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バイオエタノールメーカーの株価を決めるのは原油相場?

 8月はじめに75ドル/バレルを超えていたNYMEXの原油先物価格が、9月中旬には60ドル前後にまで下がった。これに歩調を合わせて、ADM(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)などのバイオエタノール銘柄が下げている。ADM(NYSE)は穀物メジャーだが、エタノール製造でも最大手。年初からほぼ一本調子で上げていたADMは、一時45ドルをつけていたが、8月半ばからじりじりと値を下げ、38ドル前後に。ビル・ゲイツが株式の25%を取得したことで話題になったパシフィックエタノール(Nasdaq)は、もともと上げ方がバブルに近かった。5月にいったん40ドルを突破したが、その後調整的に下げて、20ドル前後をいったり来たり。しかし8月後半からはまた一段の下げに向かい、26日終値は13.97ドルになってしまった。

 エタノールの価格も、エタノールメーカーの株価も原油相場次第という訳だ。今年は予想に反してハリケーン被害も今のところほとんどなく、石油製品の在庫状況にも余裕がある。石油に投資していた年金などの資金は、この状況を見ていったん利益を確定させたのだろう。しかし、年末にかけてOPECが減産に踏み切る可能性があるし、反米発言を繰り返す産油国であるヴェネズエラのチャベス大統領の動きも気になる。今後も原油価格上昇圧力が消えることはなさそうだ。

 8月の上昇のように送油パイプラインの事故(あるいはテロ)でもあったり、中東に事が起これば、エタノールメーカーの株は「買い」というところか。サトウキビやトウモロコシの出来不出来もエタノールメーカーの株価に影響を与えることになりそうだ。ブラジルのサトウキビが不作で、アメリカのトウモロコシが豊作だったら「買い」なのだろうか。

by greenerworld | 2006-09-27 22:31 | エネルギー  

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