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田んぼってやっぱりすごい

 このところアルバイト(笑)で、栄養学系の取材をいくつかこなした。医学系の研究者の皆さんにお話を聞くと、米と野菜、魚介類、大豆食品という伝統的な日本の食生活は、日本人の遺伝的体質に合っており、理に適っているのだという。そもそも日本人は、肉食や精製された食品を多く取ると、メタボリック症候群や糖尿病になりやすいのだそうだ。

 そこでお米の生産の場である田んぼを考えた。あぜでは大豆を作り、田んぼや水路ではドジョウやフナやタニシ、シジミもとれた。後は畑で野菜を作れば理想的な食事ができあがる。なんて合理的にできていたんだろう。今では平地の田んぼは「汎用田化」してしまい、米だけあるいは転作作物だけを作る場になっている。トキやコウノトリのために、ドジョウが遡上できる田んぼづくりをやっているけど、本当は人間のためにこそ必要なんじゃないかな。
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by greenerworld | 2009-10-27 18:04 | スローフード  

10年ぶりに荒井沢を訪ねる

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 横浜市栄区に昭和30年代にタイムスリップしたような一角がある。鎌倉との市境に位置する荒井沢。険しい丘陵のおかげで、開発の手を免れた。しかし、地権者にとっては手間がかかるやっかいな土地。山林も放置され、畑もだんだんと手が入らなくなっていた。ここを本来の里山の姿に戻すにはどうしたらいいかと、栄区の担当の方から相談を受けたのが16年前の夏だ。横浜里山研究所(NORA)のYさんらと、制度の検討、自然環境の調査をしながら、観察会や放棄されていた狭い谷戸田を復田しての米作りイベントなどを仕掛け、2年目に取り組んだのが、耕作放棄地でのそばづくり。自前でそばを育てて打って食べませんかという呼びかけに集まった皆さんは、現地を見て息を飲んだことだろう。そこは20年も放棄され、笹や木が生い茂るジャングル状態になっていたのだ。

 人海作戦で切り開き、なんとか3アールばかりをそば畑として確保した。その後、その開墾グループは「荒井沢緑栄塾 楽農とんぼの会」(緑栄塾)を立ち上げ、活動は発展継続している。写真が開墾した畑だ。かつて「ジャングル」だったとは誰も思わないだろう。

 緑栄塾では、共同作付、共同作業が基本。また原則として作業は週1回、日曜日だけである。今は退職者が増えたため平日でも畑に出られるのだが、頑なに日曜百姓のペースを守っている。栽培するのは、小麦、サツマイモ、ジャガイモ、サトイモ、そば、冬場のダイコンや白菜、小松菜など。週末農業で無農薬栽培に適した作物。実はソバを除いて、この地区で昔から栽培されてきたものばかりである。それらを一定の面積で作付けするので、一部市民農園のようにごちゃごちゃした景観にはならない。

 単なる趣味の週末農業とは違い、農道の整備や耕作できなくなった畑の草刈りも請け負う。秋には落ち葉をかき、落ち葉堆肥を積む。地区で担えなくなったかつての里山の営みを、近在の住民がお手伝いをするというスタンスなのだ。

 当初考えたことは3つ。里山が伝えてきた自然、景観、文化(人と自然との関わり)を守ること。会が発展し、会員が増えても、この考えはきちんと継承されていて、とてもうれしくなった。

 組織や運営方法は、試行錯誤しながら皆さんでつくりあげたものだ。運営方針は4つのF(フラット、フレキシブル、フランク、フレンドリー)と5つのCan(できる人が、できる時に、できる場所で、できる範囲で、できるだけ)。会員の皆さんは、その日の畑番の作業指示に従って、やれることをやる。そして農作業を楽しむ。折節に親睦のイベントもある。

 今活動は福祉や教育、地域へと広がっている。学校や養護施設からの体験作業の受け入れ、デイケアセンターでのうどんやソバ打ち、区民イベントへの参加……。イベント対応は年間40回にも及ぶというが、それらは全て向こうから声を掛けていただいたもの。無理せずに楽農のペースを守って、いつまでも続いてほしい。

 皆さん、ありがとうございました。また伺います。

 興味のある方は↓へ
 荒井沢緑栄塾 楽農とんぼの会
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by greenerworld | 2009-10-25 11:46 | スローフード  

なんだか魚が食べたくなって

 このところ集中力がない。やる気が出ない。メンタルヘルスのサイトで、ストレスチェックをしてみたら、「すぐに医師の診察を受けて下さい」と出た。生来楽天的でポジティブなはずのに、このところ自分でも性格が変わったかと思うくらい消極的。妙だなと思ったのは、魚が食べたくなること。子どものころは焼津の漁港から行商のおばさんがかついで売りに来た魚を食べて育った。イワシとかサバとか、カツオとか、庶民的な魚ばかり。それもそのころは干物やみりん漬けなど加工品が多かった。冷蔵庫も普及し始めだったし、かついで運ぶんだから当然といえば当然。

