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処暑を告げる虫

 酷暑いまだ収まらず、ことわざどおり彼岸の頃までは続きそうだ。それでもセミの声はだいぶ少なくなった。代わりにうるさく聞こえだしたのが、アオマツムシ。わが家のあたりでは例年8月の下旬から鳴き出すが、今年はやや遅れて28日の夜に庭木で鳴き始めた。リューリューリュー・・・と、日没時分から大きな音で鳴き続け、夜半には鳴き止む。

 原産地は南中国から東南アジアあたりで、戦前に木材とともに日本に渡ってきたらしい。コオロギの仲間だが、一生を木の上で過ごす。十数mは飛ぶようで、街路樹伝いに広がった。街路樹に殺虫剤が大量に降りかけられていた時代はほとんど絶滅しかけたようだが、記憶では80年代半ばごろから都会で増え始め、次第に郊外に広がっていったようだ。公園や街路樹の整備がアオマツムシには好都合だったか。日本の生態系には樹上で暮らすコオロギの仲間というジャンルを欠いていたので、天敵も少なく、急速に広がったのだろう。写真はコンクリタイルの床の上にたまたま飛んできたオスだが、木の葉の上にいるとなかなか見分けがつかない。ただ、スズメバチやアシナガバチ、ヒヨドリなどが餌にしているようである。クロアナバチのような狩バチも幼虫の餌にしそうだが、何分都会には彼らが巣作りできる環境が少ない。
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 アオマツムシが鳴き始めると他の秋の虫の音(ね)もすっかりかすんでしまう。都心の公園などでは、頭上から降り注ぐアオマツムシの合唱でやかましいほど。秋の風情も何もあったものではない。それでもこの声を聞くと、暑さももうしばらくの辛抱と思える。
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by greenerworld | 2010-08-31 08:08 | 花鳥風月  

ムキムキしちゃいました

 国土の7割近くが森林という日本だが、その森林の多くはスギやヒノキの人工林で、戦後に植林された山が多い。今やその多くは木材価格の低迷に過疎化が追い打ちをかけ、手の入らない林となっている。人工林は植林後、何回かの間伐・枝打ちを経て、優良材を作っていく。枝打ちはともかく、間伐をしない林は、一本一本に日が十分に当たらずひょろひょろのもやしのような木ばかりになる。風雨に弱くて倒れやすく、虫や菌が入り、材としても使えなくなる。林床に光が届かないため、動植物層も貧弱で、土壌が流れてしまう。

 という困った状態が、全国の人工林で進行している。昔は間伐した細い径の丸太も、足場や土木資材など使い道があったのだが、いまでは工業製品や外材に替わってしまった。補助金を使って間伐を進めてはいるものの、運び出しても割に合わないので、そのまま林内に捨て置く「切り捨て間伐」が主流だ。

f0030644_22503155.jpg 各地で森林ボランティアが活動してはいるものの、いかんせんそれには限りがある。何か間伐に新しい価値を付け加えることはできないかと考えていたところ、「皮むき間伐」という手法があるのを知った。静岡県富士宮市に本部を置くNPO法人森の蘇りが推進しているこの間伐、切り倒さずに皮だけをむいて、林内で立ち枯らせる。スギやヒノキはたてに皮がきれいにむけるのだ。1年半〜2年そのまま置くと、ゆっくりと乾燥し、材としても使えるようになるという。しかも重さは生木の3分の1になっているので、運び出すのも楽だ。

 ただし、皮をむけるのは4月〜8月。木が水を吸い上げている時期に限られる。それ以外の時期では皮がうまくむけない。通常利用するために切る場合、時期は水を吸い上げない秋〜冬なので、ちょうど逆になる。

 体験作業のあった神奈川県相模原市(旧藤野町)の林は、傾斜最大30度ほどでやや“上級コース”。樹種はヒノキで20〜30年生か。同NPO法人・大西理事長のデモを見た後、グループに分かれ早速、それぞれの木の胸高直径を測定、適正な本数(実際には断面積比)になるよう間伐する木を選ぶ。選んだ木の根元の樹皮をのこぎりで一周切れ目を入れ、へらで皮をはがす、後ははがした皮をもって、後ずさりしながら引っ張るとするするっと皮がむけていく(実際には結構力がいります)。梢の方まで皮がむけると、なかなか快感である。

f0030644_22504195.jpg むいた後には白い木肌が現れる。つるっと一周むけてしまうと、磨き丸太のような趣になる。なかなか癖になりそうな体験だった。

