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ドイツで4万キロワットの太陽電池発電所プロジェクト

 ドイツザクセン州ブランディスに、40メガ(4万キロ)ワットという巨大な太陽光発電所を建設するプロジェクト、「ヴァルトポレンツ(Waldpolenz)ソーラーパーク」がこの2月からスタートした。40メガといえば、中堅モジュールメーカーの1年分の生産量だ。

 太陽光やバイオマス、風力による発電事業を手がけるユーヴィー(juwi)グループが約3年をかけて建設するもので、完成は2009年末の予定。ソーラーパークが建設されるのは軍用飛行場跡地。建設予定面積は110ヘクタール、サッカー場200面分だという。

f0030644_15562522.jpg モジュールは、ファーストソーラーがドイツ国内で生産する薄膜太陽電池を使う。建設費は1億3000万ユーロ(約200億円)。完成時の年間発電量は4000万キロワット時で、1万世帯分以上の消費電力に相当する。フィードインタリフ制度により、全量が33.18〜37.96ユーロセント(53.1〜60.7円)で電力会社に販売される。

 う〜ん、元飛行場の遊休地とはいえこの巨大なソーラーパークには若干の違和感も感じる。ドイツでは冷戦終了、東西統一によって不要になった軍用地がいろいろなプロジェクトに転用されている。その意味では、これは平和の配当といえるかも。
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by greenerworld | 2007-02-25 16:01 | エネルギー  

アメリカ各州のRPS──日本と比べてみてください!

 ヨーロッパを始め世界の趨勢はFIT(フィードイン・タリフ)すなわち、再生可能エネルギー由来電力の固定料金での買取契約義務づけであると、ここで何度か述べているが、アメリカは連邦としてFITに近いPURPAという法律をもっている(というより、ヨーロッパの制度の原型となった制度)。一方、アメリカ国内では再生可能エネルギー電力の導入目標をもつ州の数が増えてきている。このたびミネソタ州がその23番目の州となった。2月22日にポーレンティ州知事が法案にサインしたもので、2025年までに州内の電力の25%を風力、太陽光、バイオマスなどの再生可能エネルギー由来にしなければならないという内容。

 23州の導入目標は、低いところでもマサチューセッツ州の4%(目標年2009年)で、その他は8%が1州(2013年)10%が7州(2010〜2025年)、11%が1州(2022年)、15%が3州(2015〜2020年)、18%が1州(2020年)、20%以上が5州(2010〜2025年)もある。ほかに、電力の数値目標を設定した州が2州。

 で、ミネソタ州は全米で最も高い導入目標を掲げたことになるが、カリフォルニア州は20%を2010年目標としているので、こちらが実質トップといえようか。

 日本の新エネルギー等特別措置法では、電力会社に再生可能エネルギー(国の用語では「新エネルギー等」)電力の導入量を義務づけているが、それは2010年にわずかに1.35%。それ以後の義務量はすったもんだの挙げ句、2014年までに1.63%という数字で合意したことはすでに報告した。

 どうでしょうか。このあまりの違い。日本も導入目標もってますなんて、まともな感覚なら恥ずかしくてとても言えない。
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by greenerworld | 2007-02-23 18:50 | 環境エネルギー政策  

オーストラリア 白熱灯を廃止する世界最初の国へ

 19世紀の発明以来文明の灯りとして親しまれてきた白熱灯が、オーストラリアから消えるかもしれない。オーストラリア政府は、温室効果ガスの排出削減のために、2009年までに白熱灯を廃止して、効率の良いコンパクト蛍光灯に替えようとしているようだ。オーストラリアのターンブル環境水資源相が表明した。医療用などの特殊用途は除くとしている。オーストラリアでは、家庭部門の温室効果ガス排出の12%、業務部門の同25%が照明からとされ、その効果は大きい。

 白熱灯は中国を始めとする発展途上国の産業でもあるため、これらの国々とも協調していくという。オーストラリアはアメリカとともに京都議定書を批准していない。

 コンパクト蛍光灯は白熱灯に比べ高価だが寿命が長いため、電気代の節約分と合わせて価格の差額は短期間(1年以内)で回収できる。

 白熱電球の効率はひどく悪い。高熱によって光を発生させるしくみだから当然といえば当然だが、投入される電気の10%程度しか明るさ(可視光)に変わらないといわれる。つまり90%は熱(赤外線と熱伝導)に変わってしまっている。電気を起こすところおよび送配電での損失があるので、発電所で投入されるエネルギーからするとわずか4%以下。96%以上が熱として消えている。おお、文明生活とは何というエネルギーのむだで成り立ってきたのであろうか。蛍光灯であっても可視光に変わる効率はその4倍程度だから、84%はむだになっているのだが。

 なお、白熱灯はエジソンの電球として有名だが、エジソンは何人かの発明者の一人にすぎないそうだ。
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by greenerworld | 2007-02-21 18:36 | 環境エネルギー政策  