 そんな子ども時代になじんだような魚が無性に食べたくなって、スーパーに立ち寄って買って帰ったりする。妻が「食べたいのは体が必要としているのかもね」というが、何を必要としているというのだろうと思っていた。それがわかった。

 「冒険病理学者」の家森幸男京都大学名誉教授が、『脳と心で楽しむ食生活』(生活人新書、NHK出版)の中で、魚介類に多く含まれるタウリンには、交感神経の働きを抑え、血圧や心拍数を下げる働きがあると解説している。

 ストレスを受けるとアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、交感神経が活発化し、血圧も心拍数も上がる。これは外敵に襲われたり、逆に獲物を狙うときの反応だ。でもいつもこんな状態では体が参ってしまう。帰還兵にストレス疾患が多いのは、緊張状態にずっとさらされ続けていることも大きな原因だろう。

 それを緩和する作用(癒し効果?)が魚介類にはあるってことだ。やはり体が求めているんだろうか。心と体と行動の関係はまだまだ奥が深い。今夜はイワシの丸干しにサバのみりん干しで、リラックスするか。ついでに地元の銘酒「田むら」を一献。
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by greenerworld | 2009-10-23 13:39 | スローフード  

2010年ワールドカップ欧州予選 第9節までの結果

 2010年サッカーワールドカップ予選もいよいよ大詰めとなった。ヨーロッパ予選は、10月9日の第9節で、デンマーク、ドイツ、セルビア、イタリアが1位を決め、前節までに1位が確定していたオランダ、イングランド、スペインとともに本戦出場が決定した。10月14日の最終節までもつれ込んだのは、2組(スイス、ギリシア)と3組(スロバキア、スロベニア)。

 プレーオフに進出できる2位は、ロシアとボスニア・ヘルツェゴビナ、フランス、アイルランド、ノルウェーが確定し、1組ではポルトガルとスウェーデン、6組でウクライナとクロアチアの争い、2組のイスラエル、3組のチェコにもわずかに可能性がある。

 日韓大会でベスト16に進みながら、前回は予選落ちだったデンマークが1位を決めた1組では、勝点16のポルトガルと15のスウェーデンが熾烈な2位争い。最終節はいずれもホームで下位のマルタとアルバニアが相手なので、ポルトガルが逃げ切りそう。残念ながらイブラヒモビッチは南アフリカで見られそうもない。

 2組はスイスが勝点20でトップだが、第9節はホームに勝ち点15の3位イスラエルを迎える。勝点17で2位のギリシャはホームで対ルクセンブルクで、勝点3を積み上げるのは間違いなさそう。スイスは負けると得失点差でギリシアに抜かれる。わずかに2位の可能性が残るイスラエルをしっかりおさえて、引き分け以上に持ち込む必要がある。

 3組は最後までもつれそうだ。首位のスロバキア(勝点19)は最終戦アウェーでポーランドと戦う。ポーランドは今回5位に沈んでいるとはいえ、2012年大会をウクライナと共催するプライドがある。2位のスロベニア(勝点17)は最下位のサンマリノと対戦、アウェーとはいえ勝点21は確実だ。チェコはスロベニアによもやの取りこぼしがあったときのみ、2位に滑り込める。

 6組の2位争いは、最終節2位ウクライナがアンドラ、3位クロアチアがカザフスタンとそれぞれアウェーで対戦。この順位のまま動きそうにない。

 2位9チームのうち成績の最も劣る1チームはプレーオフに進出できない。9組だけが5チームで争われているので、公平を期すために、1〜8組では最下位との対戦成績を除いて比較されるが、それでも全てが勝点10で確定している9組のノルウェーを上回ることが確実で、1〜8組の2位がプレーオフに進出する。

 プレーオフは11月14日、18日にホーム&アウェーで行われる。この組み合わせにも注目だ。フランスは本戦に出場できるだろうか?
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by greenerworld | 2009-10-11 11:34 | フットボール  

東電から「お知らせ」届く─太陽光発電余剰電力買取

 家に戻ると東京電力から封書が届いていた。「あれだな」とピンと来た通り、この11月から導入される、太陽光発電の余剰電力固定買取制についてのお知らせだった。
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 この2月に「太陽光発電世界一」を奪回するための方策の一つとして打ち出された、余剰電力の固定買取制度。7万円/kWの補助金も併用し、自治体の上乗せ補助も加えれば、10年ほどで元が取れるというふれこみだ。しかしそのおかげで我が国の再生可能エネルギー促進制度はおそろしく複雑なものとなってしまった。

