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自動車の未来?(写真付き)

 横浜で開催されている電動車両に関する国際会議&見本市「EVS22」を訪れた。日本での開催は10年ぶりだそうだが、原油価格の高騰、気候変動問題と、ほぼ石油に依存する自動車への風当たりは、10年前より相当に強い。逆に、「電気自動車」とはいうものの、ハイブリッド車や燃料電池車といった、この10年間でメジャーになった技術がこのカテゴリーに入ってきたため、思いの外盛り上がっているような気がする。

 自動車業界を中心にしたプレゼンテーターたちの意見を簡単に集約すると、自動車の今後のトレンドとして、既存エンジンの効率化とハイブリッド化、燃料の多様化が不可欠であり、キーテクノロジーとしてはフレキシブルフューエル(FFV)、ハイブリッド(HEV)およびプラグインハイブリッド(PHEV)、そして燃料電池車(FCEV)が、燃料ではバイオ、水素、電気が将来の自動車を支えるものとして重要になるという。ハイブリッドでも、燃料電池でも、電気自動車でも、重要なのは電気の貯蔵すなわちバッテリー技術の重要性、さらに水素と電気に関しては何をソースにするのかが議論にのぼった。

 以上とりあえず、論評抜きでの簡単な報告。写真は、見本市会場に並んだ「未来の車」たち。ただし最後の1枚は100年前の電気自動車。Tフォード以前にはこれもありだったのだ。バックトゥザフューチャー、である。

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# by greenerworld | 2006-10-27 00:18 | エネルギー  

ミズのこぶ

 安房・鴨川の沢沿いでウワバミソウの群落に出会った。山菜のミズである。葉の元がふくらんでいた。こんな形状をしている。
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 5.27に紹介した「ミズのこぶ」だ。そこには「丸っこい」と書いたが、あらためて見ると丸っこいという感じではない。かじってみたらけっこう固い。しゃりしゃりして、そののち、ちょっとぬるぬるする食感。少しだけ苦みがあるが、ほとんどくせがない味。雪国のミズと違って、鴨川のミズもあまり大きくない。量を集めるのはたいへんそう。

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# by greenerworld | 2006-10-25 09:28 | スローフード  

鴨川の棚田

f0030644_23343817.jpg 大山の千枚田で有名な千葉県鴨川市の大山地区。同じ地区内にある無農薬かつ人力のみで耕作されているという棚田を見せていただいた。稲刈りは終わっているのだが、ひこばえが伸び、昨夜の雨がだいぶたまっているので、初夏の田んぼのようにも見える。耕作者は、棚田の所有者から借りて米作りをしているという。人力だけによる米作りはさすがにきつい。田起こし、田の草取り、あぜの草刈りなど、機械を使ってやるようなわけにはいかないようで、近くのプロ農家の田んぼに比べると、地面の不均等や雑草が目立つし、水のはけも悪い。

 田んぼにはタコノアシやシロバナサクラタデなど、きっちり耕作している水田にはあまりみられない湿地性の植物が見られた。人力による自然に対する「ゆるやかさ」が、田んぼの生物多様性を高めているのかもしれない。草むらのニホンアカガエルはもうだいぶ腹が大きかった。

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# by greenerworld | 2006-10-24 23:47 | 生物多様性  

グリーンランドの氷床が減少

f0030644_1657768.jpg 世界最大の島グリーンランドは、そのほとんどが氷床(ice sheet)で覆われている(写真は'Google Earth'より)。氷床は5万立方km以上の大規模な陸氷の塊で、南極とグリーンランドにしか存在しない。

 アメリカ航空宇宙局(NASA)の最近の調査によると、グリーンランドの海岸に近い氷床が2003〜2005年の間に年あたり155ギガトン(約170立方km)減少、一方内陸部では降雪により54ギガトン(58立方km)増加したという。減少の半分はグリーンランド南西部で生じた。1990年代には減少と増加がほぼ等しかったので、顕著な変化が起こっていると研究者は述べている。

 IPCCによれば、グリーンランドの氷床は28.5万立方km、これが全て溶けると、7.2m海面が上昇するという。ちなみに南極には257.1立方kmの氷床が存在し、これが全て溶けると海面は61m上昇するとされている。

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# by greenerworld | 2006-10-20 16:59 | 気候変動  

