじり開ける。貝の身を取り出して水洗い。けっこう砂を飲んでいるのでていねいに。貝柱とヒモをはずして、これもていねいに水洗い。足と胴体が一緒になっているのが、本体。ここは寿司ネタの形を思い出しながら、包丁で開いて中のウロ(内臓)をこそげ落とす。慣れないので、1個さばくだけでもけっこう時間がかかる。このままでは夜が更ける……。一つ一つさばかないで全部開けてしまってから、身をさばく方式に変えた。だんだん慣れてきた。

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作業も進み、かなり残り少なくなってきたホッキ貝。

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殻を開けたところはこんな感じ。貝によってはけっこう砂が多い。

 全部さばき終わると時計の針はすでに9時、作業開始から2時間半がたっていた。ようやく調理に取りかかる。シャブリが待っている。気がはやる。まず生の刺身、一部をサッと湯通しして「釜揚げ」。火が通ると色がピンクに変わる。コントラストが美しい。貝柱とヒモも一部は刺身に、一部はゆでる。ホッキとエリンギとアスパラのバター炒めに、ホッキとワカメと青ネギの酢味噌和え。なんて贅沢。入出水管(貝殻からベロ〜ンと伸びているところ)は、生姜と甘辛く煮付けてみたらご飯のおかずにいける。コキーユの支度もやりかけたが、時間がなくて断念。残りの貝柱はお吸い物と、翌朝の貝柱ご飯に使った。
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 八戸のホッキ漁は資源保護のため冬の時期だけに行われるそうだ。漁師さんたちが寒い北の海でとってくれた恵みに感謝しながら、家族3人ですべて平らげました。酔狂さん、ごちそうさま!
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by greenerworld | 2010-01-24 12:54 | スローフード  

田んぼってやっぱりすごい

 このところアルバイト(笑)で、栄養学系の取材をいくつかこなした。医学系の研究者の皆さんにお話を聞くと、米と野菜、魚介類、大豆食品という伝統的な日本の食生活は、日本人の遺伝的体質に合っており、理に適っているのだという。そもそも日本人は、肉食や精製された食品を多く取ると、メタボリック症候群や糖尿病になりやすいのだそうだ。

 そこでお米の生産の場である田んぼを考えた。あぜでは大豆を作り、田んぼや水路ではドジョウやフナやタニシ、シジミもとれた。後は畑で野菜を作れば理想的な食事ができあがる。なんて合理的にできていたんだろう。今では平地の田んぼは「汎用田化」してしまい、米だけあるいは転作作物だけを作る場になっている。トキやコウノトリのために、ドジョウが遡上できる田んぼづくりをやっているけど、本当は人間のためにこそ必要なんじゃないかな。
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by greenerworld | 2009-10-27 18:04 | スローフード