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シャチ──やはり野におけ

 シャチが好きで、いつか野生のシャチにお目にかかりたいものだと思っている。鴨川シーワールドでシャチのショーを見たときにはその圧倒的な存在感(とにかく大きい)と知能の高さに驚嘆し、不覚ながら目頭が熱くなった。

 しかし、killer whale(殺し屋のクジラ)という英名を持つくらいで、シャチは補食動物として海の生態系の頂点に立つ。群れで自分よりずっと大きいクジラを狩るし、氷の上にいるシロクマやアザラシを襲うこともあるという。

 フロリダ・オーランドのシーワールドで、シャチがトレーナーの女性を死なせるという事故があった。シャチは、頭をなでていた経験16年というベテラントレーナーの腰のあたりを口にくわえて、プールに引きずり込んだ。トレーナーはそのまま溺死した。ショーの真っ最中である。目の前でこんなことが起きて、観客席はさぞ混乱したことだろう。

 ただ、シャチはトレーナーを襲ったというわけではなさそうだ。もしかすると、単に“じゃれた”だけなのかも知れないが、このシャチは過去に他の施設でトレーナーをおぼれさせたことがあったようだ。

 事故を受けて、系列のカリフォルニア・サンディエゴのシーワールドはシャチのショーを休止したと報道されている。そこで鴨川シーワールドに問い合わせてみると、ショーは通常通り開催されているという。「(鴨川シーワールドのシャチは)過去にも特に問題を起こしていない」からだそうだ。

 もちろん、それぞれのシャチの性格もあるのだろうが、そもそも時速80km以上の速度で泳ぐという野生動物を狭いプールに閉じ込めて調教するということ自体が、責められるべきことなのかも知れないと考えた。亡きマイケル・ジャクソンの「Will You Be There(映画『フリーウィリー』のテーマ曲)」を聴きながら……。
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by greenerworld | 2010-02-26 13:36 | 森羅万象  

[MOVIE]インビクタス─もう一つの南アワールドカップの物語

インビクタス 負けざる者たち

 今年サッカーのワールドカップが開催される南アフリカは、サッカーはいま一つだがラグビーではニュージーランド、オーストラリアと並ぶ強豪だ。クリント・イーストウッド監督がメガホンをとった「インビクタス 敗れざる者たち」は1995年の南アフリカが舞台。1994年にアパルトヘイトが終了しこの年にはラグビーのワールドカップが開催されたのだ。しかし、アパルトヘイト時代に制裁で対外試合が禁じられたナショナルチーム「スプリングボック」は、直前になっても練習試合で惨めな敗戦を重ねていた。しかも、白人のスポーツであるラグビーは、黒人に敵視され、対外試合では相手のチームを応援する状態。心を痛めたネルソン・マンデラ大統領は、ナショナルチーム主将をお茶に呼び、ある依頼をする。それは人種融和のための壮大な賭だった……。

 ネルソン・マンデラ大統領を演じるのは、イーストウッドの主演・監督作品「ミリオンダラーベイビー」でジムの雑用係の元ボクサーを演じていたモーガン・フリーマン。「オーシャンズ」シリーズのマット・デイモンが、悩めるナショナルチームの主将フランソワ・ピナールを演じている。実話に基づいた映画で、最後には当時の試合の写真が映されるので、それぞれを演じた俳優と比べるのも一興。マンデラ氏は自分を演じてほしい俳優として、フリーマンを指名していたそうだ。

 Invictusはラテン語で「征服されない」という意味で、マンデラ氏が獄中で心のよりどころにしていた詩のタイトル。この映画ではアパルトヘイト時代は描かれていないので、「マンデラの名もなき看守」を事前に観ておくことをおすすめします。
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by greenerworld | 2010-02-09 21:20 | レビュー  

