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柏崎刈羽──原子力頼みの温暖化対策は破綻

 えらいこっちゃ! 東京電力の柏崎刈羽原発の運転停止で、2007年度の日本の温室効果ガス排出量は2%も押し上げられるという。2006年度の日本の排出量はわずかだが前年より減った(暖冬の影響が大きい)が、また増加してしまう。2012年の目標達成はさらに遠のく。

 東電自体のCO2排出量は当初見通しより23%も増加し、2006年度と比べて1.3倍になったという。2006年度は暖冬だったが、07年度は猛暑や冬の寒さの影響で東電の販売電力量は前年比3.4%増の2,974.0億kWh(東電HP)。一方、CO2排出量の見通しは1億2700万トン。とすると、電力1kWhあたりのCO2排出量(排出係数)は0.427kgとなる。2006年度の東電の排出係数は1kWhあたり0.368kgだったから、大幅な増加である。今、オール電化住宅に限らず電力比率が高まっているので、電力を購入している家庭も企業も公共機関も大幅に排出を増やしたことになる。CO2削減の努力を続けても、外部的な要因で跳ね上がってしまう。自主行動計画とはいえ、CO2削減を公言し、達成できなければ排出権購入でまかなうことにしている企業にしてみれば、負担が増えることにもなる。ことは東電にとどまらないのだ。

 柏崎刈羽の再開はいつになるかわからない(いやこのまま廃炉にすべきと思っている)。他の原発だっていつ同様の災害に見舞われるかわからない。原発頼みでCO2削減しようという戦略は完全に破綻している。原発に頼れば頼るほど、不測の事態を想定してより多くの火力発電所を建設しなければならない。そして、原発が止まれば、一気にCO2排出が増える。高コストでCO2対策にもならず、しかも事故やテロの危険、やっかいな放射性廃棄物を出す。

 原発推進派=再生可能エネルギー否定派は、再生可能エネルギーが不安定で質の低い電気だという。しかし、不安定さでいえば原発だってしょっちゅう止まる。こちらも負けず劣らず不安定だ。しかも原発の建設には長い時間がかかる。計画から20年はざらである。そうこうしているうちに既存の原発はどんどん古くなってトラブルが増え、地震が来なくとも頻繁に停止することになるだろう(もっと心配なのは危機的な大事故だ)。

 原発に頼っている限り、100年たってもCO2は減らない。そう断言してもいい。あ、100年たったらウランも石油もないか……。
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by greenerworld | 2008-04-29 21:45 | 環境エネルギー政策  

ボルネオゾウは絶滅したジャワゾウの子孫か

 ボルネオゾウは、マレーシア・ボルネオ島(インドネシアではカリマンタン島)のサバ州東南部やインドネシア側の東カリマンタンの限られた地域にのみ生息する、森林性の小型ゾウ。アジアゾウから分かれた亜種と考えられている。2003年に行われた遺伝子調査では、ボルネオゾウがアジア本土やスマトラのゾウとは大きく異なることが明らかにされていた。

 地元では、数世紀前に一帯を支配していたスールー王国のスルタンが連れてきて森に放したとの言い伝えが根強くあった。

 どうやらこの言い伝えが正しいことが、新たな研究によって明らかになった。ではどこから連れて来られたのか。その故郷はボルネオ島の南にあるジャワ島だ。ジャワ島にいたジャワゾウがボルネオゾウの祖先だという。ジャワゾウは数世紀前に絶滅してしまっている。つまり、ボルネオがジャワゾウの“箱船”になったということになる。条件さえ良ければ、一つがいが300年のうちに2000頭に増えることは十分にあり得ることだという。

 ボルネオゾウの生息範囲は開発により狭められている。いまでは数も1000頭ほどしか残っていない。農園を荒らすために射殺されるゾウも少なくないという。(WWFより)
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by greenerworld | 2008-04-19 18:09 | 生物多様性  

