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ペレットストーブがやってきた─2

f0030644_2314773.jpg 暖かい日が続いたのでペレットストーブを使う機会がなかったが、気になることがあったので点火してみた。

 このストーブは強制吸排気式で、吸気は室内の空気を吸い込み、排気は煙突を通じて屋外に送られるので、室内に排気が流れることはない。炉内で熱せられた空気から熱交換された温風が、写真のメッシュ部分(写真上)から吹き出す構造になっている。ところがあまり温風が出てこないのだ。原因はどうやら煙突にあるらしい。薪ストーブ用の煙突なので、引きが強すぎて十分に熱交換できないまま排気されてしまっているのではないか? そこで東京ペレットのアドバイスで、外の煙突下部のふたをはずしてみることに(写真中)。もともと煙突を高く上げなくても使えるストーブなので、これでも全く問題はない。

f0030644_2332083.jpg 点火してみると、みごと暖かい風が吹き出してくるようになった。熱気はどうしても部屋の上部にたまるので、小さな扇風機で空気をかくはんすると足下も暖かい。本当はシーリングファンがほしいところだが、この狭い家でそこまでしなくてもいいか(下の写真はペレットストーブの燃料タンク部分)。ちなみに煙は全く見えないし、薪ストーブの時は臭いもあったが、それもない。これにはびっくり。これなら住宅地密集地でも十分に使えるのでは。

 さて、次は家の断熱対策を考えなくちゃ。f0030644_22594494.jpg

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# by greenerworld | 2006-11-23 23:25 | エネルギー  

飼育された希少生物を自然に戻すことの限界

 少々旧聞になってしまうが、11/14の朝日新聞夕刊(東京版)に、養殖マスの母川回帰率がきわめて低いという記事が掲載されていた。簡単に要約すると、サケの仲間スチールヘッド(ニジマスの降海型)は乱獲やダム事業で激減し、養魚場で稚魚を育て放流しているが、遡上したスチールヘッドのDNAを調べたところ、10世代にわたり養魚場で育てられた個体の子魚は天然魚の6〜30%程度しか戻ってきていなかった。

 養魚場という環境で育てられたことで、苛酷な自然の中で生き延びる力や、繁殖力が弱くなってしまったのだろうか。飼育環境に適応してしまった「ひ弱な」養殖魚が天然魚と交配することも問題である。

 この調査結果は、長く継代飼育した生きものを自然に放すこと自体が自然破壊になるおそれがあるということを教えている。その地域にもともといなかった生きもの、同じ生きものでも他地域の個体を放すことはもちろん、その地域にもともといた生きものであっても、長く継代飼育したものを自然に戻すことには問題があるかもしれない。「採って、飼って、増やして、戻す」という保護活動に再考を促すデータである。

 今、人間活動の影響で多くの生きものが絶滅の危機に瀕しているが、その解決方法の一つとして飼育下で繁殖させ、自然に返す(再導入)試みが行われている。わが国でコウノトリ、トキの自然回帰事業が行われているのはご存じの通り。しかし、こうした試みの限界をこの調査結果が示している。減ってから騒いでも遅い。絶滅危機に至らせないことこそが肝要なのだ。

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# by greenerworld | 2006-11-22 10:33 | 生物多様性  

ペレットストーブがやってきた

f0030644_21214962.jpg 朝晩だいぶ冷え込んでそろそろ火が恋しくなってきた今日この頃。待ちに待ったペレットストーブが我が家にやってきた。

 青梅市に工場がある東京ペレットのKさんに、以前から設置をお願いしていたのだ。イタリア・テルモロッシ社のエコサーム(エコテルムと読むのかな)3000。横板と天板はサーモンピンクで、なかなか落ち着いた雰囲気。Kさんに性能とデザインで選んでいただいた機種だ。

 我が家には12年ほど使ったデンマークはアンデルセンというメーカーのかわいい薪ストーブがあったのだが、実のところほとんど稼働していなかった。理由は、薪が手に入らないからである。周辺にはかつての薪炭林であるコナラを主体とした雑木林がまだ残っている。しかも、ほとんどの林は使われず放置されている。引っ越してきた当初は、その林から薪を入手して薪ストーブの燃料にできると期待したのだったが、見事にはずれた。もちろん林はみな人の山、あるいは都の自然公園で、勝手に材を切って持ち出す訳にはいかない。山の持ち主と知り合いになって切らせてもらおうと思ったのだが、そもそも山の持ち主がわからない。畑と違ってたまたま見に行ったところで仕事している人がいるわけではないし、役所に聞いてもつれない反応。森林組合では雑木林は管轄でないと言われた。

 で、時々道路工事などで伐採された木を見つけて分けてもらったり、造園屋さんに作業で出た材をもってきてもらったりして使っていたのだが、それも限りがあって、ここ数年は、使うのは年に数日という頻度。結局石油ファンヒーターが暖房の中心になってしまった。

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# by greenerworld | 2006-11-19 21:34 | エネルギー  