温暖化スキャンダル

 科学者、研究者といえども、もちろん生身の人間である。研究が続けられるのは、その研究が世の中に認められ、研究費がつくことが前提である。お金の出所のお眼鏡に適わなければ研究はできないし、その前に食べていけない。純粋な科学研究というのはなかなか難しいものだ。しかも一般人にはその研究内容や真偽、意味さえわからないことが多い。しかし、地球環境問題と言えば、センセーショナルだ。この分野は公害、オゾンホールなど、時に利害の相反する大資本や国家権力からの迫害を受けてきた歴史もある。気候変動も初めのうちはそうだった。だからこそ、多くの科学者、研究者がコツコツとデータを積み上げ、議論を重ねてきたのだった。それがIPCC(気候変動に関わる政府間パネル)の手法だった。だから、われら一般人もその報告に信頼を寄せてきた。報告書にはビジュアル化された多くの“証拠”が示されていた。細かいことはわからなくとも、その図やグラフを見れば、温暖化の進行とその影響は深刻だと誰もが思う。

 そのIPCCのデータの一部にでっち上げ、または過大な評価が含まれていることが報道され始めた。時期はコペンハーゲン会議の開かれた昨年末あたりから。きっかけは、英国イーストアングリア大学の気候研究チームのメールがハッキングによって盗み出され、暴露されたことだ。メールには、平均気温低下を示す気象データを意図的に隠したという内容が記されていたとされる。過去千年間の気温推移の中で近年の急速な気温上昇を示す有名なグラフが、実は都合のよいデータだけからつくられたものではないかという疑惑も生じている。さらに今年に入って、「ヒマラヤの氷河が2035年までに消失する可能性が非常に高い」というIPCCの第4次報告書記述に、科学的な根拠がなかったことが明らかにされた。

 懐疑論者たちは俄然勢いづいている。しょせん、科学は政治やカネと無縁ではいられない。温暖化の元兇の一つと非難された石油メジャーのエクソンモービルが、温暖化の反証研究に資金を提供したこともあった。今回の暴露も、時期的に見て政治的な意図が感じられる。都合の悪いデータは反故にするか評価を低くする、逆に都合のよいデータはことさら大きく取り上げる。それは温暖化肯定派でも懐疑派でも、どちらの側にもあり得ることだ。マスコミにも詳細は理解できないから、スキャンダルめいた話だけが大きく取り上げられる。その結果真実(温暖化が起きているのかどうか、起こっているとすればその原因は何か)は遠くなる。

 IPCCは組織が大きくなり、検証すべきデータやそのプロセスは膨大かつ複雑になった。だが、そこで検証されるデータはしょせん二次情報・三次情報に過ぎない。さらに気象データ一つとっても、その測定値はみなが民主的な国にだけあるわけではない。シミュレーションに加えるべきファクターも十分ではない。もともとIPCC報告書がすべてを語っているわけではないのだ。

 結局はその限界を了解しつつ、懐疑派も加えて検証プロセスを透明化するしかないが、巨大になったIPCCだけでなく、世界はすでに「人為起源の温暖化が進行している」というフレームワークの元に動いている。そこに多くの人材や予算が投入され、法律も整備されている。“気候変動市場”も年々拡大している。もしそれが虚構に過ぎなかったとしたらすべてがひっくり返る。一国の政権交代どころの騒ぎではないだろう。

 パチャウリIPCC議長の関係団体が、気候変動ビジネスに関わる企業から資金を提供されているという“スキャンダル”も報道された。肯定派対懐疑派の論争や暴露合戦の裏では、それぞれを後押しするカネが動いているのかも知れない。
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by greenerworld | 2010-02-04 08:31 | 気候変動  

