i-MiEVよりプリウスの方がCO2が少ない?
2009年 07月 27日
したがって、EVもその電気の消費に応じてCO2を排出していることになるのだが、それはどの程度なのか。i-MiEVの諸元によれば、バッテリー容量は16kWhで、10・15モードでは1充電あたり160km走行するので、単純計算するとkmあたりの電力消費量は100Whである。ただし主要諸元には「10・15モード交流電力量消費率」の数字があって、こちらでは125Wh/kmである。充電時のロスを加味した数字なのだろう。
ところで、ベース車となっているガソリン軽乗用車「i(アイ)」のTタイプ(出力がi-MiEVと同じ47kW)の方は、燃費が18.2km/リットルで、逆にすると0.055リットル/kmである。ガソリンのCO2排出係数(2.32kg-CO2/リットル)を掛けるとkmあたり128gのCO2を排出しながら走ることになる。
これに対してi-MiEVの方は、電力会社によって係数が異なるが、東京電力の2007年度の係数を使うと53gだ。また、係数の大きい北海道電力だと65gとなり、「i」のほぼ半分。なんか「エコだ、クリーンだ」と大騒ぎしている割には、それほど劇的にCO2が減るわけではないのね。
ちなみに新型プリウスの10・15モード燃費は38km/リットルで、kmあたりのCO2排出量は61gとなる。北海道ではi-MiEVで走るより、プリウスに乗った方がCO2排出量は少ないってことだ。東京電力管内でもそんなに大きな差ではない。くれぐれも冷静に考えましょう。
by greenerworld | 2009-07-27 12:10 | エネルギー