巣鴨駅前ソーラーアーケード

 とげ抜き地蔵で知られる東京豊島区巣鴨。別名“おばあちゃんの原宿”だ。この巣鴨の玄関、巣鴨駅前商店街にソーラーアーケードが完成した。国道17号線をはさんで両側のアーケードに設置された太陽電池パネルは総数188枚。合計出力(最大)は28.4kW。

f0030644_2174082.jpg 商店街の長島理事長(うなぎ長島のご亭主)のたっての思いが実現したものという。商店街でもこんな取り組みができると知ってほしいと語る。


f0030644_2175837.jpg すでに商店街の歩道は11mに拡幅、車道との段差もなくしバリアフリー化されている。これからは「お年寄りにも、地球にもやさしい」商店街をめざすという。残念なのはメインのアーケード(写真上)の向きが東北東で、午前中しか日が当たらないことだ。予想年間発電量は通常の約半分になりそうだ。

 経済産業省と豊島区からの補助金に、商店街の自己負担を合わせ、総事業費は1億7000万円ほど(アーケード連続化などの工事費を含む)。発電した電気は全量東京電力に売電される。
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by greenerworld | 2008-04-12 21:13 | エコエコノミー  

トウキョウが危ない

 今年はトウキョウサンショウウオ研究会が1998年に一斉調査を行って、10年目にあたる。5日に担当のあきる野市東北部の丘陵部を見て回った。この地域はトウキョウサンショウウオの基準標本(新種として記載される元となった標本)の産地なのだ。

 10年前に産卵が確認されたポイントに、今も産卵があるかどうかを確認する作業。f0030644_21364052.jpgトウキョウサンショウウオは小型の両生類(有尾類)で、ふだんは林の中の湿った地面の空隙や落ち葉の下などで暮らす。めったにお目にかかることはないが、両生類のさだめで産卵は水の中、幼生も水中で成長するため、早春に水場に集まる。メスはバナナ型の卵嚢を一対産む。したがってこの卵嚢を数えれば産卵したメスの成体の数がわかり、生息状況のおおよその目安になる。

 トウキョウサンショウウオが産卵するのは水田や側溝、わき水の水たまりなど、止水が多い。かつての里山の谷戸田のような環境だ。人の手が入っていると、水場も維持され、サンショウウオが産卵しやすくなる。しかし、放置された谷戸田は落ち葉で埋まり、ヨシが生え、水路も深くほじくれて次第に乾燥化する。この10年でますます環境は悪化した。開発も進んだ。

 果たして、調査結果は散々。10年前に確認された産卵場で、5日に調査できた12か所のうち、産卵が確認されたのは半分だけ。水場が完全に干上がっているところも少なくない。数も激減している。

 加えて、青梅市や八王子市では、捨てられて野生化したアライグマが産卵に訪れたサンショウウオや卵嚢を食い散らかす被害もあるという。これもこの10年間のことだ。

 8日の東京は春の嵐、丘陵部では150mmほどのまとまった雨が降った。水たまりができて、遅い産卵に来るトウキョウサンショウウオもいるのだろうか? このままでは東京からトウキョウサンショウウオが消えてしまうかもしれない。

 もう一つの東京の名がついた両生類、トウキョウダルマガエルもめっきり少なくなった。こちらは平地の水田が生息地で、水田そのものが東京ではもはや絶滅寸前。
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by greenerworld | 2008-04-09 21:39 | 生物多様性  

イワツバメのとまどい

 多摩川に架かる橋をわたっていると、「ジュンジュン」という声。風を切り見事な滑空。今年もイワツバメが渡ってきた。このところのイワツバメ初見日の記録を見ると、3月1日という年(2003年)もあったが、おおむね3月中・下旬が多い。4月2日はここ10年で最も遅い(初見を確認できなかった年もあるので確実ではない)。数日冷え込みが続いたが、今朝はユスリカがたくさん飛んでいる。温暖化で渡り鳥の抱卵・育雛にも影響があると言われているが、餌のユスリカが発生した頃にぴたりとやってきているのは、自然の摂理の妙というほかない。

 ところがこのイワツバメ君たち、昨年と様子が違うのにどうもとまどっているみたいだ。実は、橋の架け替え工事が進んでおり、昨年まで巣をかけていた橋はすでに撤去されているのだ。今架かっているのは鉄骨だけの仮橋である。それでも巣をかけた(あるいは巣立った)場所に戻ってきたのだろう。

 実は上下流の橋にもイワツバメのコロニーがあって、彼らが割り込む余裕がなさそうなのだ。新しい橋が完成するのはだいぶ先。さて彼らはどうするのだろうか。
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by greenerworld | 2008-04-02 09:16 | 花鳥風月