お粗末な一戦

 一言で言えば、お粗末な一戦だった昨日のフレンドリーマッチ・ベネズエラ戦。日本相手に勝ち点(引き分け以上)をとるためのお手本のような試合。アジアの下位チーム相手になら、好きなようにボールも回せて、ディフェンスもそれなりに崩せる。それで有頂天になっても、FIFAランク50位あたりで、ワールドカップ本戦出場も逃した主力も参加していないチームに、高い位置からきっちりプレスをかけられると、ボールも回せなくなってしまう。そもそも相手を崩すアイデアのかけらもなかった。相手が日本以上に攻撃力がなかったのが幸いしたが、ベネズエラ相手にこれでは、ワールドカップで戦う相手には手も足も出ないだろう。

 敗因の最たるものは、監督の采配(選手起用とポジショニングの明確化)だ。俊輔以上に中でプレーしたがる小笠原を右サイドハーフに置いた。左SHはやはり中が好きな中村憲剛。2トップに裏に飛び出すタイプの大久保と岡崎。これでは誰もサイドに張らない。高い位置からベネズエラがパスの出しどころをきっちり抑えると、後方で回すしかなかった。勝っているチームが時間稼ぎをするようなイライラするシーンが冒頭から続いた。

 前線の4人はパスが来ないから下がってもらおうとする。小笠原はほとんど鹿島でやっているボランチの位置でプレーしていた。憲剛もそれに合わせて下がる。いくら前線で動いてもボールが来ない2トップも下がる。その結果相手のディフェンスラインが上がり、ますますゴールが遠くなる。遠藤が消えてしまったのは、本来遠藤がやるべきこと(ボールの配球役)を小笠原がやってしまったからだ。4−4−2の布陣だったはずなのに、みんながフィールド中央で固まってしまった。今時小学生のチームだってこんな試合はしない。ペナルティエリアにボールを持ち込むことさえできない。決定的なシーンは1回もなく、得点の匂いすらしなかった。

 空いている両サイドにサイドバックが上がっても、それに対するフォローがない。期待していた右SBの徳永はまともなクロス一本もあげられなかったが、1人でドリブルだけで持ち上がれと言うのはそもそも無理だ。案の定、上下を繰り返している内にスタミナ切れしてしまった。象徴的なのはセンターバックの中沢が右サイドでオーバーラップしてクロスを上げたシーン。明らかに両CBはいらだっていたが、本来のサイドハーフの役割をSBが務めざるを得ないから、CBがサイドをオーバーラップするというへんてこなことになる。こんなことをやっていたら、ディフェンスラインが崩壊する。実際両サイドの守りにCBが奔走し、中央がガラガラになったことも何度かあった。

 岡田監督は新しい戦力を試せて成果があったと強がったが、開幕まで4か月というこの時期にそんなことをしている場合ではないだろう。もっとも終盤に金崎や香川を投入したのはふがいない先発陣に対する見せしめにも見えたが。イエメン戦でハットトリックして注目された平山もワールドレベルでは通用しそうもない。190cmの長身もオランダやデンマーク相手では「高さが武器」にならない。昨日の試合でも相手ディフェンスに寄せられて、ほとんど自分のスペースを作れなかった。

 個々にはいくらいい選手でも組み合わせと使いよう。指揮官がこれでは、海外組が入っても能力が生かせるとは思えない。一次リーグ全敗が見えてきた。
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by greenerworld | 2010-02-03 08:51 | フットボール  

09年の世界平均気温は過去3番目

 2009年の世界の世界全体の年平均気温(陸域における地表付近の気温と海面水温の平均)が、1891年の統計開始以降、3番目に高い値となったことが、気象庁から発表された。平年差は+0.31℃(速報値)で、これまで最も高かった年は1998年、2番目が2005年、3番目が2002、2003、2006、2009年と1990年代後半以降に集中している。同時に発表された日本の平均気温でも平年差は+0.56℃で、1898年以降7番目に高いという。

 2009年の高温の原因としては、大気中の温室効果ガス増加による温暖化の影響に加え、エル・ニーニョ現象の発生が考えられるとしている。
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by greenerworld | 2010-02-02 14:20 | 気候変動