2005年度の温室効果ガス排出は90年比+8.1%

 環境省から2005年度の温室効果ガス排出量速報値が発表された。

 これによると前年から0.6%増加、その主な理由が厳冬による灯油・ガスの消費増加によるものだという。全体で1990年比では8.1%の伸びだ。つまり国際公約であるわが国の京都議定書数値目標(2008-2012年に1990年比−6.0%)からすると、14.1%をこれから数年間で減らさなければならない。京都議定書における日本の目標はエネルギー起源の二酸化炭素(CO2)排出量はプラスマイナス0で、森林吸収や排出権取引などの京都メカニズムで5.5%削減することになっている。しかし、実際にはエネルギー起源CO2は13.9%も増えている。これに対して目標では+2.0%としていた代替フロン類は−66.9%と大幅に減っており、その分が効いている。メタンや一酸化二窒素も同様に目標以上に減っており、もし二酸化炭素排出が計画通りプラスマイナス0であったなら、森林吸収分は必要ないくらいだ。

 CO2排出が大幅に増えた要因は、家庭・業務の民生部門のエネルギー消費が大幅に伸びていることにある。個々の機器の省エネ性能は高まったが、それは新たな機器の普及と台数の増加(これは人口以上に世帯数が伸びていることとも関連がある)、大型化によって打ち消されてしまった。人口は減少局面に入ったが、世帯数はしばらく増え続ける。

 産業部門が−3.2%と減ったことも必ずしも企業の努力とは言えない。1990年と現在の産業状況を考えてみれば、高炉の閉鎖などもあって、エネルギー多消費型の素材産業は縮小、製造業の海外移転も進んだ。それを吸収するようにサービス産業化が進んで、業務部門のエネルギー消費は伸びた。

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# by greenerworld | 2006-10-18 12:11 | 環境エネルギー政策  

残り少ないウランに将来を託す日本

「代替エネルギー」という言葉はまやかしだ。なぜなら、これまで世界で使用されてきたエネルギーで、何かが何かを実質的に代替したことはないからだ。薪や炭に石炭、石炭に水力、水力に石油、石油に天然ガスや原子力が置き換わったわけでなく、全てのエネルギー源は使われ続けておりしかも消費量は増加している。石油ショック以後も石油代替といいながら、結局石油の消費は伸び続け、「石油中毒」はむしろ増悪した。最近伸びている再生可能エネルギーも、結局エネルギー構成に新たな要素として加わったにすぎない。

 しかし、それももう長くは続かないかもしれない。石油を始めとする既存エネルギーのほとんどに限界が見えてきたからだ。

 先週の世界再生可能エネルギー会議2006のオープニングスピーチで、国際太陽エネルギー学会前会長のヨギ・ゴスワミ氏は、世界の既存エネルギー資源の限界を説明し、再生可能エネルギー利用拡大の必要性を説いた。印象的だったのは原子力のことだ。原子力発電に使われるウラン燃料消費が年2%のペースで拡大すれば、現在確認されているウラン資源は2030年代に底をつく。もし海水中に含まれるウランを利用できるようになったとしても、2050年頃までしかもたないという。

 だが、日本政府は原子力立国をめざすと言っている。最短25年程度しか持たないといわれるエネルギー資源に将来を託すというのだ。来年度の資源エネルギー関連予算の大きな目玉が原子力と省エネルギーである。省エネルギーはもちろん進めなければならないが、原子力発電のような大規模集中型エネルギーシステムは、実のところ省エネルギーと矛盾する。

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# by greenerworld | 2006-10-15 10:53 | エネルギー  

コロラドのグリーンビール

 日本には「風で織るタオル」があるが、こちらは風で醸す「グリーンビール」の話。コロラド州に本社を置くニュー・ベルジアン・ブルワリー社は、年間1億3000万ボトルを生産する大手ビール醸造会社の一つ。

 創業者は自転車とビール造りが趣味の電気系の技術者とその妻のジョーダン夫妻。夫婦でヨーロッパへ自転車旅行に行って、ベルギービールにはまった。コロラドに帰ってから、彼らはベルギー風ビールを作り始めた。名付けたビールの名前がダブルエールの「ABBEY」とアンバーエールの「FAT TIRE」。後者の名前の由来はベルギーの自転車旅行に使ったマウンテンバイク。