 NPO法人森の蘇りでは、この皮むき間伐「きらめ樹」の普及によって、日本の森を再生し、同時に輸入材を使わないことで世界の森林も救おうと呼びかけている。

 詳しくは、NPO法人森の蘇り http://mori-no-yomigaeri.org/ へ
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by greenerworld | 2010-08-29 23:05 | エコエコノミー  

太陽熱温水器無料撤去!?

 この猛暑も、自然エネルギー利用者にとっては恩恵で、わが家も屋根の真空貯湯型温水器のおかげで、ここ1か月ほどはガスをほとんど使っていないはずだ。もっともこの暑さでは、熱い湯船に浸かる気もしないし温水のシャワーもいらないが……。

 そんななか、郵便受けに一枚のチラシが入っていた。「50名様限定で太陽熱ソーラーを無料撤去」とある。太陽熱温水器が故障したりして不要になった場合、工務店などに頼んで撤去してもらうと最低でも5万円程度かかる。それを無料で撤去してくれるというのだ。

 太陽熱温水器・ソーラーシステム(屋根の上に貯湯槽をもたず、熱交換して地上の貯湯槽に熱をためるタイプ)は、かつて日本の住宅の多くの屋根にのっていた。90年代初めが出荷のピークで、その後は市場がどんどん縮小していった。最近は少し盛り返しているようだが、いまや「ソーラー」と言えば太陽光発電の方で、太陽熱利用はわざわざ「太陽熱ソーラー」と書かないとわからない。

 で、太陽熱温水器・ソーラーシステムの耐用年数は15〜20年とされるから、大量設置時代のものがそろそろ耐用年数を迎えているのだ。実際、伺ってみると「のってはいるけど使っていない。はずすのにお金がかかるから」というお宅は少なくない。太陽熱温水器の“デッドストック”は相当あると思われる。つまり潜在需要は大きい。

 くだんのチラシ、続きがあって、ヒートポンプ給湯器「エコキュート」導入が条件なのだ。つまり新手のオール電化のセールスなのである。効率がよいとはいえエコキュートは電気で作動する。電気を起こすには化石燃料や核燃料を燃やす。発電所ではCO2や核廃棄物が出ている。発電と送電の際のエネルギー損失を考えれば、実態はガス給湯器を使うよりややいい程度でしょう。これに対して太陽熱の方は無尽蔵の太陽エネルギーの4〜5割を熱に変えてくれる。COP(成績係数)で比べるのは意味がないが、あえて言えば、投入エネルギーがほとんどないのだから無限大に等しい(ソーラーシステムの場合にはポンプ作動などに電気を若干使うが、これも小さな太陽電池で作動させられる)。

 日本の家庭のエネルギー需要のうち3分の1強がお風呂の給湯用で、2割以上が暖房用だ(2007年の全国平均。出典:住環境計画研究所編『家庭用エネルギーハンドブック(2009年版)』)。どちらも50℃もあればいい。太陽熱を活用するのに最も適した用途だと言える。適材適所、わざわざ質の高い電気を使う必要はない。

 太陽光発電ばかりがもてはやされ、効率のよい太陽熱利用が隅に追いやられる“オール電化国家”など見たくもない。国や自治体は、太陽熱温水器やソーラーシステムを更新する家庭に、補助金を出すべきではないだろうか。
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by greenerworld | 2010-08-21 11:05 | 環境エネルギー政策  

暑いなう!