 まず、電力会社に一定の再生可能電力利用を義務づけたRPS制度。RPS枠からはみ出した再生可能電力の「環境価値」を別途購入してもらうボランタリーなグリーン証書制度。それに補助金。さらにそれに今回の太陽光余剰電力固定買取制度が加わった。

 太陽光発電の固定買取価格は、住宅用(低圧供給)で10kW未満が48円(家庭用燃料電池などを併設の場合は39円)/kWh、10kW以上が24円(同20円)/kWh。非住宅用(高圧供給)は24円(同20円)/kWh。500kW以上と、50〜500kWで契約電力より最大電力が大きい場合は対象外。

 11月の検診日以降発生する余剰電力からが対象となり、契約申込期間は来年3月31日まで。10年間この価格が固定されて適用される。つまり、3月31日までに設置し契約すればこの価格での買い取りが以後10年間続く。3月31日以降は新価格が設定されると見られる。

 この買い取りにかかる費用は、来年4月から電力料金に上乗せされ、電力消費者が広く薄く負担することになる。

 さて、民主党のマニフェストには、太陽光に限らず再生可能エネルギー全般の全量固定買取が明記されている。今後各制度はどう変わるのか。早く方針を示してもらいたいものである。
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by greenerworld | 2009-10-08 23:25 | 環境エネルギー政策  

ピークコール(石炭のピーク)も近づいている?

 石油メジャーBPが毎年発表している「Statistical Review of World Energy」から、2001年からの化石燃料の「可採年数」を抜き出してみた。可採年数は、その年の確認埋蔵量を生産量で割ったもの。つまり、その時点であと何年生産し続けることができるかという目安になる。確認埋蔵量も生産量も年によって変化するので、可採年数も変わる。石油も天然ガスも資源の限界といいながら、それぞれ40年、60年程度で維持されているのは新たに開発された油田・ガス田が加わってくるからで、「なんだかんだ言っても石油や天然ガスはなくならないんじゃないの?」という楽観論にも結びついている。しかし問題は究極埋蔵量がどれだけかということで、石油も天然ガスも中生代を中心にした過去の生物の遺骸が変化したものというケロジェン説に立てば、いずれピークは訪れる。実際、近年新発見される油田・ガス田はどれも大規模なものではない。ちょうどその年使った分が発見されているという状況だと思えばいいだろう。そのバランスが早晩崩れるというのが、ピークオイル派だけでなく、多くの資源専門家の見方。

 ところで、石炭についてはまだまだ資源は十分にあるという認識でいた。実際に5-6年前は可採年数が200年程度あったのだ。ところがデータを見てびっくり。年々下がり続けて、2008年の可採年数は122年に減ってしまっているではないか。
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化石エネルギーの可採年数の推移


 これはひとえに中国が石炭生産(と消費)を伸ばしているからだ。中国では発電燃料の8割が石炭である。工業用燃料としても石炭が大きな比率を占めている。中国の石炭生産と消費は98年から08年の間でそれぞれ、2.25倍と2.16倍に急増した。国内分だけでは足りず、オーストラリア中心に輸入も伸びている。中国一国で見ると、2008年の石炭の可採年数は41年。それも年々縮小している。この勢いが続けば、20〜30年で国内の石炭を掘り尽くしてしまいかねない。

 中国の旺盛な石炭需要を支えられるのは、当面はオーストラリア、その後はロシアとアメリカしかないのだ。輸入となれば、これまでのような安い石炭を使い続けられない。輸出国側との関係もある。中国は強い危機感を感じているにちがいない。中国の国家百年の計にとって地球温暖化よりエネルギー資源問題の方がより切実なはずだ。インドも似たような状況にある。両国が原子力発電への強いシフトを表明しているのは当然のことだろう。そうなるとウラン燃料の残りも心許なくなる。石油だけでなく、全ての既存エネルギーは、早晩ピークを迎える。22世紀はこのままでは暗黒の時代である。
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by greenerworld | 2009-10-08 13:05 | エネルギー  

人口減少社会の公共事業のあり方

 JAL再建問題で、その惨憺たる実態が次第に明らかになってきた。国内線は9割が採算割れ、全体の3分の1以上の52路線が搭乗率50%に達しないという。採算がとれているのは大都市と沖縄などを結ぶ路線のみ。多くの地方路線は赤字の垂れ流し状態。甘〜い需要予測に基づき、特別会計で地方空港を造り続け、そこに旅客機を就航させてきたツケがJALの翼に重くのしかかっている。そもそも民間企業であるJALが、なぜ言いなりに近い形で赤字必至の路線に飛行機を飛ばしてきたのか。かつて我田引鉄と呼ばれた国鉄と同じ、フラッグキャリアとして保護されてきた中で作り上げられた政官業癒着の構造なのだろう(JALは高級官僚の天下り先)。静岡空港の事業経過でも、結局推進に都合のいい(根拠の薄い)数字しか上がっていない。いま振り返ってみれば、反対派の主張の方が的を射ている。