 1991年から彼らはビールの商業生産に取りかかる。ビジネスは順調に発展、そして1998年からは、同社が使う電気は全て風力発電を中心にしたグリーンエネルギーでまかなわれている。ビール醸造にはたくさんのエネルギー、特に電力を使っていた。従業員の意志により、CO2排出を最小化するために風力発電からの電力を購入することにしたのだ。それだけでなく、醸造かすは発酵させてバイオガスを取り、コジェネレーションシステムで電力と熱に利用、ビールの配送トラックはバイオディーゼルで走っている。さらに同社では「サステナビリティスペシャリスト(サステナビリティの女神)」が工場のエネルギー消費状況を監視し、その削減に努めている。たとえば、外光を工場内に導いて照明に使う、冬には外気を保冷に利用する、醸造に使う水を削減する等々。

 従業員には入社1年後に自転車がプレゼントされ、3分の1はその自転車で通勤している。自転車だけでなく、企業の共同所有者になる権利も得ることができる。

 FAT TIRE、やはり一度飲んでみたいものだ。どこか日本で売っているところをご存じないですか?

 参考
 Living on Earth http://www.loe.org/
 New Belgian Brewery http://www.newbelgium.com/

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# by greenerworld | 2006-10-14 16:36 | エコエコノミー  

昭和シェル石油とホンダのCIGSがそろい踏み

 千葉・幕張で開催されているWorld Renewable Energy 2006国際会議・見本市。

 火曜のオープニング・セッションから、水曜日・木曜日と個別セッション、見本市会場をのぞいてきた。オープニングの会場は、正直に言ってかなり空席が目立ち心配していたのだが、2日目からはセッションによっては満席もありにぎわってきた。

 とりあえず、見本市の報告。太陽光発電は、昭和シェルとホンダのCI(G)Sがそろい踏み。ほかにもシャープ、京セラ、サンヨー、三菱とそれなりに華やかだった。加えて、なぜかマイクロ風車の出展が多く、この業界に「つくばショック」はあまりないようだ。ある出展者は「マイクロ風車は効率を求めたら売れない。つくばだって、回ってさえいれば(発電はしなくても)問題にならなかったのでは。マイクロ風車にはそれなりのニーズはあると思っている」という。「つまり、モニュメントってことですか?」ときくと、「そうです」と答える。正直な人だとは思ったが、メーカーがこの程度の認識だとしたら、はっきりいって未来はないどころか有害だ。

 大型風車は三菱重工ぐらいで海外メーカーの出展もない。太陽熱も中国メーカーが2社出していただけ。バイオマスは廃材エタノールと木質ガス化が1社ずつ出ていただけで、木質ペレットやチップボイラーのような熱利用は一切なし。そのかわり東電のエコキュートが入り口のエスカレータを降りたところを占有している。

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# by greenerworld | 2006-10-12 23:00 | エネルギー  

ノシメトンボ

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あんまり赤くならない赤トンボ。ため池に多いが、岸辺に植生豊かなら公園の池にも見られる。よく枝先などにとまるし、かなり近寄っても逃げないので、こんなアップも可能……。
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# by greenerworld | 2006-10-07 20:06 | 花鳥風月  

風力発電を逆風にさらさないために

 9月28日朝日新聞朝刊に「風力発電 向かい風」という記事が掲載された。自然保護団体などが生態系や景観の破壊につながると建設反対の声を上げている、という内容だ。「クリーンだけどエコじゃない?」というサブタイトルもついていた。少し時間がたってしまったが、このことについて少々。

 世界的な環境保全団体であるグリーンピースもWWF(世界自然保護基金)も、生態系の保全・野生生物の保護を活動の大きな柱とすると同時に、風力発電を始めとする再生可能エネルギーを強力に推進する立場をとっている。風力発電のメリット・デメリットを考慮した上で、これが気候変動などのより大きな環境破壊を防ぐために必要な技術であり施設であると認めているからだ。もちろん、大規模な自然破壊や貴重種の生存を脅かすような建設はあってはならない。たとえば、ワシやタカが風車のブレード(羽根)に衝突して死亡するような事故(バードストライク、バードキル)は避けなければならないし、また原生的な自然が残るような地域を切り開いて建設することも許されるべきではない。前者に関していえば、風車の建設場所や周辺の管理によってかなり防ぐことができるといわれている。渡りのコース(実は風況のよい場所が多い)での設置を避ける、ワシやタカの狩り場とならないよう風車の周辺に小型野生動物が立ち入らないようにするなどの対策が考えられる。

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# by greenerworld | 2006-10-06 08:48 | エネルギー