 関東は、ちょうど1月前に梅雨明けして以来ずっと猛暑が続いている。途中2度ほどやや涼しい日があったものの、お盆を過ぎてなおこの暑さ。以前は梅雨明け後の暑さに体が対応しきれず、暑さ慣れするまでぐったりしていたものだった。最近は鈍感になったせいか、夏ばてはしなくなったが、さすがにここまで暑さが続くと、何か懲罰のような気がしてくる。すみません、もう勘弁してください。

 エアコンのないわが家は、緑陰と通風で夏をしのいでいる。それでも夜は晴れていれば放射冷却で明け方には窓を閉めるくらい涼しくなる……のが普通なのだが、ここ2日ほどは夕方から雲が覆い、放射冷却を妨げる。かといって雨が降るでもない。しかたなく冷蔵庫で凍らせた保冷剤を首筋に押し当てて涼をとる。さあ、明日も暑いぞ!
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by greenerworld | 2010-08-18 00:33 | 気候変動  

アサギマダラ?

 猛暑が戻ってきた。窓からふわりふわりと飛ぶ美しい蝶が目に入った。あれっ、もしかしてアサギマダラ? 庭に出て後を追ったがもう飛び去っていた。今日は敗戦の日で旧盆のお中日。南の海に散った兵士か、それとも死んだ友か。
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by greenerworld | 2010-08-15 22:54 | 花鳥風月  

トラマルハナバチ

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 トラマルハナバチが木漏れ日を浴びて、クズの葉の上にとまっていた。昆虫も変温動物。この暑い季節でも、朝のうちは体温が上がらないのか。それとも、逆に羽を広げて体温を下げていたのか。この毛むくじゃらではいかにも蒸し暑そうだが……。

 しばらくすると飛び立ち、ヒキオコシの小さな花にせわしなく次々と口を差し入れた。
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by greenerworld | 2010-08-09 10:04 | 花鳥風月  

エンマコオロギ

 広島忌が過ぎると立秋。とはいえ、まだまだ暑さは収まりそうにありません。セミの声は8月に入ってようやくにぎやかになってきた。と、日が暮れるとわが家の周辺では、涼しげなエンマコオロギの声が、コロコロリーと……。

 ここ10数年、エンマコオロギの初聞きの日を記録しているのだが、ほとんどの年は意外なことに7月中には鳴き始めている。早い年は6月30日という記録がある。ミツカドコオロギもエンマコオロギに少し遅れて鳴き出す。コオロギは秋の虫だと思われているが、実は盛夏に鳴いているのだ。秋も深まり気温が低くなると昼間も鳴き出すようになる。

 コオロギもセミと同じく鳴くのはオスだけで、羽をこすり合わせて、主にメスを誘うために鳴いている(「くどき鳴き」)が、他のオスが縄張りに近づくと追い払うために鳴く「ケンカ鳴き」というのもあるそうだ。エンマコオロギは町中でも生息しているので、ぜひ聞き分けてみてください。
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by greenerworld | 2010-08-07 20:26 | 花鳥風月  

北朝鮮で大水害?

 日本でも梅雨の末期に大きな水害があったが、今年は中国、パキスタンでも豪雨による大水害が発生している。一方でロシア西部では、この極寒の国では考えられないような猛暑。この夏も各地で異常気象(extreme weather)による被害が報道されている。その中で、孤立を深める北朝鮮の情報はほとんど漏れ出てこないが、ここ1〜2週間の「ひまわり」画像を見ていると、例年と比べて北東に偏った位置にある太平洋高気圧の縁を回るように、湿った空気が中国東北部から朝鮮半島北部に吹き込んでいて、この地域を次々と厚い雨雲が襲っているのだ。

 ロイターによると、北朝鮮と国境を接する吉林省では洪水により少なくとも74人が亡くなり、78万4000人が避難しているという。中朝国境を流れる豆満江(図們江)や鴨緑江(ともに白頭山を源に前者は日本海に、後者は黄海に注ぐ)は、観測以来の高水位となっている。中国よりもインフラが未整備で、水害に脆弱な北朝鮮側では、より甚大な被害が出ていると見られる。

 出穂期を迎えた米ばかりでなく、北朝鮮では重要な作物であるトウモロコシやジャガイモも収穫期を水害に見舞われたはずだ。食糧不足がいっそう深刻化する懸念もある。狂気の体制に支配された人民の現状そしてこれからが心配だ。このあとも、この地域では激しい雨が予想されている。何とかならないものか。
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by greenerworld | 2010-08-05 15:09 | 気候変動