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エネルギー危機=食糧危機の到来

 心配していたとおり、マグロ漁船の団体が燃料高騰と資源の減少による漁獲規制のため、休漁に踏み切るという。要するに、漁に出ても燃料費をまかなえるほど魚がとれないということだ。供給量が減り、魚価が上がれば利益が出る。生産調整をするわけだ。

 対象は、金に糸目をつけないで取引される高級クロマグロやミナミマグロではなく、スーパーに並ぶメバチやキハダ。エネルギーを大量に消費して遠洋の水産資源を獲ることがいいかどうかは別にしても、これで魚価が上がって困るのは庶民のほうだ。食卓のささやかな楽しみが遠のく。

 乳製品や油脂・小麦製品の値上がりは続いている。チーズは、値段が変わっていないと思ったら中身がずいぶん少なくなっていた。輸入飼料が値上がりしているので、肉類の価格も上昇しているし、物価の優等生だった卵にも値上げの動きが出てきた。経営が成り立たなくなり、廃業する畜産・養鶏業者も多い。

 温室野菜や果物も深刻。重油やLPガスで加温するため、石油価格上昇の影響をもろにかぶっている。重油を焚くのを減らせば収量が落ちる。施設園芸農家の廃業もふえているという。

 海外市場では高騰しているのに国内は値下がり、農家の生産意欲をそいできた米も、このままでは心配だ。特に肥料が値上がりしている。化学肥料の生産には大量の石油を使うからだ。“ノー政”に翻弄されたうえ、燃料や肥料の高騰で、ますます米作農家は窮地に陥るだろう。

 こうしてみると、いかにわれわれの食が石油に支えられているかわかる。カロリーベースの食糧自給率が40%を割ったと騒いでいるが、石油の分は入っていない。米の投入エネルギーを産出エネルギーで割ると1を超えている。つまり、投入される石油の分を考えれば、自給率はゼロに等しい。もちろん輸入食料は石油を燃料とした船舶で運ばれてくる。

 穀類がまとまって輸出できる生産国はアメリカ、ブラジル、カナダ、オーストリア、アルゼンチン、タイなど数えるほどしかない。世界的に穀類の在庫は逼迫しており、これらの国で干ばつや嵐など天変地異による作柄不良が起これば、即、食糧確保が難しくなってくる。

 誰が自分たちの食を守るのか。食の問題を他人任せにしてきたつけをそろそろ払う時期が近づいているようだ。自分と自分の家族だけでも養える最低限の食を確保することが、これからの日本で生きていくカギになるかもしれない。もしあなたが少しでも田畑を持っているのなら、それを手放したり、荒らしたりしてはいけません。
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by greenerworld | 2008-05-29 10:44 | エネルギー  

気が早いよ クワガタ君

f0030644_15292954.jpg 玄関でもぞもぞ動いていたのはコクワガタのオス。ここ数日の陽気で出てきたらしい。クワガタ類は成虫で越冬するようなので、いまごろ見かけても不思議はないのだが……。

 家でクワガタやカブトムシを見つけると、なんとなく得をしたような気がするのは、私だけでしょうか。
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by greenerworld | 2008-05-23 15:27 | 花鳥風月  

温暖化対策と道路行政の矛盾

 5/11の続き。自動車社会カリフォルニアでも、高速道路を走る車が減り始めているという。自動車がなければ仕事も生活もできないから、買い物の回数を減らしたり、通勤に相乗りをしたりしているのだろう。

 自動車からのCO2排出を削減するには、1. 自動車の延べ利用回数を減らすこと、2. 一回あたりの走行距離を減らすこと、3. 自動車の燃費を向上させることが考えられるが、3を除いては、道路上にいる自動車は減ることになる。現在の自動車を前提とすると3には限界があり、今向かおうとしてるCO2半減、あるいはマイナス80%という世界には太刀打ちできない。温暖化対策が進めば必然的に道路整備の必要性が低下する。

 ヨーロッパなどでは自動車の乗り入れ制限、路面電車の整備で車の利用を減らそうとしている都市がある。日本でも温暖化対策として、自動車利用の削減に取り組む地域は少なくない。

 実は国交省もEST(環境的に持続可能な交通)を推進している。これは基本的に車の抑制策だ。ところが一方で車の交通量は増えるから道路は造り続けるというのは、政策矛盾ではないですか、というのが本日の一のテーマである。結局、道路は道路建設を必要とする人たちのためにあるということなんだろう。先のESTのモデル事業もヨーロッパの都市などと比べて、付け焼き刃的、あるいはスケールの小さいものばかりで、抜本対策とは言い難い。

 ただガソリン価格が上がれば、カリフォルニアに見るように、みなあの手この手で車の利用を減らそうとするから、道路上にいる車は減ることになる。道路特定財源で造った(幹線以外の)有料道路はますます閑古鳥が鳴く。

 特定財源を都市では路面電車やバス専用道、自転車道・歩道などの整備に使う。地方では公共交通網を再整備するために使う。そこで仕事をつくればいい。特定財源の使途について、そういう根本的な議論をしてほしい。しかし既得権益死守に頭が凝り固まった道路族には、発想の転換は難しいかもしれない。暫定税率廃止に声をそろえて反対した全国の知事さんを含めて。これからは車に頼らない地域をつくったところが生き残りますよ。
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by greenerworld | 2008-05-13 10:17 | エネルギー  

ガソリン価格は今年中に200円/リットルも

 原油価格の上昇が止まらない。年明けに100ドル/バレルを超えてびっくりしていたら、ここへ来て125ドル/バレルを超えた(いずれもWTI価格)。どたばたの末、暫定税率が元に戻ったガソリンは、おおむね160円/リットルまで上昇した。しかし、この価格も数か月前の原油価格を反映したものだから、この先さらに上昇することは間違いない。税率を除いて2割程度の上昇分を加味すると、夏には180円程度まで達するのではないか。年末に200円になっていても驚かない。

 ガソリン価格が200円を超えると、自動車の保有を考え直すと答えた人が多いというガリバー自動車研究所のアンケート結果があるが、ここ数年で自動車社会は大きく変わるかもしれない。売れ筋が軽自動車にシフトしているのはその前触れだろうが、軽自動車でもプリウスでももう間に合わない。

 アメリカでもガソリン価格の高騰が変化をもたらしているそうだ。車から公共交通機関に乗り換える人が増えており、電車や地下鉄、バスの乗車率が上がっていると、いくつかのメディアが報じている。実感の湧かない温暖化対策より、お金の問題がやはりいちばん効いてくるということか。

 それにしても道路(もちろん車を走らせるためのものです)を造り続けるという政策の前提が崩れようとしているのに、暫定税率だの、道路特定財源だのいつの時代の話をしているのかと、めまいがしてくる。代替交通手段のある都市部はまだどうにでもなる。道路と自動車産業は確かに日本の経済の推進エンジンだったが、その結果自動車漬けになり、公共交通を次々廃止に追いやってきた地方では、車がなければ生活も仕事も成り立たない。交通政策を大きく変えなければならないのに、国会ではその議論のかけらもない。全く不可解だ。
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by greenerworld | 2008-05-11 19:37 | エネルギー