2050年までに太陽熱発電で全ヨーロッパの電力がまかなえる

 ドイツ環境省は「集光太陽熱発電のための地中海横断電力連係」と題されたレポートを発表、その中で日照条件に恵まれた(逆に言えば気象条件が過酷な)、中東や北アフリカの砂漠地帯で太陽熱発電を行い、その電力を送電線を介してヨーロッパに直接送ることで、化石燃料や原子力発電に代わる安価で安定した電力源が確保できると報告している。
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 集光太陽熱発電(Concentrating Solar Power、CSP)にはいくつかの技術が開発されている。実際にアメリカ・カリフォルニア州モハヴェ土漠ではパラボラトラフ型と呼ばれるタイプが商業稼働中だし、やはりモハヴェで実証されたタワー集光型タイプ(ソーラー1=写真、その後改良してソーラー2に)は、スペインでソーラー3として商用発電プラントの計画が進んでいる。他にパラボラディッシュ型と呼ばれる技術もある。いずれも太陽光を集光して高温をつくりその熱で蒸気タービンやスターリングエンジンを動かして発電する。

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# by greenerworld | 2006-11-16 11:23 | エネルギー  

人類は地球の再生能力を超えて消費している

 WWF(世界自然保護基金)の「生命の惑星レポート(Living Planet Report)」2006年版の報告は深刻な内容だ。2003年の世界人口一人あたりが使っている地球上の生産面積(エコロジカルフットプリント)は2.2グローバルヘクタール。この値は一人の消費する資源の生産および排出する廃棄物の処理に生態系がどれだけの面積を必要としているかを表している。この合計を地球が提供できる生産・処理面積で割った指標は1.25。つまりわれわれ人類は地球の生産・処理能力の1.25倍もの消費をしている。エコロジカルフットプリントは1980年代半ばに1.0を超え、以後ずっと上昇し続けている。その増加の勢いは衰えない。われわれは地球のストックを急速に消耗させていることになる。

 もし家計なら、毎年の収入に加えて預貯金を取り崩していることになる(他の「星」から借金はできないから)。企業なら大きな赤字を毎年垂れ流し続けているということだ。ストックの大きさがどれほどあるのか正確にはわからないが、この場合は預貯金や資本金と異なり、生きている生物種や生態系、あるいは化石資源ということになる。つまり地球のバイオマス総量。やっかいなのは、これらが相互に関係を持っていてこそ、地球全体の生産力が成り立っているということだ。どこかで崩壊が起こると連鎖的に生産力が低下し、ストックが劇的に枯渇するおそれが強い。いやすでにその段階に入ってしまった可能性がある(刺身が食べられなくなる─世界の水産資源は2048年までに崩壊参照)。

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# by greenerworld | 2006-11-15 18:23 | 生物多様性  

EUの太陽熱利用2005年は23%の伸び

 EU25カ国の2005年の太陽熱設置状況がまとまった。ユーロブザーバーによると、総設置面積は207万㎡で前年比22.8%の伸び。最大のマーケットはドイツで、98万㎡と半分近くを占める。以下、オーストリア24万㎡、ギリシア22万㎡と常連が続く。フランスが50%近い伸びで4位に続いている。タイプとしてはヨーロッパでは平板型が9割近い。コストパフォーマンスも高く、設置しやすい、デザイン的にも溶け込みやすいといったことがあるのだろう。また、EUでは貯湯タンクをもちセントラル方式で利用するシステムがほとんど。

 電気だけでなく、熱の利用においても再生可能エネルギーを伸ばしていこうというEu並びに加盟国の政策がここ数年成果を上げてきている。フランスの次にはEUの風力大国の一つスペインも続いている。スペインは今年新築建物に太陽エネルギー利用を義務づけた。今後その効果が期待できる。

 国が太陽熱の導入目標達成をあきらめてしまい、全く力を入れていない日本で、どうしたら太陽熱利用をのばせるのか?  原子力発電でCO2対策を乗り切ろうとする日本。結局エコキュートと共存できないエネルギーだから、力を入れないのだろうか。でもフランスは日本以上に原子力大国なんだけど。あ、フランスにはエコキュートはないのか(笑)!
(写真はほとんどの家の屋根に太陽集熱器がのっているオーストリア・ザルツブルク郊外)

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# by greenerworld | 2006-11-13 10:28 | エネルギー  

溶けた氷河の水で醸したグリーンランドビール

再びビールの話題(下戸の方には申し訳ありません)。
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 温暖化の影響で氷床が溶けるスピードが速まっていると危惧されているグリーンランドに、初めてのビール醸造所が誕生したという話。それも、溶けた氷河の水を使ってビールを醸しているという。グリーンランド南部ナルサクにできた醸造所の名はグリーンランドブリューハウス。バイキングの伝統あるブラウン・エールとブリティッシュタイプのペール・エールの2種類を造っている。イヌイット系オーナーは「氷河水以上にきれいな水は他にない」と豪語する。グリーンランドビールは船でドイツに送られ、そこで瓶詰めされてドイツ国内でも売られる計画。船に揺られてビールが熟成されるという。

 http://www.brewhouse.gl/

 グリーンランドの住民はほとんどが原住民イヌイットで産業は海産物に頼り、失業率も高い。。ビール醸造が新たな産業になるのか。醸造用の水には当分困らないだろうが、もし将来氷河が消え失せたら、使えなくなる。この夏、首都のヌークにもう一つの醸造所もオープンしたというが、こちらはホテルと併設のレストラン限定。