2050年までにGHGを80%削減 世界市長・首長協議会が京都宣言

 京都市、パリ市など13か国18都市が参加する「気候変動に関する世界市長・首長協議会」京都会議が、2月16〜18日に開催され、2050年までに1990年レベルの80%の温室効果ガス(GHG)削減を目標とする、「京都気候変動防止宣言」を採択した。同会議は桝本京都市長が設立発起人となり、一昨年のCOP11モントリオール会議の場で第1回会議が開催されたもので、今回で2回目。今回は京都議定書発効2周年を記念し京都市が主催、さらに世界で475の市町村や郡などが参加する「ICLEI・持続可能性をめざす自治体協議会」(1990年発足)の企画により行われた。

 宣言の骨子は以下の通り。

▽あらゆる国に対して、京都議定書後の次期枠組み(2013年以降)交渉において、温室効果ガス排出量を2020年までに1990年レベルから30%削減し、2050年までに80%削減する目標を設定するよう強く呼び掛ける。

▽政府に対して、再生可能エネルギー促進、エネルギー効率の向上、省エネ技術の開発や総合的都市交通システムの構築について、効果的な政策枠組みづくりを促し、化石燃料への依存体質から脱却することを求める。

▽他の自治体と協働して、主に以下の4つに取り組む。
 (1)パートナーシップを組むことによって、効果的な気候変動対策を推進する(2)気候変動が人々の健康やインフラに与える影響への適応策を強化する(3)経験と解決策を共有する(4)地域レベルで、気候変動が生物多様性、水、土壌、食糧生産などと相互に関連していることを認識し、その対策に取り組む

▽他の自治体に対しても、温室効果ガス排出削減の政策実行と目標設定を働きかける。

(参考:京都新聞電子版)
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by greenerworld | 2007-02-19 16:54 | 環境エネルギー政策  

天敵を使ったアブラムシの防除

f0030644_10575246.jpg 小川町のT農園で、液肥を使った栽培試験を行っているので、その説明を受けた際、ハウスの中に、びっしりアブラムシがついた細長い葉の作物を発見。

 うかがったところ、大麦だそうだ。何でアブラムシがついているのか? もちろんそれはハウスの中が暖かいからだが、これには実は深いわけがあった。

f0030644_1058166.jpg  大麦にアブラムシが発生すると、その天敵のアブラバチ(寄生蜂)がやってきて増える。そこで、レタスなどの野菜を栽培すると、アブラバチは野菜についたアブラムシにも寄生して退治してくれる。大麦につくアブラムシは野菜にはつかないから、要するに、大麦はアブラバチの餌場としてここに植えられているのであった。

 天敵を使った生物防除(生物農薬という言葉もあるが、誤解を招きやすいのであまり使いたくない)。たしかに、ハウスの野菜にはほとんどアブラムシがついていない。感心。
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by greenerworld | 2007-02-17 11:01 | スローフード  

小川町の新しい生ゴミ資源化プラントが完成

f0030644_2113429.jpg 埼玉県小川町のNPOふうどが建設を進めていた、生ゴミ液肥プラントが稼働を開始。町内100世帯と小学校給食からの生ゴミが投入され、微生物の力で分解されて1か月半ほどで液肥に変わる。その際にメタンが含まれるバイオガスが発生、これはエネルギーとして発酵槽を温めるほか、さまざまな用途に使用することを検討している。ガスエンジンによる発電もその一つで、近々実験を始めるとのことだ。地元産の木材を使った建屋の屋根には1.84kWの太陽光発電システムものっている。

f0030644_2111964.jpg ふうどでは建設費の半分ほどを市民による出資によってまかなった。出資金は10年後に利益とともに出資者に返還される(ただし損失が出た場合はその分は相殺)。利益は町からの生ゴミ処理の委託費と液肥を農家に販売した収入、その他の関連事業収入から。また生ゴミ処理に協力してくれた家庭には野菜クーポンが配られる。クーポンは野菜交換会で、液肥を使って栽培された有機野菜と交換できるのだ。生ゴミを資源にして循環させる仕掛けである。

 (詳しくは2月末発売予定の季刊「ソーラーシステム」107号をお読みください)
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by greenerworld | 2007-02-15 21:06 | エコエコノミー  

福生市スクラム・マイナス50%事業がスタート

 2030年までに二酸化炭素の排出を50%削減するという先進的な目標を掲げた東京福生市。スクラム・マイナス50%協議会と市民エネルギー会議が両輪となって、省エネルギーや再生可能エネルギーの導入を促進する「福生スクラム・マイナス50%事業」をスタートさせた。環境省の「環境と経済の好循環のまちモデル事業」の助成を受けて、市内に二酸化炭素排出削減の灯台(ライトハウス)となる住宅や事業所を支援する。そのほか、リフォーム診断、各種講座も実施。各家庭がマイナス50%に向けて目標を立て実践できる「スクラム・マイナス50%家計簿」も作成予定。事業のキャラクターも募集中。

 詳しくはスクラム・マイナス50%協議会のホームページへ

 http://www.fussascrum.jp/
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by greenerworld | 2007-02-15 00:38 | 環境エネルギー政策  

アメリカでミツバチが謎の減少?

