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風が吹けばセシウムが飛んでくる

昨日(2014年7月14日)の二つのニュース。

1)昨年8月19日のフクイチ3号機がれき撤去で、北西方面に放射性物質が(粉塵とともに)流れた結果、南相馬市でイネを汚染した。吸い上げたのではなく、直接降りかかったようだ。もちろん、検出された場所だけがたまたま汚染されたのではなく、この方向に広く放射性物質を含む粉塵が漂っていたはずだ。飛散量は最大で4兆ベクレル、南相馬市では0.04ベクレル/cm2が沈着したという。数字の出し方も姑息で、㎡あたりにすれば400ベクレルだ。

 朝日新聞「がれき撤去で飛散、コメ汚染 福島第一の20キロ先」
 http://www.asahi.com/articles/ASG7F4JF9G7FUUPI005.html?iref=comtop_6_02
 毎日新聞「福島第1:放出量は最大4兆ベクレル がれき撤去で東電」
 http://mainichi.jp/select/news/20140715k0000m040129000c.html

 実は昨年の8月12〜18日は飯舘村に滞在して、ヒアリングなどを実施していた。8月17日にはフクイチから2〜3kmの双葉町の海側まで入った。これがもし2日後だったら、何も知らずにセシウムをたっぷり吸い込んでいただろう(いやその日でも十分に吸い込んだかもしれない)。

 問題はこういった重要なことが、住民には何も知らされずに実施されていることだ。事後にも全く知らせない。東電だけではない。東電に指摘した農水省も、報告を受けた福島県も黙んまりを決め込んだ。隠蔽体質は全く改まらないまま、事故は収束、除染が完了したら早くお戻りください、という。欺瞞そのもの。

2)漫画『美味しんぼ』で議論になった福島の「鼻血」問題。東神戸診療所の郷地秀夫所長が「放射性物質が結合した金属粒子が鼻の粘膜に付着し、内部被曝を起こした可能性がある」と学会で発表、鼻血よりむしろ内部被曝に警鐘を鳴らした。

 神戸新聞「福島の鼻血『内部被ばくか』 神戸の医師、学会で発表」
 http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201407/0007142183.shtml

 もちろんこれも仮説であり、これで鼻血問題に決着がついたわけではないが、内部被曝でいうと、セシウム粉塵の飛散問題はこれからも続く。フクイチからばかりではない。今年三月に飯舘村の線量調査に入り、雪のセシウム含有量を調べたところ、道路から近い場所、交通量の多い場所ほど高かった。間違いなく車がセシウムを含む粉塵をまき散らしているのだ。いま除染作業が進みトラックが行き交う汚染地には、セシウム粉塵が飛び交っている。量が多ければ、気象条件によっては相当遠くまで飛んでいくだろう。家々の屋根や壁にまた吹き積もる。動物も吸い込む。人がいれば人も吸い込む。鼻の粘膜にくっついて内部被曝をもたらすかもしれない。

 除染が完了しても、それは生活圏のまわりのわずかでしかなく、風が吹くたびにセシウム(を含む粉塵)はまたどこからか飛んでくるのだ。もちろん、フクイチからも。国や県は、「線量が下がったら」そこに戻れというのである。
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by greenerworld | 2014-07-15 10:26 | 3.11後の世界