 この記事はジャンルに迷ったが、スローフード・スローライフに分類。

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# by greenerworld | 2006-11-08 09:34 | スローフード  

思いがけない収穫だったけど……

f0030644_22424827.jpg ひと月前にカラスウリぐらいだったトウガンが、好天と暖かさで順調に育ち、すっかり大きくなった。さがすと葉の陰やら少し離れた植木の陰やら(たった1株なのに、四方につるを伸ばしていたのです)に他にも2つなっていた。

 そろそろ朝晩冷え込んできた。そのまま成らしておいてももう大きくなりそうもないし、霜が降りないうちにと、収穫。台所のはかりでは無理そうなので、風呂場の体脂肪計付き体重計にのせてみた。小さい方から3kg、4.5kg、5kg。いずれも体脂肪率ゼロ%。ほう、なかなか。勝手に生えてきてくれてこれなら、もうけもん。

 夜、冬瓜汁にしてもらった。なんか違う歯触り。風味もちょっときつい。聞いたら、皮も身も堅くて、種の部分も簡単にとれなかったという。火が通るにも時間がかかった由。要するにまだ収穫が早かったってことかなあ。でも、これ以上置いても熟す気配はなかったし。

 ま、全く手をかけずにこれだけできたんだから、来年はちゃんと育ててみようかな、という気になったのでした。

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# by greenerworld | 2006-11-06 22:47 | スローフード  

一見明るい先進国の温室効果ガス排出状況だが

f0030644_11202586.jpg 日本の温室効果ガス排出量が05年度に1990年比(それにしてもなぜ日本は「年度」にこだわるんだろう。エネルギーや環境の国際統計はカレンダー通りの1年だから、比較がしにくい)+8.1%だったことはすでに紹介したが、10月30日には国連気候変動枠組会議(UNFCCC))から、先進国(京都議定書のAnnex I 国)における2004年までの温室効果ガス排出状況が発表された(GHG DATA 2006)。

 京都議定書では、先進国全体で2008-2012年の間までに1990年の排出量の−5%を達成しなければならないことになっている。今回アメリカを筆頭にする京都議定書離脱組を除くと、−15.3%と、何と目標を軽くクリアしている! これに離脱組を加えても、−3.3%、頑張れば何とか−5%に届きそうではないか。

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# by greenerworld | 2006-11-04 11:24 | 環境エネルギー政策  

刺身が食べられなくなる─世界の水産資源は2048年までに崩壊

 過剰な漁獲、沿岸開発、汚染物質の排出により、人類は海洋と海洋生態系を痛めつけてきた。果たしてこの先いつまでわれわれは海洋を食料の供給源や汚染の排出先(陸上や大気中に放出させた汚染物質も多くはやがて海にたどり着く)として、頼り続けることができるのだろうか。どうやら枯渇が近づいているのは石油ばかりではないようだ。

 米科学誌『Science』の11月3日号に掲載されたカナダのB. Wormらの論文は悲観的だ。彼らの研究によれば、魚類を始めとする海洋生物種とその数は急激に減少しつつあり、2048年までに商業利用されている水産資源が全世界的に崩壊するだろうと予測された。つまり、マグロの刺身も、サーモンステーキも、カニやエビも、食べられなくなるというのだ。

 彼らは50年以上にわたる5億以上の世界中の漁獲記録を分析した。その結果、沿岸における生物多様性の低下、水質の悪化、有害藻類の大発生、沿岸における洪水の発生、魚の死滅が起こっており、1950年に利用できた水産資源の29%が2003年までに崩壊したという。そして、2048年までに残りの全ても崩壊するというのだ。

 こうした海洋の生産性低下は、必ずしも過剰な漁獲が原因とは限らない。たとえば耕地にまかれた化学肥料や農薬が流れ出し、閉鎖的な海域を汚染したり、富栄養化させることも原因となる。底生生物やプランクトンが死滅し、水質を保ち酸素を供給する機能が失われることもある。沿岸の開発で藻場やサンゴ礁が失われることも原因の一つだろう。これらが連鎖的な作用となって、より大きな魚類の減少を招き、そこに過剰な漁業の圧力が加わり、生態系の崩壊を招く。行き着く先はもちろん、人類の経済・社会の崩壊だ。

 しかし、まだこの傾向を逆転させる時間はある、と研究者たちは言っている。保全海域の設定、持続的な漁業経営、海洋汚染のコントロールをすることで、全面的な崩壊を防ぐ手だてをすべきだという。気候変動もマイナス要因であり、これを食い止める努力も必要だ。

 Source:Boris Worm et al. ; Impacts of Biodiversity Loss on Ocean Ecosystem Services, Science Vol. 314, 3 Nov. 2006

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# by greenerworld | 2006-11-03 16:45 | 生物多様性