 ミツバチは多くの果樹や野菜、家畜の飼料となる草の受粉を助けている。その価値は150億ドル(約2兆円)と見積もられるという。もちろんミツバチは、蜂蜜も生産してくれる。そのミツバチのコロニー(巣)がアメリカ各地で死に絶えて、養蜂業者が大損害を被っているという。

 少し前の全米科学アカデミー紀要にも、アメリカでミツバチに限らず花バチが減少しているという研究報告が掲載された。そこでもはっきりとした原因は特定されていないものの、マルハナバチに関しては温室受粉用に輸入されたセイヨウオオマルハナバチについてきた寄生虫が疑わしいとしている。他にも感染性のカビなどが疑わしい原因としてあげられている。カエルツボカビ症と似た状況であるし、日本でもセイヨウオオマルハナバチは導入され野外に逃げ出している(特定外来生物に指定されたが、後の祭り)ことから、日本の在来マルハナバチにもその危険がある。

 揚子江カワイルカの絶滅もショッキングだったが、このようなニュースがちょくちょく報じられるようになって、生物多様性の崩壊という言葉が現実味を帯びてきた。それはとりもなおさず、人間の生存基盤の崩壊でもある。騒ぐべきは気候変動だけではない。
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by greenerworld | 2007-02-06 21:53 | 生物多様性  

エクソンモービルが反IPCCレポートのための資金を助成

 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次レポートのうち第一作業部会レポートが予定通り2月2日に発表された。各メディアが報道しているのでその内容には触れないが、英紙ガーディアン(電子版)に興味深い記事が掲載されている。米石油メジャーで、ブッシュ政権の後ろ盾でもあるエクソンモービルが、科学者や経済学者に研究費提供の申し出をしたというのだ。その目的は、反気候変動。IPCCレポートの欠点をあげつらってもらい、気候変動そのものを不確実にあるいは過小に見せようというねらいだという。

 エクソンモービル系のシンクタンク、アメリカンエンタープライズ研究所 (AEI)が学者たちに提供したのは一人あたり1万ドルの研究費と交通費など実費。AEIによるこうした資金提供申し出は世界中の学者に対して展開されているようだ。日本でも提供された方がいるんじゃないですか?

 私もIPCCのレポートが完璧で正しいとは思っていないし、その気候変動モデルにも限界があるだろうと思うが(あくまで人間がプログラムしたシミュレーションであり、全てのデータが網羅されているわけではないので)、やはりその当事者、つまり温室効果ガスのもとになる化石燃料を販売することでばく大な利益を上げている企業が、レポートの欠点をあげつらうためにお金をばらまくというのは愉快な話ではない。日本の電力会社が原子力発電の安全性を強調しながらその裏で保安データの改ざんをやっている例もあるからね。こういうことをやっていると、まっとうな研究も、IPCCレポートの不備を指摘しただけで、エクソンモービルからお金をもらっているんじゃないかと色眼鏡で見られてしまう。それはそれで健全な研究の発展を阻害することになる。困ったことです。

 ちなみに日本ではエッソ、モービル、ゼネラルがエクソンモービル系のガソリンスタンド。
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by greenerworld | 2007-02-03 09:29 | 気候変動  

電力解体を議論すべきではないか

 国の再生可能エネルギー(政府は相変わらず「新」エネルギーという用語に固執しているが)電力導入義務量の見直しが発表された。いわゆるRPS法(新エネルギー等特措法)により、2010年までに電力会社は販売電力の1.35%を再生可能エネルギー由来のものにすることを義務づけられているが、その後は決まっていなかった。共同通信によると、とりあえず2014年までの目標が決まったが、総販売量の1.63%に相当する160億kW時。実に微々たるもので、国際的にも恥ずかしい義務量となった。朝日新聞では、見直しの過程で電力会社の強い影響があったと、報道されている。

 EUではRPSのようなしばりはないが、域内における2010年目標は21%である。現状ではわずかに届かないものの、19%程度には達しそうだという。もちろん水力資源に恵まれた国は高く設定されているなど国によってばらつきはあるが、たとえば2010年目標が12.5%であるドイツでは、2006年時点ですでに11.6%が風力を始めとする再生可能エネルギー由来の電力になっている。その他の国々やアメリカの州でも、日本とは文字通り桁違いに高い導入目標を掲げている。

 これまでも書いているが、いま日本のようなRPS(再生可能エネルギー電力比率や量の割当)を制度として持つ国はむしろ少数で、ドイツのような電力会社に固定料金で再生可能エネルギーからの電力の買い取りを義務づける固定買取制度を導入している国が主流だ。その方が再生可能エネルギー電力の普及にはるかに効果的なことがドイツの成功で明らかになり、多くの国が追随しているのが現状。ひとり日本がRPS、それも証書を売買する市場を持たない不完全なかたちの制度に固執しているのだ。一体なぜだろうか。

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by greenerworld | 2007-02-01 19:41 | 環境エネルギー政策