 そもそも多くのの公共事業は、需要や利用者の拡大予測を元に計画される。道路然り、ダム然り。しかしその前提である人口はすでに減少フェイズにさしかかっているのだ。2050年ごろの日本の人口予測(中位推計)は9,500万人くらい。今より3,000万人以上減少する。これは1960年ごろの人口に相当する。ところが人口構成は大きく異なる。当時は若い層が多く、文字通りピラミッド型。2050年はそれに対して、逆ピラミッドに近い。高齢者比率が高まり、生産人口が減るわけだから、当然富も減る。中長距離の移動も減るだろう。

 さらに、人口の都市集中が進んで、地方人口は少なくなっている。ここからも、大都市間を除いて中長距離移動が激減することが容易に推測できる。現在ある地方空港のほとんどは(すでにお荷物になっているが)、遅かれ早かれ廃港の憂き目を余儀なくされる。それなら早く撤退した方が傷口が広がらなくてすむと思う。それが静岡空港に関する10月2日の主張(「富士山静岡空港をソーラーパークに」)。

 人口減少社会の中で必要とされる公共事業は、人口拡大時代の延長で無理矢理創った予測に基づく鉄やアスファルトの計画ではなく、生活の質、安心や安全、実質的な豊かさを保証するようなものではないのか。衣食住やエネルギーの地産地消、教育や文化、景観、暮らしのシステム、自然環境……。「グリーンニューディール」の本質はそこにあるはずで、世界に先駆けて、人口減少社会の中で豊かさ(逆に言えば“市民満足”)をつくり上げていくことが、これから日本の重要な役割だと思う。お隣の中国も2033年が人口のピークとの予測だし。
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by greenerworld | 2009-10-07 10:59 | エコエコノミー  

落選して良かった

 都立高校の図書費がオリンピック招致費で削られて、新しい本が買えないんだそうだ。まわりまわっていろいろなところにそんなしわ寄せが来ているに違いない。結局2016年オリンピック開催地はリオデジャネイロに決まり、東京は落選。これで空騒ぎも収まるかと思ったら、投票をめぐり裏取引があっただのと、都知事の悔し紛れの発言に、リオの招致委員会が抗議したという。これで2020年の再挑戦はおろか、当分日本にオリンピックは来ないね。この人の言動の方がよほど国益を損なう。もうおやめになった方がいいのでは。
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by greenerworld | 2009-10-06 22:21 | 森羅万象  

富士山静岡空港をソーラーパークに

 JAL再建問題で富士山静岡空港からの撤退が現実味を帯び、いよいよ廃港も視野に入ってきた。前知事は「立木問題」を理由にさっさと辞職してしまい、ババを引かされた形の川勝知事はさぞ対応に苦慮していることだろう。結局は前知事を選び続けた県民に責任があるのだが……。

 同空港サイトの「フライト予約状況」には真っ白の飛行機マーク(空席あり)が並ぶ。このまま空港を維持し続けることはますます傷口を広げることになる。早めに決断を下した方が良さそうだ。さて、跡地を何に使うか……。ドイツでは、廃港になった空港に集中型太陽光発電所(ソーラーパーク)を建設した例がある。これにならって、富士山静岡ソーラーパークはどうだろうか。鳩山政権は2020年までに温室効果ガスの25%削減を打ち出した。再生可能エネルギーからの電力の固定買取制度も民主党のマニフェストにある。

 静岡県のサイト(http://www.pref.shizuoka.jp/kuukou/contents/gaiyo/shisetsu.html)によれば、空港の管理面積は190ヘクタール。この半分程度に最新型の太陽光発電モジュールを設置すると、100メガワット以上設置できる。これまでのところ世界最大のソーラーパークは、スペインのオルメディージャにあるもので、64メガワットだ。これを大きく上回る。電力の買取価格が40円/kWhとすると年間50億円程度の売電収入が見込める。すでに整地もすんでおり、設置工事には費用は大してかかるまい。大規模集中型なので、全体のコストも安くすむだろう。50万円/kWとして500億円。15〜20年間では、十分に収益が見込める。

 日本初、しかも世界最大級の太陽光発電所、話題性も抜群だ。この方がよほど人が集まるのではないか。有効な跡地利用だと思うが、如何。
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by greenerworld | 2009-10-02 10:51 | 環境エネルギー政策